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道を白くさせるていどの雪が

ちいさくすうっと落ちてゆく

あれから16年

あの竹の切り口にも落ちてゆく

それはろうそくの火で瞬くまに乾いた

混乱はやんだ

喪失だけはい ....
耳をながあく描くだけで

なんでもうさぎになってしまう

うさぎは月のシンボルだ

まあるく明るいまん月は

まえあしみじかく描くだけで

なんでもうさぎになってしまう


 ....
外灯よ

おまえはずっと

そこにいてくれてたんか

お帰りなさいくらい

言ってくれや

おまえがだまっていると

また

さびしくなるかもしれへんから


雨の窓辺に

雨粒の色に

雨の音楽に
 ....
オリーブオイルの入ったビニール袋が

ちりちりと音をたてドアノブにかけられた

時間がなかった

呼び鈴も鳴らさなかった

ビニール袋だけが<存在>だった

胸のいたみは弾痕になっ ....
こころざしが低いのだろうか

こころざしが弱いのだろうか

じぶんすら型にはめれていない

愛している・それだけなのにだ


ひとをぼくの型にはめてしまう

それがどれだけ正しくても

そうしてしまえ ....
よく泣いていた

眠るまえ泣き

屁理屈に抱かれて眠った

それを繰り返していた

そうしているうちに

かなしみと添い寝できるようになっていた


泣こうとしたらいくらでも ....
また動物の話をはじめた

彼女はたまった動物番組を見ながら

いっしょに歩くように話してくれる

自然が好きなの、山登りじゃないよ、そういうんじゃないの、

やわらかな鼻声がかわらしく ....
月が好きだということは

ひかりが好きだということです

太陽みたいにどぎつくなくて

月にあたってやわらかく

はねかえってくるひかり

そんなひかりが好きなのです


緑 ....
群青に鏡のかがやき

月がさやかだ

どこかで

女のからだがたわめられている


せつない幻聴

かなしみを幻視

ただれている

むね疼かせる

透視?妄想?嫉妬?

泣きそうになりながら泣いてい ....
あたりまえのように

ふたりで

広い河をゆくように

空をわたってゆく

波にだれかをさがすように

おなじものを一緒に食べるということ


目で歯で

舌で喉で臓器で

からだで

あたらしい発見 ....
こんど病院にいったとき

ぼくは余命をつげられるだろう

下腹部にこんだけ違和感があれば

死んだことなんてなくてもわかる


現実としてそれを聞いてしまったら

ぼくはいったい

なにをやめなにをつ ....
プラスチックコップのなかの氷に

ウイスキーをかける

透明に琥珀がながれる

いつもの儀式をはじめている

コップをゆらして

ウイスキーを

氷のつめたさに近づけるのだ


カタカタカタ、コトコト ....
きみが紫露草のようなんだ

青色がとても似合うからか

そもそもきみが青だからか

地べたの緑の小さな宇宙に

散らばる青い星々だからか

この可憐な草花のあまくて

涼やかな香がきみだからか

きみ ....
人類を代表して最愛にねじこんだペニスは
ぼくをまるで岬の突端に立たせていたのだった
風が吹いていた

ここに地終わり、海始まる、

愛の最前線とはこんなところだったのだ


クリムトの描く至福の顔にお ....
胸に手をおいたのは
あなたがひとりぼっちだったからです

手首をしばったのは
あなたの声がせつなかったからです

歯をかんだのは
ほねを愛する練習です

あなたと石を飲んだのは
ど ....
髪かわかしたら?


髪かわかしたらメールしますね、って

きみの髪が一万光年の長さだったら

ぼくはもう宇宙にはいないかも知れない
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
雪を見ていた
精確なことを言えば
友からの雪景色の写メを見ていた

あいつのまえに存在した景色が
写メで切り取られて
雪景色の写メが送信されてきた

俺は心のちからを総動員して

 ....
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
三次会のあと
はなれがたくて
鉄路にふたりツレションをした

メリークリスマス、

メリークリスマス、ミスターローレンス、

アラスカの凍る林で
奇跡たちが
ガシガシと音を立ててい ....
ひとを信じるということは

コミュニケーションにおいて

もっとも大切なことのひとつだ

じぶんを信じてくれているひとを

信じないなんてもってのほかだ


願いごとを口に出して ....
どこかで計算されているのか

寄る辺ない営みだけが確かです

人生の遥か範囲で

運命や宿命が

遠い燎原のようだ

太陽系第三惑星に届いた星は

勝手に名前をつけられている
 ....
足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
部室に転がっていた雑誌の表紙は手塚治虫だった
手にとって眺めていたら
女優の田中裕子のエッセイに目がとまった
もう20年以上まえ、平成元年のことだ

エッセイの内容は
ライトアップされた東 ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
命を継ぐいがい
時を旅することはできないぼくらは時の旅人だ

星は知らない
互いに知らない星と一掴みにされて
勝手に名前をつけられていることを
星よ、ぼくらが、なぜそんなことをしたのかって ....
小学三年までと二十代後半を東京で暮らした
いまも出張で月にいちどは東京にゆく
きょうは機械の立ち合いで東京だった
加工テストが順調だったので
そこの社長に言ってちょっと散歩に出る
狭い道に風 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
駐車して

夜を見上げる

月が割れている

夜の背中が割れている

おまえも見てるんか

もうすぐ総選挙やな

おまえと別れてから

二回目の総選挙やな

遠い声また聞けるな

駐車して

夜を見上 ....
星のひかりは

時間差の攻撃

出会ったことも

時間差の攻撃

待ち合わせ場所は

代えられるけれど

時をとめては

待つことは出来ない

だからここで

きみ ....
北大路京介さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(431)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
粉雪- 吉岡ペペ ...自由詩1311-1-17
うさぎ大好き- 吉岡ペペ ...自由詩511-1-1
雨の窓辺- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-12-21
使命- 吉岡ペペ ...自由詩310-12-14
愛の型- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-12-12
よく泣いていた- 吉岡ペペ ...自由詩810-12-5
この世のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-11-26
ひかり- 吉岡ペペ ...自由詩810-11-23
鏡のかがやき- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-11-20
一緒に食べるということ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-17
生きる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-14
ウイスキーの夜想曲- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-5
紫露草- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...3+10-10-7
愛の最前線- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-10-5
雪がぜんぶを- 吉岡ペペ ...自由詩10+10-1-31
ぼくはもう- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-5
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
雪景色の写メ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-1-3
犯罪者は夜手をつなぐ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-23
酔いどれの鉄路- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1109-12-23
ひとを信じる- 吉岡ペペ ...自由詩609-12-23
遠い燎原- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-11
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
気持ちいっぱいあるでしょ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-27
カウンターでひとり- 吉岡ペペ ...自由詩1209-11-17
星は知らない- 吉岡ペペ ...自由詩10+09-11-15
東京のふゆの風- 吉岡ペペ ...自由詩1909-11-12
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
夜の背中- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...609-2-8
星をささえる- 吉岡ペペ ...自由詩509-2-8

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