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階段を下りてくる人たちの
足から上が見えない瞳
春に消えた白猫の
老いた背中を野に見る瞳



からになった犬小屋で
じっと何かを待っている音
とめどない霧と霧雨のなか ....
かすかに機械のふるえのあなた
崖に立つ雲のあなた
氷の下を流れるあなた
誰にも答えることのできないあなた



浮くように歩くあなた
伏せる枝 眠る葉のように
こち ....
とても静かだった
自分の前後に自分がいて
とても静かだった
口笛で消えた



手のひらは離れた
離れながら鳴った
いろいろ混じる無色の
音未満だった



声は ....
わたしは何かを見に来ていた
一匹の蝿
一羽の鳥
空は空に
海は海にひとつずつあり
遠くも近くも聞こえずに
陸へ陸へと近づいていた



ひとつがひとつのまわりをまわり
 ....
掲示板も閉じられたまま
あの人は
もしかしたら 死んでしまったのかしら
最悪を考えてみる

書かれない日には
きっと どこかへいっているんでしょう
寂しいのが何より嫌な人だし
へそ曲が ....
誰もいない日
誰もいない目
側溝の枝を鳴らし
むこうがわから来た風が
むこうがわへと帰ってゆく



日曜は泳ぎ
日曜は泳ぎ
閉じた店の前を泳ぎ



色あ ....
夜は速い
夜は速い
これから向かう世界のすべてが
わずかに低く傾いているかのように
夜は速い
夜は速い
背に積み重なる力のように
夜は速い
夜は速い
誰かに遠去けられているか ....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
八月の背中を歩いていると
目の前で空気が寝返りをうち
その色にその場に立ちすくむ



秋のそばの道を歩いていると
水のようで水でないものが
いくつもむこうからやって ....
家の近くに 新しい街灯がついて

それは 

擦りガラス越しに見ると

まるで

満月のように明るかったので

気がついたのだけれど


この町には

街灯がたくさんつい ....
焦土をさまよう鳥が
音に出会い そこに住んだ
双つの枯れ木が立っていた



緑は墓から来て
どこまでも薄く
地平に向かった



生まれるものはなく
来るものだけ ....
いつもいつも同じ場所で
同じ音とすれちがう
同じ夜の
同じ時間に
小さく横に弾む音が
沈む星を捕らえては
右と左をくりかえす
光の歩幅をくりかえす



ひろ ....
わたしは

そのうち猫が飼いたいのですが

あの人は 寂しがりやなので

犬がほしいと言ったのです

わたしは 寂しい家がすきなので

犬がいる生活は

気持ちが散漫です

 ....
あのときはあのひとが
いいひとにみられるためにわざとおとなぶっているとおもった
たぶんいっしょうけんめいじぶんをまもっていただけなんだ
だれがみてもそれなりのしょうさんをえられるようなすがたにな ....
おさないたましいが
いつまでも浮かんでいた とき
すべてが凪いでいた
まっさらな夏の日


あさい角度でそそがれる
いまにも壊れそうな
まひるのほしのひかりが
あたためすぎた布団から ....
朝は暗く
雨はまぶしく
片目をつむる



痛みのかたち
指でたしかめ
頭のかたち
指でなぞる



何を恐れているのか
頭は
握り拳のままでいる

 ....
荒れ野が片方の目に鳴り響き
もう片方の目に指揮を促している
痛みの無い緑の涙を流す
ひとりの観客のために奏でられる波



波を聴き終えたひとりのものが
誰に向かってかさえ ....
彼は

また「逢いたい」と言ってくれるだろうか


もう 

何度目だろう彼と会ったのは

6、7回は会っているだろうと思う


これは 

俗に云う「密会」


そ ....
切り離された臓器の傍らであなたが眠っている

ちからなく

まだこちらに戻ってこない意識


真っ直ぐに伸びる廊下の向こう
夕日が熟れた色で光っていて
あの世へ行く道みたいだった
 ....
すがたがすがたを
かたちがかたちを追いかける
線だけがゆうるりと
異なる時間に重なってゆく



光と無音がつくるまなざし
視線の端で 笑みの隅で
あなたはあなたを ....
「今日のような月は 何と言うのですか」

そんな話を 

そんな

生きるのに さして必要も無いような話を

私は好んでいるのかもしれないですね


だって

苦しいじゃな ....
ミルキーの紙包みがすきで

ミルキーの白いのもすきで

ミルキーのミルク味も病み付きで つづけて四つ食べた

なぜか 

ミルキーのことが気になって どうしても

でもないけれど
 ....
手作りのハンバーグは

やっぱり 

しあわせとか

そんな

ぜったい いいものなんだろうな

今日のイベント

「手作りのハンバーグ」

玉ねぎ切って 挽肉 卵 パン粉 ....

贈り物が嫌いなのよ

贈られるのも 贈るのも

なんでって?

気持ちのこもってるもの粗末にできないし 
ありがとうございますって頭下げなくちゃならないし
話さなくちゃならないし ....
月はもう 沈んでしまったんだろうね

沈んでしまうまでの間

ずぅっと見ていられたら いいのにな

楽しいことも 好きなものも 綺麗なものも

みんな みんな

いずれ いなくなっ ....
「さようなら」

だけど
ここより行くところはないのです


あなたは今夜も
うろうろと うろついて

寂びしさ 侘しさ 紛らせて
ママに 話を聞いてほしいの?

大人のあなた ....
ある日 私が見捨てた鳥が
私の目のなかに棲みついて
朝は右目 午後は左目と忙しい



ある夜 視線が重なったとき
鳥が見るもの
私が見るもの
憎しみにそんなに違いは無く ....
小さな部屋から
見上げた夜空に
架空の乗り物
架空の星座
笑みのように燃えては飛び交う
カーニバル
カーニバル コンテニュー



小さないのち
小さなかたち
散り急ぐ ....
僕は、眠りに入ることで明日へ逃げ込んだ・・・ ひだはそれを吸い込んで

ぼくはたとえば茫然とし

まるで関係のなさそうななにかに

縋ろう縋ろうとするさまはこっけいなんだろうと思う。





風鈴がな ....
砂木さんの未詩・独白おすすめリスト(288)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(瞳・音・もの)- 木立 悟未詩・独白204-9-13
ノート(あなた)- 木立 悟未詩・独白204-9-13
ノート(極小音)- 木立 悟未詩・独白504-9-9
ノート(埠頭)- 木立 悟未詩・独白404-9-6
アルコールで顔を拭く- 蒼木りん未詩・独白1*04-9-6
ノート(日曜日)- 木立 悟未詩・独白304-9-5
ノート(夜の速さ)- 木立 悟未詩・独白404-9-2
海はこわい- ふるる未詩・独白43*04-8-31
ノート(日常雑記)- 木立 悟未詩・独白404-8-30
街灯- 蒼木りん未詩・独白5*04-8-28
ノート(地音)- 木立 悟未詩・独白204-8-25
ある夜の歩み- 木立 悟未詩・独白304-8-23
疎通しない- 蒼木りん未詩・独白2*04-8-22
_- 小太郎未詩・独白204-8-21
びー玉- 未詩・独白804-8-19
ノート(歩く)- 木立 悟未詩・独白304-8-18
ノート(片目)- 木立 悟未詩・独白404-8-11
はいけい- 蒼木りん未詩・独白2*04-8-8
麻酔- 蒼木りん未詩・独白4*04-8-7
ノート(残像)- 木立 悟未詩・独白5*04-7-30
おんじょうの人- 蒼木りん未詩・独白2*04-7-28
ミルキーを噛みながら- 蒼木りん未詩・独白2*04-7-27
夕食はイベント- 蒼木りん未詩・独白1*04-7-25
めんどうだな- 蒼木りん未詩・独白1*04-7-24
月はもう_沈んでしまったんだろうね- 蒼木りん未詩・独白1*04-7-24
それは_あなたが- 蒼木りん未詩・独白1*04-7-23
ノート(私が見捨てた鳥)- 木立 悟未詩・独白504-7-22
ノート(カーニバル)- 木立 悟未詩・独白504-7-22
眠り- 智之未詩・独白2*04-7-21
打ち水- フユナ未詩・独白7*04-7-20

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