かけた
瑞海


駆けた
夜の夢を
君のために
その熱量は
人生で一番荒いから
足が燃えた

賭けた
指差す方向どちらに
行く方が正しいか
それに答えはないので
手のひらは燃えた

掛けた
普通の言葉に
とある真意を
でもやっぱり
通り抜けた
目は燃えずに
口が燃えた

描けた
あの夜を思い
描いた絵が
でもすぐに
キャンバスごと
白い砂になった
苦しいもないのに
目が燃えた

欠けた
ある気持ちが
すべてが虚ろに
なって堕ちる
重力に押さえつけられる摩擦で
心臓は燃えた


ただ
叫び声の反響する


自由詩 かけた Copyright 瑞海 2015-09-03 23:49:18
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