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あの日
夢の中で
キスをした
ずっと前から
私は貴方に
恋をしていたんだね
今朝
貴方のキスで
目が覚めた
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
高層ビルの二十八階から双眼鏡で
おふざけなほどに複雑な街を見て哲学した
京王百貨店に急ぐ若者は歩道の白線につまずき
電気屋の屋上でずっと厚い本を読む中年は排気に髪をなびかせている
....
私の家には、かあさまととうさまと私の妹が住んでいた。
かあさまのゆりかごはいつもの窓辺でゆれていた。
その窓辺からは心地よい風だけがかあさまに吹いた。
ゆりかごに座ったかあさまは、瞳を閉じ ....
ル ワール 踊ろう 初めての秘儀
喪失ではなく 手に入れた 許し
与えられた 掌 から 零れ落ちるほどの
甘い 蜜 棘に気をつけて
決して 縛っては
いけないから
私はまだ一度も夢を見たことがない。
いや正確には見ているのかもしれないが憶えていないのだ。何かを見たかもしれないという程度の感覚も一度も味わったことがない。学童になり友人達が夢の話をするのを聞く ....
タバコを吸わなくたっていろんなものを吸ってる
あの女たちには体重と同じぐらいの重さの精液が必要だ
おれの
じゃなくたって誰かのものが必要なんだおれのだ水平線を殺すと ....
いたずらしようと思ったんだだからこんなにも勃起してきて
こんなにも勃起してきて誰も言ってくれないおまえは見かけよりいいやつだって
ユーモアがあったら切り抜けられるって ....
ノートに絵を描くと
いつも人の顔に見えます
どんなに線を崩しても
唇や瞳のある
表情を持った人の顔に見えます
その理由がわかったのは
ずいぶん後のこと ....
立ちつくすオベリスク
立ちつくす
立ちつくす
オベリスク
立ちつくす
オベリスク立ちつくす
立ちつくす
オベリスク
....
何も無い道を歩いているのに
さっきからカサカサと音がする
ああ
俺の心がカサカサなのだよ
そうつぶやいてうつむき歩く男
の背中を見つめる妖怪カサカサ
*
妖怪カサカサは
....
左側のはたちが痛い
咀嚼するたびに じいんと痛む
甘いものばかり食べていて
気づかなかったけど
上も下も上も下も
みんな
中も外も中も外も
すべてが
ほかには何にも食べれない
二十歳 ....
こんなに近いのに 今も 遠いね
だいすきだよ って 遠い背中に呟いてみる
届くわけなかった
夜のブランコの下に
ブランコの数だけ影があります
墓場の猫が
首の向きを変えました
足が濡れています
宇宙です
愛してるをみじん切り
ドコ行ってたのをすりおろし
怒ってないけどを手でちぎって
フライパンで炒めます
5分後
聞こえにくい感じの眉間を小さじ1杯
閉じるか閉じないかの目蓋を大さじ2 ....
濡れている
何もかも濡れていて
ガスが漏れる音が聞こえて
でもそこにはガスなんて存在しない
濡れてもいない
聞こえるし
濡れている
あ
白い歯
大きく ....
アカルく陽がさすから。
誰にでもなく呟く唇を
言い訳の形に歪めて笑う
春だ
少しもたついた雨が
桜前線を押し返したように見えた
三分に留まった枝はしなだれ
薄紅に染まりきっている
黙り ....
ボクは笑っていたいです。
ボクは泣いていたいです。
ボクは苦しみたいです。
ボクは恋したいです。
ボクは楽しみたいです。
ボクの中の感情全てが愛しいと思いたい。
ボクの胸は清らかで ....
雨が降っていますね
ええ、降っていますね
さびしい
さむい
ぽたぽた
ときどきメロドラマに泣きます
さびしい
さむい
肌が、ぬくい
パジャマの破れ目にくち ....
猫は中空を見つめていることがある。
なにもない空間。
なにもないはずの。
猫の視線がどこか一点に凝固して
黒目が大きくなると
わたしはすこしわくわくする。
猫の視点が
わたしの背 ....
シルクハットの手品師は
自分の姿を消しました
種も仕掛けもなかったので
もう元には戻らないのでした
相棒の鳩は
空を飛んでいます
階段が沈んでいく。
当たり前の海の中に。
階段が沈んでいく。
沈んでいく。
俺はその階段を
歩いている。
階段は
沈んでい ....
どう考えても地面がめくれて覆いかぶさってきそうに思われたので
部屋にいました
バナナは勃起しません あのままです
バナナの束も勃起しません あのままです
....
僕の心は海へ流れ 魚がくわえ
あの人が住んでる岸へと流れていく
その魚を 漁師が釣って
あの人の家の近くのスーパーへ行く
大切に大切に包まれた 僕の想いは
あの人の家族が ....
暑い日と寒い日が
交互にやってくる
貴方と私のように
熱い体と冷たい心
溶け合うことは
ないのだろうか
ひとつの恋やひとつの季節や
その移り変わりのたびに
ひとつのうたをうたう
あなたのうたは
あなたの心を解放してくれますか
それとも
縛り付けられたままですか
その合間 ....
「 ひとりで寝るのは
寝るのじゃないよ
まくら抱えて
横に立つ。」
生きていた時
おやじが謡った
都都逸だ。
習い性になって
毎夜長い枕を抱えて
眠りに就く。
....
僕らは脆い絆で結ばれたんだ
君は拒んでいたもののいつのまにか熱いキスをして
まだ寒い寒い冬のことだった
ホットカーペットは役に立つ
時をうしなってしまった
君は拒んでいたもののいつのまに ....
好き?
と彼女に聞かれたので
好き
と彼女に言う代わりに
100行の詩を書きました
それはそれは思いを込めて書きました
100行じっくり読んだ彼女が言いました
で ....
打てば鳴りそうなこんぺいとうに
いつかの夢をぶらさげました
眠れぬ夜に凍えても
決して寂しくないように
やがてつららが溶ける頃
こんぺいとうは消えました
落 ....
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