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叫ぶ日がある
消えては現れるこの手の
痛みのない痛みに
叫ぶ日がある
叫ぶ日がある
空の半分を砕く雪に
曇を落とすことをやめた風に
叫ぶ日がある
....
気付いた 俺には、語彙力がない
俺の詩(っぽいもの)の中に、難しい語句は出てこない
気付いた 俺には、タイトルセンスがない
俺の詩のタイトルだけ見ると、なんかクサイ
気付いた 俺に ....
まぼろし ほんとう
おわり はじまり
すすむ もどる
うえ と した
からだのなか
こころのなか
たましいのない
からだなのか
こころなのか
....
わたしにはおかあさんがいます
おとうさんもいます
いもうとも
おじいちゃんも
おばあちゃんだって
ともだちはたくさんではないけどしっかり
しりあいとよべるひともそこここにゆびさすことができ ....
恋をしていた
たぶん
していたんだと思う
バラ色の生活を
夢見ていた
幼い想像で
こんな
冷蔵庫の奥で干からびた漬物を
片付ける為ではなく
マドレーヌなんか焼く為に
台所に ....
パスタ屋で
蟹スパに憧れていると
ななめ後ろ カップルの男が
こちらを見ている
さっきからわかっていましたよ
こちらを見ているのは
やだ
恋人がいるのに
目の前の彼女を見なきゃ ....
午後の端の三つの光
二つの吹雪を越えてゆく
今は眠るひとつの翼
たどりつく零を聴く瞳
初めてなのにわかる声
終わりの後につづく声
あたたかな夜に近づいてくる
あたたか ....
先の尖った柱は寒い
鳥が一羽も近寄らない
たくさんの巣に囲まれた
先の平たい柱の横で
自身を削ってはうたを歌う
削らねば歌えぬうたを歌う
背を向け 火を聴く鳥 ....
風呂上りの
君のお尻をムニムニした
ほの温かくて
無防備だった
心が休まる
柔らかさだった
パンツ穿く前に
もういちどムニムニさして・・・
けっして色っぽくはないけど
夫婦の幸せ ....
でぃーぶぃでぃー
記憶の音は楽しいですか
いつまで鳴っていますか、あなたの頭
きのう
割れたがらすで指をきりました
自己ですってば 姉さん(って誰よ
雲のあいまに
チがながれてい ....
ネットしてる場合じゃない
今日は仕事の初日
ひげ切り整えて
歯ぁみがかなきゃ
おくれっちまう
風呂は沸きすぎ
やがて16ビートを刻むだろう
なのにこんなコトバ打ち込んで
それでも目一杯 ....
浅く 軽く 雪が降り
朝は羊の群れになる
起こさないように
踏まないように
横たわる群れのなかを歩いてゆく
おじさん
おじさんにも 青い頃があったでしょう?
訳知り顔で ウンチク
だけど
突拍子もない頃が あったでしょう?
おばさん
おばさんにも 蕾の頃があったでしょう?
無駄を省いて ア ....
空の紅い光の渦が
おまえの扉を照らしている
こちらにも向こうにも何も無い
おまえはそれを知っているのに
おまえはそれを知っていたのに
おまえの家におまえはいなかった ....
ある朝 目が覚めたとき
首だけの生きものになっていたとしても
いままでお前が書いてきた詩と
これからお前が書く詩のせいだ
と言われたら
絶対そのまま受け入れてしまう
そんな ....
猛吹雪のなかを二時間ずっと
半分眠りながら歩いていると
誰かに殺されたもの達の声が
いくつもいくつも降ってくる
それらを聴いているうちに
それらに応えているうちに
....
〜人間の脳みそは耐えきれないほどショックなことを忘れるように出来ているらしい〜
病床で
昔の恋人を思っていたら
今 好きな人の名前を呼んでいた
うなされて 私がその名を呼ぶので
家人が
....
建物の谷間の空き地から
町を分ける河が見える
もう作られることのない鉄橋の
橋脚ばかりが並んでいる
雲の居ない水面と
船の窓に映る汽車
そこにしか棲めない生き物のように
....
木々の間にかがやく青が
海だと気付くまで五年が過ぎた
ひとつの美しさに気付いたとき
ひとつの美しさを失った
太陽 ....
言葉の木を枯らしたのは私です
寄生木を植えたのは私です
萎れてゆく花に拍手したのも
枝を鳥の死骸で飾りたてたのも私です
言葉の木は何も言いま ....
影だけが落ちていて 拾い
においだけが落ちていて 拾い
ねむりだけが落ちていて 拾い
線路の上をゆく雲と月に
拾いものでいっぱいの両腕を照らされ
歩 ....
血のつながった人ではないか
花火大会の帰り
歩道を歩いていて
私は服を脱いでいなかったし
一番近い肌は あなたの頬でしたが
私は医者ではないので 血管のことはよくわかりません。
....
私が「知っている」と言うとき
知らない何かがひとつ生まれる
その終わり無き巡りのひとつひとつを
深く 浅く
許してやりたい
小石の影が長くのびて
夕陽の家系図を道に描いた
たくさんの冷たい子供のなかに
ただひとり暖かい曾孫がいて
近づく夜にまたたいていた
目に見えない蜘蛛の巣が
頭の上に降り積もる
あたたかい
振りはらっても
振りはらっても
あたたかい
降り積もる
降り積もる
あたたかい
降り止ま ....
一羽のカラスに
二羽のカラスが入り込んで
たくさんの声で呼んだのに
誰も来てはくれなかった
雪の山を登っては降り
登っては降り
誰も外に出ていかぬまま
冬 ....
水たまりの底には
うすく泥を着た羽とガラスが
凍った影のように並んでいた
鴉と鴎の鍵盤が
雀と鳩の木琴に
雨の降るなか
嫉妬していた
たくさんの
言葉のサ ....
拡声器の夢が
拡声器の子守歌に背負われ
揺れている
道から道へ
原から原へ
静かに理想は移動してゆく
堂々巡りの内の人よ
たどりつかないは
たどりつき ....
川の水と
海の水が
からだのなかで
縞模様に重なり
相容れるようでいて
相容れることのない
ふたつの双葉になってゆく
ゆらめく二枚の絵の前に立ち
ゆらめく水から来 ....
ふたつの瞳
ひとつの鍵盤
さざ波のように混じる音
静かに言葉を連れてゆく音
通り過ぎる会話と
通り過ぎる雨に冷やされ
白くつづく午後の道
人の声は昇り 人の声は去る
....
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