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ケンちゃんは、かえるに似ている。どこを見ているのか分からない黒目。目と目の間が離れている。真ん丸で、キョトンとして、漠然と正面を見ている。口は真一文字で、ほとんどしゃべらない。ふくらんだほっぺたの右か .... かなしいものなんて
ボクにはないよ

やわらかいものなんて
ボクにはないよ

空に
一杯に手を広げ
防波堤のひらたい丘で

じりじり
ボクは乾いてく

太陽を
こんなに間近 ....
蛍光灯の灯りが揺れる
人影の途絶えたプラットホーム
いくつも電車を見送って
途方に暮れる無人駅

蛾の浮かび上げる影を目で追い
懐かしき君のの面影を追い
幻は掌をすり抜けてゆ ....
 三月上旬の日溜まりの中は
 時間の経過を感じさせない
桜の花はまだ咲いていない
 僕は記憶喪失で
 この日溜まりと十二月上旬の日溜まりの違いを見出せない
 君は何処に行ったんだろうか
 ....
越えて、いた。
つまらなく思えて、
そしたら分かった。

大きいと感じてて、
まだまだ下だと。

意外と、知らなかったみたい。
たくさん言葉があること、
気付いていないみたい。

 ....
細い細い手すりなので
あまり寄りかかると
折れてしまう折れて

そこにおんな一人立ち
ぐううと力込めて見せる
見せて笑う

おとこおろおろし叫ぶ
危ない危ないあ ぶ な い

お ....
寂しさを積み上げた山は
秋の匂いがした

木の実を拾い動物達と話す

寂しさを暖かさが溶かしていく

山がすっかり溶けると
みんな消えていた

残ったのは

痛いくらいにしんと ....
  雲

あんまり空が
低いので
私は泣いて みたのです

いいえ私は泣きません
ひとつも涙は零れません
とけてゆかない成分だから。


  ひとり

あなたをきずつけぬよう ....
青い電球が砂漠に落ちたころ
水筒の中にらくだのチーズができていた
生家の窓の外にはスニーカーが干されている



チーズが波形に切られた

ぼくにも一切れ
ときみは言うが
切り取 ....
えがおが さいたよ
そのてのなかのかにといっしょに
まぶしいほどの えがおがさいたよ

きにのぼったよ
やねにのぼったよ
するするおりてきて
とくいげなかおしたよ

えがおは さいた ....
なんとなく
それが君の優しさだったと
君の手が優しかったと
気付いてしまった僕は
どうすべきなのか

それなら動いたらいい

僕の隣に居る友人は言うが
君のその優しさは
君にとっ ....
       ☆**☆**☆
文字にできないもどかしさ 憂鬱を想う獣
不純な溜息の遥か彼方 もつれた風に空を踏む 
「さよなら」を言う天邪鬼 くちびるに接吻を
泣く位なら別れない 大人の恋の低 ....
ブタの貯金箱割って流れ出る沢山の硬貨、ヤニ汚れの{ルビ煤=すす}けた窓がらす越して煤を置き、去り、にした氷みたいな色の光たくさんの硬貨を弾いてなんつぶもなんつぶもうまれて乱反射する光の鋭角、の子供達あ ....   さ く  ら 

さ く  ら  ら、


    ぼ く  ら    が

  か    け  て


   と お   の

 む か  し   ....
東京、
その日もひとりで
幡ヶ谷の太陽と
馬鹿みたいに重い、
心細さを背負って
唇を噛んでた


夏の
だれるような湿度と
車の排気ガスと
肌に纏わりつく
人間、の ....
「今朝の関東地方の降水確率は午前中・午後共、全体にカサのマークに取り囲まれており、関東北部六十パーセント・・・ピッ☆」
テレビを消して、外に出る。外出するときは、カサを持たなきゃ。

「ガチャ」 ....
こえ、


ぼくを剥いてゆく
この
あかぐろい
にんげん、を
剥いてゆく
こえ、



きみの
こえ、


ふたしかな
やさしさ


ぼくの ....
カナダからやって来た転校生は
ハリウッドスターのようにキラキラしていた

ブロンドの髪に色白の肌
僕は人目で魔法にかかった

I fall in love with her.
 ....
僕には見えない
昔は見えていたはずの繋がった糸は
まだ君の目には映っているのだろうか

君が僕の言葉に
いちいち反応するのは
そう思えるのは
僕の勘違いなのか

想像が出来なくて
 ....
 記憶と夢の中でしか君に会えない
 潮風に髪の毛をはためかせ 海の声に耳を傾ける君
 何と君に囁きかけているの?
 君の命がもう無いことを神様はどう思っているのかな?
 ただの運命だとしかお考 ....
歌を音を色を光を愛せば永遠だ

壊してしまいたい

あなたにウィスキーを投げつけてしまいたい
あなたのちっぽけな愛を恥ずかしめてしまいたい

ずっと一緒にいたい、よりあなたが憎いと言 ....
私はかつて、か弱くよく泣く女性であった
そんな霧のベールに守られていた私の体の中に、
いつからか侵入してきたものがあった

それからの私といえば

人間でもなく
子供は生産しないセッ ....
ぴりり、ぴゅり、ぴゅちち
暖かな日差しに唄う小鳥は自由です
さも楽しげに木の芽を眺めたり
軽やかに枝を跳び移ったり
それからきっと恋をしたり
今日はどんな餌を食べようなどと
考えたりもする ....
おんなじ町に

子供のころから住んでいると

きょうのように

車じゃなくて電車で帰るとき

各駅停車で帰るとき

ひとつまたひとつ

思い出に停車している

駅は姿をかえ ....

が死んでいる
その足の裏を見ている
べつにわけはない
そこにすわっていただけで
ぼんやり見ていただけで
わけはない
乾燥した足の裏は灰 ....
 あたしは射精が好き。
射精は、どこか現実味を帯びていなく、
傍観できる、
あの白い液体は、
現実と妄想の産物。

人間として、感覚的に現実味が帯びる時は、
ティッシュの山、味だったりす ....
凄い口説き文句。
くらくらする。
まるで現実味がない。
だけど、現実と言葉は本来繋がりを持たない。
だから愛にはリアリティがない。

ないしょばなし、ボリゥムさげて、伝わる振動だ ....
荒野で おとこが
口笛 吹いている
うしなうものさえ
ないもない と
知ってしまった 旋律を
マコちゃんはぺっと思いました。
でも床に唾を吐いたら、
もっと嫌な気分になりました。
床はみんなの唾でぬるぬるでした。
マコちゃんの唾はみんなの唾と混じり合い、 ....
 全身包帯姿の艶やかな君の 心の願いが叶う歌に耳を澄ませるよ
 痛々しい 螺旋状に薔薇が巻き付いているようだ
 大地の強靱な風が清め対となって上空へ舞い上がる
 橄欖色の草原で耳許に髪をかき上げ ....
蔦谷たつやさんの自由詩おすすめリスト(439)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ケンちゃんはカエルに似ている- 木棚環樹自由詩407-3-21
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さ_く__ら_ら- はらだま ...自由詩12*07-3-17
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ボリゥムさげて。- e R i自由詩307-3-13
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