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雨はまだ降っている

何があるわけでもないが
窓の外を
ぼんやりと眺めている

雨はまだ降っている
ぼくはまだ眠らない

窓ガラスを打つ雨音が
不思議と体に響いて
ぼくの呼吸と合 ....
土が凍る
雨はまだ降らない
厳しい季節の中を
ただ一人
手を開けずに
じっと見つめている
冬の大地

空が凍る
雲はまだ進まない
切ない季節の中を
わずか一人
歩けることなく
 ....
初めてこの道を通ったとき
小さな花が咲いていることに
気がつかなかった

初めてこの道を通ったとき
向こうから歩いてくる人が
君だったことに
気がつかなかった

初めてこの道を通った ....
まどろみの中で
薄れてゆく意識と
わずかに残る自覚とが
交差する

微かな論理が
無我と溶け合い
何かが生まれ
何かが消えてゆく

夢と現が
メビウスの輪のように結ばれ
頭の中 ....
日々の繰り返しが
時を止め
時間だけが過ぎてゆく
月曜から金曜は
他人の空間の中に
特別な意識もなく
身を沈めている

小さな場所の中で
自分だけの時が
ほんのわずかだけ動き始める ....
朝から降る小雨が
今にも雪に変わりそう
そんな景色に
今日一日の力を抑えられ
心は閉じてゆく

沈んだ気持ちで
一日が流れてゆく

昼を過ぎた頃
気づけば雨は消えていた
間もなく ....
今も昔も
景色は何も変わらなくて
変わってゆくのは自分だけ
さみしいけれど
少しずつ大きくなっている気がする

昨日も今日も
いいことは何も無くて
変わってゆくのは時間だけ
悲しいけ ....
こんなに寒い夜だというのに
星空はどこか温かい
立ち止まって眺めれば
点と点は線になる

こんなに距離が遠いというのに
星空はどこか近い
目を凝らして眺めれば
どこかとどこかがつながっ ....
朝の新しい風が
粉雪を連れて
大地に白を吹きかけて
ささやかなあいさつをする

冬の風に蒔かれたその種は
すぐに銀色の花を開かせ
土の中へともぐってゆき
次の朝の茎となる

大地の ....
今日生きれてよかったと
思える日が一日でもあれば
一週間は生きてゆこうと思える

今週生きててよかったと
思える週が一週間でもあれば
一ヶ月は生きてゆこうと思える

そう思えるのはわず ....
電柱と同じように
等間隔に植えられた木々の公園
朽ちた木材のベンチだけが
元来の自然を人々に示す

誰も座れなくなったベンチは
誰も迎えることができず
ただ一人で
日向ぼっこを楽しむ
 ....
君が疲れきっているのは
ずっと走ってきたから

君が泣いているのは
ずっと戦ってきたから

君が落ち込んでいるのは
ずっと努力してきたから

君が笑っているのは
ずっと耐え続けてき ....
冬の青い空を眺めて
見えたのは
光の粒子だった
きらきらと光るその粒は
純粋な希望の輝き

冬の白い地面を眺めて
見えたのは
水の結晶だった
きらりと光るその粒は
純粋な創造の輝き ....
冷たい風は
そのまま冷たくて
ぼくの身体を凍えさせてゆくけれど
この寒さを乗り越えなくてはと
ぼくを熱くする

冷たい風は
さらに強くなって
ぼくの身体を固めてゆくけれど
この辛さを ....
焼きいも食べたい
だって寒いから

焼きいも食べたい
だって手がかじかんでいるから

焼きいも食べたい
だって体の芯まで冷えてしまっているから

焼きいも食べたい
だって北風が正面 ....
穏やかな風が吹く
冬の晴れた日の午後
寒い日のはずなのに
その冷たさはどこにもない

鳥たちはのびやかに飛び回り
土は生きている

めったにないこの日を
人も皆
外に出て心で祝う
 ....
枯れ草しかない目の前は
寂しさを感じるけれど
ここから春が訪れると思えば
渇ききった枝と自分の心にも
潤いが与えられる

土がむき出しのままの畑も
侘しさを感じるけれど
ここから生が誕 ....
雨上がりの砂利道を
そろりそろりと踏む石の
聞こえてくる砂音に耳を傾ける
それは優しさ

道の左の林より
枝から枝へと飛ぶ鳥の
聞こえてくる羽音に耳を澄ます
それは温もり

どこか ....
今日もまた
灰色の空から一日が始まる
青い空は心の中に閉じたまま
銀色の光が大地を支配し
赤い光は記憶の中に収められる

今日もまた
紐でかたく結ばれた一日が始まる
網の中に入れられた ....
冬の中に
君の白い息が眩しくて
なぜか視線をそらしてしまう
ぼくがいる

冬の中に
君の凍える姿が悲しくて
なぜか空を見上げてしまう
ぼくがいる

冬の中に
ぼくの凍える姿に手を ....
ようやく晴れた青空に
風船がひとつふたつ みっつ
きっと誰かの夢にちがいない

あそこの空からも
風船がひとつふたつ

いつの間にか
空には風船でいっぱい
大きいものや小さいもの
 ....
いつの頃からか
人は言葉を読むことから
言葉を見るようになった

歩きながら
食べながら
話しながら

読む言葉から
見る言葉へと変わっていった

布団の中でも
地下の中でも
 ....
寒くなってきたので
言葉のタンスから
言葉のコートを取り出しました

一年ぶりに着る言葉のコート
冷たい北風も
これを着ていれば凍える心配もありません

どこか出かけてみよう
どうせ ....
昨日の雨は
本当に雨だったのかと
疑ってしまう今日の青空

くもの巣が水でできている
土に水玉の花が咲いている

風は冷たいけれど
その風に乗って
タンポポのように
きららふわわと ....
大きな本屋の片隅で
店員にも忘れられてしまった本が一冊
置かれた場所が奥にあるのか
興味を惹かない題名なのか
本に聞いてもわからない

言葉がこんなに近くとあるというのに
誰もが前を通り ....
誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点

風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて

どこからともなく寒いねと ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた

 人のタオルを勝手に使わないで!

持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく

落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
誰もわかってくれないと
思っているのは
誰にでもわかっていることで
誰もがわかっていると
思っていることは
誰もがわかっていない

それでもどこかが
つながっているようで
そのつなが ....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている

そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり

言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
青山スイさんのぽえむ君さんおすすめリスト(60)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨はまだ降っている- ぽえむ君自由詩13*06-12-14
冬の大地- ぽえむ君自由詩7*06-12-12
初めてこの道を通ったとき- ぽえむ君自由詩16*06-12-11
冬のうたた寝- ぽえむ君自由詩18*06-12-11
動くのは時と心- ぽえむ君自由詩14*06-12-10
そんな景色に- ぽえむ君自由詩9*06-12-8
今では昔を昔と思える- ぽえむ君自由詩13*06-12-6
星と自分が一直線になる- ぽえむ君自由詩12*06-12-5
雪の花- ぽえむ君自由詩12*06-12-5
悲しみは明日には持ち越さない- ぽえむ君自由詩13*06-12-4
都会のベンチ- ぽえむ君自由詩12*06-12-4
君は笑い続けてほしい- ぽえむ君自由詩12*06-12-3
生まれてくる未来への予感- ぽえむ君自由詩12*06-12-2
冷たい風がぼくを熱くする- ぽえむ君自由詩14*06-12-2
焼きいも食べたい- ぽえむ君自由詩9*06-11-30
冬の晴れた日の午後- ぽえむ君自由詩18*06-11-29
枯れ草- ぽえむ君自由詩11*06-11-29
雨上がりの砂利道- ぽえむ君自由詩15*06-11-28
夢と希望の種は冬に宿る- ぽえむ君自由詩11+*06-11-27
冬の中に- ぽえむ君自由詩16*06-11-26
空には風船- ぽえむ君自由詩20*06-11-24
いつの頃からか- ぽえむ君自由詩11*06-11-23
言葉のコート- ぽえむ君自由詩15*06-11-22
青空の花- ぽえむ君自由詩16*06-11-21
言葉が泣いている- ぽえむ君自由詩11*06-11-20
風の交差点- ぽえむ君自由詩17*06-11-20
心の迷路は成長している- ぽえむ君自由詩13*06-11-19
落第する大人たち- ぽえむ君自由詩14*06-11-19
誰もわかってくれない- ぽえむ君自由詩13*06-11-18
言葉の広場- ぽえむ君自由詩10*06-11-18

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