使命
吉岡ペペロ
オリーブオイルの入ったビニール袋が
ちりちりと音をたてドアノブにかけられた
時間がなかった
呼び鈴も鳴らさなかった
ビニール袋だけが<存在>だった
胸のいたみは弾痕になっていた
まだひきつれていたけれど
夜風を感じる余裕ができていた
<存在>を見届けることが
どうやらぼくの使命のようだ
自由詩
使命
Copyright
吉岡ペペロ
2010-12-14 22:33:01