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う、


ゆっくり、ゆっくり、はずして、そっと

ちゅうい、ぶかく、

そっと、そっと、

腿に、集まる、言葉に、集中

昨日、連絡、請うたの、ですが

映る、水面の、言葉に ....
「今日は型をとります」
左下の奥歯
仮であった詰め物を削り取る

ロマンスグレーの先生は覗き込む
患者の口の中を
少しずつ優しいタッチで(でも音はキライ)
痛くないように(でも音はキライ ....
唇紋のような首飾りをして
一筆書きの花束を持ち
彼女はひとりテーブルにいた



誰もが通り過ぎてゆくうちに
花束は水彩になったので
髪の毛のなかの夜のため
彼女は少し首を ....
たくさんの波の際に立ち
波があることを喜びながら
際に立つことを問いつづけている



沈む泡 残る泡
碧と緑の輪
まわる まわる もどる



波は波の ....
色を伝って
つなわたり
風と窓枠
夕べの衣
水に濡れたままの効能書き



治りたいのでしょう
治りたくないのでしょう
あなたと一緒にいたいのでしょう
木の香りがいいでし ....
はじめて気がついたかのように、
はっと見下ろしたアスファルトに、肌に、
雨の最期が砕けていて、砕けていて
既に息を引き取った冷たさが明らかで、明らかで
それをわたしは見て見ぬ振 ....
しなびた檸檬は
れもん色の艶も無くなり
おばさんの皮膚になった

お尻はすぼんでいる

いま切ってしまわなければ
果肉さえ不味くなる

でも
おばさんを切れない

このまま
 ....
夜が増えてゆく空に向かう帰り道
心を込めて目を閉じて
アルト・リコーダーを吹いていた
嘗てのこと
夜が増えてゆく空の方角へ
向かっても向かっても届かない、と
示し始めてくれた空 ....
暗がりは水
途切れるのは色
途切れつづく香
目をつむる自分



進むのは声
鱗に光る窓
走る夕べの端
散らばる自分



振動 針
撃ち出される音
あが ....
夕刻の代償として 
こぼれ始めた 影
あけすけに落ち込んだ明度のわたし
こぼれ始めて
こぼれたら 伸びました
おとなの後ろを跳ねる 少女の脚の
美しい柔らかい ケン・ケン ....
こんにちはの時刻の欠落の日々の続き過ぎで、ね
胸いっぱいにレトロを溜めこんだ
公園にはゆきたくない、幼稚園にも何処にもゆきません
正当な主張ではないことを知りながら
こんにち ....
赤い傘を、どうしても、心持ち高く掲げました
救われない愛らしさが骨を伝い腕を伝い無意味に流れてしまい
雨景色を溺れ終えた傘と掌が打ち上げられた上がり框にて
ああ、と言ったらそれ ....
片方の手のひとさし指に
目に見えない傷がついて
治っても治っても治らない日々にも
わたしは言葉を書きつづけている



くりかえす傷と傷のなかで
わたしは傷つけ傷ついてゆく
 ....
駅までの道を歩く
歩く
足の裏
からだを動かすと汗ばむくらいの陽気になるでしょうそのなかで
あたたかな陽射しをいっぱいに浴びて
まぶたが少し、ひらひら
眠っているような感覚が続いている
 ....
傷つけてきたものは何だった
知るのが怖くて触れもせず
通り過ぎた
傷つける気はなかったから
何も言わずに
風になろうとした

汚名はいつまでも
挽回されることはなく
夕日は紅く紅く沈 ....
子猫の小ささが懐かしかった

この小さなものの愛が懐かしくて
言葉のない温もりが欲しくて
お金を出してでも手に入れたい

人間の愛なんて

なんだか疲れる


他人が密かに語る
 ....
睫を
無理やり引っ張って持ち上げて
マスカラをつけて
失敗して
直して乾かして

私の目じゃない

睫は

もう持ち上げないと誓った日


私の顔貸します

職業人
プ ....
行方知れずの貴方は
死んでしまったのかしら

私は爪を染めることも忘れて
焦茶色の瞳だけ奇麗です

恨み言の渦に攫われては
振り切って

汚れた肌を晒したくないから
髪も身体も洗い ....
せっかく育った野菜たちが
不機嫌な嵐に踏みつけられた
土砂にまみれたレタスたち
店先まで行けるかしら

町のスーパーで
どうにか並んだレタスたち
一個400円は高すぎるの
それでも
 ....
もうずっと長い間
止まったままの時計に向かって
話しかけてきたような気がする
まぶしい午後の光のなかで
ずっとずっと独りで



引き出しが外れて飛び出して
つぎつぎと重な ....
いってらっしゃい

ううん、ほんとは寂しいの

でもそんなことを言ったら
笑ったあなたの頬が困ってしまうから
言わない

昼間、楽しいことがあったとき
あなたがいないと、少し寂しいの ....
ひとつ
息を吸うたびに
くうきが 肺のそこに届く

吐き出せば
からだは
音の波をかきわけて
くるくると
上に 昇るのだ


追いかけていく先の
もっと上のほうにある
空の高 ....
牛乳が必要だ

牛乳が必要だ 皆さん
通り過ぎるうしろの自転車灯も
コンビニの袋も
皆 白いじゃありませんか

愛する人に会ったのは 夏


キンモクセイの花びらが
オレンジに ....
9に
縦の線を引いたら
猫になった
こちらを見た



水のかたち
火のかたち
草のかたち
さざめく背



冷たい朝の送信
少し遅れる返信
遠くの遠くの声
 ....
窓辺にいる子は
みんなふるえて
綺麗という字を
こわがっていた



だって
かまきりみたいだから
お葬式に 行ってきました

亡くなったのは 私の おばさん

87才の おばあさんで

とても 穏やかで 平静な顔でした


死を考えるのには 疲れてしまったので

ちょっといや ....
食べることに興味がなかった
何もかもがどうでもよかった
自分に何かができるとも思わなかった
仲間がいるわけでもなかった

ただ
逃げ出すことばかりを考えていた

そんな私が妊娠した
 ....
A型の彼女や彼にとっては大事な 
10円 20円の差が
1秒 2秒の差が
私には別に気にならなくて

ただ

私の中では量りかねるところにいる
彼女や彼がいてくれるお陰で
筋が通らな ....
昨日が昨日ではなくなって
明日が明日ではなくなって
今日のなかに溶け込んでゆく
いつかまた会えたら



看護婦がひとり
エレベーターのなかで
白い布の下にむかってささや ....
報道関係者 照明機材 中継車 忙しなく出入りする 
逐一携帯で話す 
身分証明を首から提げた 異質者たち
捜索隊のバスは連なって 
無言で帰る 


小さな手を
つないだ手を ぎゅっと ....
砂木さんの未詩・独白おすすめリスト(288)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はずして?- ふるる未詩・独白1*05-1-25
歯医者〜妄想の時間〜- さち未詩・独白405-1-12
ノート(テーブル)- 木立 悟未詩・独白405-1-3
ノート(手と手)- 木立 悟未詩・独白304-11-28
ノート(糸色)- 木立 悟未詩・独白704-11-24
ミゼラブル- A道化未詩・独白204-11-21
しなびた檸檬- 蒼木りん未詩・独白3*04-11-19
アルト・リコーダーの動揺- A道化未詩・独白304-11-18
ノート(41Y.11・17)- 木立 悟未詩・独白104-11-18
夕刻の逃走- A道化未詩・独白604-11-17
レトロ- A道化未詩・独白304-11-17
上がり框にて- A道化未詩・独白504-11-17
ノート(傷粉)- 木立 悟未詩・独白304-11-10
四駅を越えての内部崩壊。- かのこ未詩・独白2*04-11-9
誤想- 蒼木りん未詩・独白1*04-11-5
猛禽- 蒼木りん未詩・独白1*04-11-5
愛して- 蒼木りん未詩・独白1*04-11-4
熟す- 蒼木りん未詩・独白2*04-11-4
悲しいレタス- さち未詩・独白7*04-10-29
狼煙- 木立 悟未詩・独白304-10-29
だんな様へ- ふるる未詩・独白11*04-10-23
ふゆうさんぽ- 未詩・独白5*04-10-13
白色恋唄- 山内緋呂 ...未詩・独白1004-10-10
9の猫- 木立 悟未詩・独白504-10-7
ノート(綺麗)- 木立 悟未詩・独白604-10-7
お葬式- こむ未詩・独白2*04-10-1
そして恐怖の中で私は祈った- 初代ドリ ...未詩・独白7*04-9-29
Oh!- 蒼木りん未詩・独白1*04-9-18
ノート(いつか)- 木立 悟未詩・独白204-9-18
つぐむ- 蒼木りん未詩・独白3*04-9-15

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