だれも知らない
森を
ただひとり
泥濘を
重い足取りで
水に似た空気を
からだ一杯に
吸い込んで
役立たずの
想像力を
ぶら提げて
モーツァルトにも
創れない音楽を
肌に含ん ....
むねのおおきい女がすきだという彼
ちいさいちいさいむねの彼女
「どっちがすき? ?ひんにゅーのあたし ?グラマラスなあたし」
「2ばーん」
なんてやりとりで
彼女はすねて ....
ピンクの木馬に乗ったのよ
とがってて
おしりがとっても痛いけど
とびきりピンクが
好きなわけでもないけれど
ピンクの木馬に乗ったのよ
不思議の国の入り口で
王様の目をし ....
金木犀の香りが漂い
星は落ちてきそうに輝いてる
風が吹き俺達の頬を撫でる
愛撫するように
耳元でお前に囁く
決して遊びなんかじゃないぜ
絶え間なく続いていく命のリレー ....
誰もわかってくれないと
思っているのは
誰にでもわかっていることで
誰もがわかっていると
思っていることは
誰もがわかっていない
それでもどこかが
つながっているようで
そのつなが ....
お気に入りのスニーカーと
私たちのDNA
それらは、歩くようにできている
足裏から伝わる感触に、踊るようにできている
森の腐葉土、落ち葉
そして草原の土だったそれは
いつかアスファルト ....
今日より、明日、明後日
舟が古びようと
櫂で水しぶきを描かずにいられない
来週より、来月、来年
からだの影が深まろうと
羅針盤の先を指差さずにいられない
蜃気楼を揺らして
永遠に届かない ....
アクセス・ブロックをされたことがある。
数年前 詩の投稿掲示版ではないけれど
なんでも書いてとあったような なかったような。
当時 思ってたことを ぶちまけた。
ら 入れなく ....
秋
全てが色づく季節
黄色の銀杏
真赤な紅葉
茶色の樹
紫が重なる夕暮れの空
目に優しいカラフルな季節
どこを見ても色があって
ふと、切なくなる
....
ふん ガキの遊びに
おつきあいするほど
ひまじん だと
思ったのか おれを
ちっ そのとおりだぜ
ロイド
何時になったら
巷に溢れたポップソングはなくなると思う?
ロイド
何時になったら
あんな空っぽのメッセージはなくなると思う?
ロイド
何時になったら
ねぇ
ロイド
赦せる日 ....
立ってる君、座っている僕、違う遠さの水平線を見てる
洗濯物干しといて私ちょっと銀行強盗してくるから
ごめんなさい、なら何度でも言います。謝罪と反省はただなので
....
公園の
ぶらんこの前に
散乱した
足跡
視床下部に
舞い込んで
そこで朽ちる
落ち葉
はい
だいじょうぶです
わたしは
元気です
甘い匂いのする方へ
人は群がりたむろする
決して悪いことじゃないけれど
最低限のルールはまもってほしい
近所にすんでるおっさんが
今日もパチンコで金をすって
金の無心に ....
長調から短調へ
転調する。
笑顔が
もの悲しくなる
体が温かくなる
お茶を飲む
鹿威しの音
鳥が逃げる
着物を着たお上さん
手入れの行き届いた庭
今日の花はサザンカだ
足 ....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている
そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり
言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
ごめん
火のために
戦おうとおもう
ぼくらの
にがい
不安の記憶が
地音のうすいろに
滲んでいっても
青い投函の
しずかな
絶叫が
行き場所を失い
紅い花の底に
ころ ....
ラッコが羅針盤を片手に
ふらふら波間に漂っている
漣のか弱い腕に
引っ張られたりしながらも
そのうち皮膚が乾いてきて
またぞろ海に潜りはするが
寒くて浮上し日に当たる
高い波が来 ....
いくつものカーブを慣れたように
空港まで走るバス
世界をさえぎるような山に囲まれ
小さな集落を過ぎれば
また同じ景色が流れる
赤い絵の具をこぼしたような山
人はそれを美しいと言う
低 ....
?.
一日中ひどかった雨も小降りになって
窓から見る白樺の木は
ここ最近やっと葉を落とし始め
冬時間に変わって
六時にはもう日が暮れてしまうようになった
公園の明かりは ....
旅先の田舎のベンチで
君の名前を見つけたよ
夏子
いつたい誰が 断りもなしに
君の名前を書きつけたりしたんだ
(こんな色褪せた おんぼろベンチの
背凭れに 乱暴な稚拙な字で ....
{引用=
ふるふると
ふるるふるると
ふるものにさらされ
森は輝いているのでありました
君は小さな家の屋根に立ち
眼を細め わずかに首を伸ばし
しばらくは光の匂い ....
今よりずっと
空が遠くにあったとしても
心が近くにあれば
雲をつかめるかもしれない
今よりずっと
海が深かったとしても
心が近くにあれば
波を触れるかもしれない
今よりずっと
....
柵の外には自由が溢れているのに
何故か人は柵の中で生きる
ちょっと跨げば乗り越えられるのに
誰も跨ごうとはしない
自由の身になることを恐れ
しがらみから解き放たれることを拒絶し
狭い柵の中 ....
白い指輪は、アナタの指に。
どこの指でも、アナタの指に。
赤い指輪は、ボクの指に。
左手の中指に、付けてます。
青のイルミネーションと、
青の雲。
白い雪と、
白い吐息。
....
郵便受けの中に
蝶々の形をした手紙が
ぎっしり
留められている
わたしは
ピンセットを遣って
ていねいに剥がし
掌に落としていったのだが
手紙は未だ
生きていたらしい
あと ....
兄のように
慕ってもいいですか
あなたの気高さに
ひれ伏したいのです
青年のように目尻を光らせるあなたに
すべての世界を見せてほしくて
あなたの淋しさを癒す水になり
あなたに抱きしめられ ....
僕は単なる嫌われ者
皆から好かれようと思うから
逆に嫌われるんだ
皆から好かれようと行動するから
逆に嫌われるだ
皆が僕を好んではくれない
そうするから、疲 ....
*
今宵もまた
お父さん
あなたは咳をしていますね
青い毛布をかけましょう
それはあなたの首元で
小さな海となるでしょう
*
お父さん
わたしは
あなた ....
黄昏時には不意をついて
冬が何処からか現れ
桜の枝で褐色になった枯れ葉と
わたしのこころを繋いでしまう
ポケットに入れた手が
ほんのりと寂しさに温まる頃
去年届いた便りの
名前が消え ....
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