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今日も
回転木馬に乗って
走ってゆきたい
どんなに揺れても
どんなに遠くても
木馬の歩みは変わらない
トロットトロット軽やかに
ギャロップするのは人でなし
とんがりお屋根 ....
求められるがままに
仮面を貼り付けて
毎日
踊っていたんだ
世界の上で
時々
泣いていたんだ
仮面の下で
でも
仮面をつけている僕は 僕で
仮面をつけてない僕も 僕 ....
なまえなんか
どうだっていいのだと
その人は言った
なんと呼ばれたって
腹の中は見えている
なまえなんか
どう言われたって
かまわない
佃煮色の髪をなびかせた
神の化身と呼ばれた ....
ぎゃっと
言って
飛び跳ねたのは
蛙のような男
ひっくり返ったのは
瀬戸物の青がえる
緑の館にすむ者たちがイカレタあとで
笛吹童子が廃品回収にいそしむ毎日
退屈だなぁと
鳥山 ....
忍者のように
美しく
妖しい
魔を呼んではいけない
呪いの言葉で
欲しかったのは、技じゃない
求めたのはその先にある
{ルビ術=すべ}
彼方で
....
時が止まる
そんなことあり得ない
時とはなんですか
葬儀の帰りに思い出し
共同墓地に立ち寄ると
分からないことだらけの人生に
漸く終わりを告げた人たちが
生きてい ....
埋もれては きえてゆく 冬は にごりながら 春を むかえに 風は ふく
日にひに とどく たよりほど 待ちきれないと 知ってか 知らずか 風は ふく
嫌われたら
嫌い返さなきゃいけないの?
別にいいでしょ
やっぱ
僕は好きなんだから
君が・・・
この気持ちは
誰にも奪えないんだよ
君に嫌われてたら
結構凹むけどさ
も ....
好きで好きで
たまらないのにさ
恥ずかしさとか
色んなもんが頭をよぎって
言葉になんないんだ
好きだよ
そんな一言すら言えなくてさ
一緒に歩いていて
君の手を握りかかった手 ....
水たまり ゆらゆら 白くのぼり 消ゆる
あたたまって 心 雲になるは ゆらゆら
申し送りの 風とともに 消ゆる
季節といえば それだけで 過ぎてゆく
はるかな る ゆらゆら
あなたを
所有することも
捨て去ることも
できずに
ただ
他愛無いメールを打って
返事が来れば
それで
幸せ
めざましテレビの占いが
なんとなく気になるように
今日 ....
アスファルトの上を
革靴で歩く 歩く 歩く
あの人の 足音は
たしかにわたしのの心臓のおとだった
それが聞こえなくなってはじめて
真っ白な何も見えない中で
小さな足 ....
不愉快な言葉を見つけたときに
あなたはどうしますか
食べますか
吐きますか
潰しますか
猫みたいに大切な言葉を
おもちゃにして
爪で引き裂いて
ずたずたにして
面白そうに眺めてか ....
まっすぐな帰り道が見えなくなると
穴という穴からノームが這い出て
ら、るほ、ら、ら、るほ、
ダークダークノームダーク。(あれるっちぇんど)
君たちの手に掴めるものはわずかしかない
ら、るほら ....
依存するものは
降りてくるものではなく
自身のみだと
知っているから
翼はためらって
陽光のみを
私たちの生活に射しいれて
劇的に変わる瞬間など
望まないまま
強固につながる
過去 ....
夜明け前の道を
自らの高鳴る鼓動を胸に秘め
歩いていく
川に架けられた橋をわたり
駅の改札を抜けて
無人の列車に乗り込む
腰掛けると
発車を告げるベルがホームに響く ....
今日、春の嵐が吹いていたことなど忘れているだろう。
鈍く伝わる雷の音、ひたぴたと重なる雨の音が、心地よく感じられる日。
今はそんな夜、だった、よ。
びーんびーんびーん
酔いつぶれたお客さん
古巣の猫が長鳴いて
瓶から飛び込む
お地蔵様に
巫山戯たお人形
抱きついて
疲れた悪魔が世話をする
テレビの画面が眠たくて
ビンビン叩い ....
厚化粧は可愛くないと
男は言った
煙に巻かれたように
ぼんやりと思い出す
白いスプリングコートが
包むのは私一人
妙な孤独感を抱えて
幾分か優しくなった風を吸い込む
単に眠たい ....
咲いた、泣いた、サクラが白く。
咲いた、泣いた、サクラが泣いた。
泣いた、咲いた、ぼくらは泣いた。
溶けてしまいそうだ。
涙なんか出ず、喫茶店で時間つぶして、
帰 ....
一月前
長い間認知症デイサービスに通っていた
雷造さんが88歳で天に召された
だんだん体が動かなくなり
だんだん独り暗い部屋に置かれる時間が多くなり
ある日ベッドで瞳を閉じて横 ....
母である前に 人です
女である前に 人です
陽子である前に 人です
母という 人です
女という 人です
恵子という 人です
母としての 幸福
女としての 幸福
直美としての 夢 ....
春風にそよぐ{ルビ枝垂桜=しだれざくら}
青空に響く{ルビ鶯=うぐいす}の唄
{ルビ我等=われら}は{ルビ童=わらべ}
肩を並べてさくらを唄う
* 第一詩集「 ....
ぼくたちは囲みの中で
放牧されて
笑いあったり
助けあったり
殺しあったりしてる
放牧されてるにすぎない
ことを
自覚するのと
してないのと
どっ ....
寂しい川面をゆく鳥たちが泣いている。
呼吸する都会の爛れた果実の奥で、生きる者の哀しい涙が漂っている。
世界の涙の尖塔が、青い空を突き刺している。
時間の感覚すらない。呼吸している感覚すらな ....
その手にぎゅっと抱かれた瞬間
小さなラットになって走り出したかった
全否定する愛に包まれたのだ
しかもそれに身を委ねる
目を瞑る
どうにかなるさと誰かが話す
どうにもならない
あたし ....
さらさら/さらさら/さらさら/さらさら
夜がひかりを浴びている。
さらさら/さらさら/さらさら/さらさら
暗闇の空から、月の青い液状の光線がおおう。模様ガラスをすかしてゆがんだ火焔の抽象 ....
石の階段を上がり、土手に登ると、そこに、茫洋とした冬の暗い海が、厳しい様相を露出して生きていた。寄せて来る波が鋭い岩肌にあたり、砕けては、多くの白い泡の残骸をつくり、あらあらしく引いては、ふたたび波は ....
秋
あの秋の匂いを染めこんだ息吹は、それを書留めた一冊のノートの中を吹き荒れている。
突然、その紙面の上の青色エンピツの文字のひとつが剥がれて、私の毛細血管の中に溶け込んでゆく。そして私は息吹 ....
「好き」を認めることは
「嫌い」も認めること。
「好き」と「嫌い」は2つで1つ。
その片方しか見ていない、
認められなければ
それは単なるわがまま。
そもそも「好き」「嫌い」は ....
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