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瞬きの回数分
世界が生きていた

ぱっと
開いたかと思えば
すぐさま
消えるのだ
一億頭の羊でも足りないはずの
このくりかえし

その度
世界は生まれ変わって
ぼくの前に現 ....
残業の仕事につかれて夜道を歩いていると、
遠い空の下にいる君の声が聞きたくなり、
携帯電話を持たない僕を、
闇に光る電話ボックスが声も無く呼んでいるようで、
僕は今夜もガラスのドアの中 ....
いわゆる
ぜんじどうせんたくき

洗濯物が洗えます



たまんねーな
ぜんじどうせんたくき

自らの全てが動きます
どこいっちゃったんだろう
洗濯物がどうなった ....
遠い空間という名前の洞窟があります

近い空間という名前の肉体があります
詰め込めるだけ詰めてしまうと
当然パンクしてしまいます
なんでもかんでも入れたくなるのですが
入口があるのなら当然 ....
 だが
 落葉の時間をへて
 絶え間ない先送と 既了の境域へ
 戻るか
 コウシュの旅人

 蒼茫の中、
 一際
 あおく、沈んで
 そこで意味の果実は
 割れ、
 残照 ....
 生きていること 死ぬことの不思議
 さなぎのような体の中に 
 閉じ込められた私の意識
 息を吸うたび膨らむ胸郭 
 心地よい空気の移動
 耳の奥で脈打つ血のうねり
 私にしか聞こえない ....
旅の終わりに訪れた 
夕暮れの善光寺 
{ルビ巨=おお}きい本堂脇の砂利道に音をたて 
紫のマフラーを垂らした 
小さい背中の君が歩いてた 

「 あの・・・○○さん・・・? 」 

 ....
ガラス瓶のなかの
北風に乗って
飛んでいく一羽の鳩

おまえは
空に引かれた
ひとすじの水脈
かぼそき涙の痕跡
花のようにふるえる声

おまえは
幼年時代
滴りこぼれゆくはずだ ....
わたしのなかにも
ちいさな子どもがいて、
大人になってしまったわたしを
おおらかに抱きしめているのだろう。


それに気づかせてくれたのが
あなただった。
小学校の先生をしていたという ....
「ちょっとお聞きしますが・・・」
生まれて初めて職務質問を受けた。
近所にある、簡易郵便局に寄った帰りのことである。
先日、防災用のごく小さな貯水池で、子供が溺れて死んだのだと言ふ。まだ、事件か ....
一粒の雨が傘に弾いて
百匹の蛙になった
百粒弾いて
一万匹の蛙になった

一万匹は
すぐさま姿をくらまして
それっきり雨は止んでしまったから
微かに地面の濡れたところが
 ....
のんちゃんは首をかしげました
(どうちて、うちゅーには、くうきがないの?

神様は、深く息を吸い込み
腕組みをしました

(ねぇ、どちて?
(ねぇ、ねぇ、どおちて?

眉間に皺をよせ ....
{引用=求めろよ。
そうすりゃ与えられるぜ。

捜せよ。
そうすりゃ見つかるぜ。

たたけよ。
そうすりゃ開かれるぜ。

だれだって、
求める奴はもらい、
捜す奴は見つけ出し、
 ....
ツユクサのおいしげる
野に生まれた
子供たち。
たのしげな声。
銀河やら
星雲やらが
わきたち
ひとしきり
銀色
橙色などに
燃えたあと、
ことしも
夏は
去ってしまった。
 ....
 母さん あの青い鳥 緑の小鳥は一体何を探して飛ぶの?

  ……それは坊や 鳥はあの青い空の そのまた下の青い空の中
  仕舞い込まれた宝物を毎日かいさぐって飛んでいるのよ

 母さ ....
あおぞらが
おしえてくれた
あおじろい
あんたのうた
無声音でうたう
あんたのうた
ナイフはひびわれて
ナイフは鈍くなって
とびっきりで
ひとりきりの
うた
ここは
あかるい真 ....
まだ
あるくことすら
しらない
きみが


とても
ぶきように
そらを
つまんで


ふと
つぶやく
とてもちいさな
ことばが
 ....
{引用=終りのない楽譜が
みみもとをかすめてはながれ
それはあめのように
また 空をさがしてゆくのでした

りんね なんか
しんじないよ
仏教徒じゃないもの
食洗器にお皿をならべな ....
野道をアヒルが腰を振り振り歩いていた
前方に蛇が長々と寝そべっている
アヒルは気味悪がって
引き返そうか
進もうかとひとしきり思案して
結局
蛇を遠回りに避けていく
重たい腰振り ....
真夜中 岸辺に泳ぎ寄る魚は
不吉なほど黒い


昼の海からは
想像もできないほど大きく
ものものしい動きをする


これは
寝静まつた陸に
少女をさらひにきた悪魔の影だ

 ....
5分前に着いた

時の記念日の声に
桜草の声に
促されて売り出された
音の出るテレビと
絵の出る絵本を追い払い
螺旋階段のある駅ビルに
不思議な国の子供たちを
氷詰めにして持って来た ....
街を歩いていると
仔猫が身をすり寄せてきて
〈子供にして下さい〉
と言った。

海岸を歩いていると
オットセイの子供が
海から這い出してきて
〈子供にして下さい〉
と言った。
 ....
木漏れ日のなかにすまう
古ナスのこむぎあえが
わたしをじっと
見つめている。
なみだ目で
わたしのくるぶしを
見つめている。


天窓にかがやくすずめばちの羽音に湯気はかかり
「今 ....
金属バットの表面でなぞる
裏面でスライダーを弾く音

 船端で聞いたどよめきは
 確かなものであったのだが
 護送船団が沈められて以来
 運ぶものが居なくなり
 声を聞くとも ....
  
玄関を開けると
妻はドラマを見終えたところで
「あたしの唇返せ」
と言う
そんなこと尻をかきながら
言うもんじゃない
と思いながらも
冷蔵庫のビールの有無が気になった
僕らは
 ....
旅先で母親に背負われた赤子から
青梅を貰ってきた
長く握々されて熱くなった梅なんか
欲しくはなかったけれど
どうしてもやるというので貰ってきた
いらなくなったからじゃない
奴らは一番好 ....
―もう少し生きてみるか―
駅の改札を出てきて
ふと洩らした中年男のことば
連れがいるわけではない
一人で改札を出てきて
ふと洩らした独り言

僕は電車に乗ろうとして
改札に向っ ....
喪服の婦人が森から出てくる
入れ替はりに
首うなだれて一羽の鶴が
森へ吸ひ込まれる


霧たちこめて
婦人も鶴も胸まで霞んで
二者はどこで擦れ違つたのだらうか
ともにもういづこに ....
      ――Sに



ばらばらにされる
    (君のせいで)
        俺が歩く その先々で
俺は自らの破片をばら撒いてゆく
    路上に
        天井に
 ....
      ――Sに



家に帰ると
君のために心をばらばらにする時間がほしくなる
俺は怪物になれるかもしれぬ
あるいはなれないかもしれぬ
そんなことを思うのもすべては
君のためで ....
前田ふむふむさんの未詩・独白おすすめリスト(85)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
瞬きの数- 乱太郎未詩・独白20*07-2-23
また一つ、愛が終わった。_- 服部 剛未詩・独白7*07-2-22
ぜんじどうせんたくき- さち未詩・独白11*07-2-14
洞窟のスケッチ- 七尾きよ ...未詩・独白6*07-1-8
コウシュの旅人- るか未詩・独白16*06-12-28
私は死ねない- 月夜野未詩・独白15*06-12-14
旅の終わりに〜善光寺にて〜(仮)- 服部 剛未詩・独白9*06-12-12
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子どもの隣り_(灰谷健次郎さんを偲ぶ)- まほし未詩・独白14*06-11-25
ラムネ瓶の夢- 三州生桑未詩・独白506-11-25
夕日のマフラー- 杉菜 晃未詩・独白15*06-11-22
のんちゃんと神様- 佐野権太未詩・独白14*06-11-17
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- 青色銀河 ...未詩・独白706-11-7
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電車の中は静かです- 青色銀河 ...未詩・独白1006-11-4
ほとけ- はらだま ...未詩・独白6*06-11-3
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