俺は文化ってのは畢竟のところ「屈折」だと思い込んでいて、たとえば手づかみで物を食い散らかすよりは箸やフォークやナイフを使う方が幾分「文化」的だと考える。
もちろん手づかみであったとしても、左手は使 ....
家屋は言葉のように
優しく朽ち果てていた
時間があればそこかしこで
両親は笑顔を絶やさなかった
幸せな玄関ホール
その壁には今でも
兄と私の指紋が残されていて
静かに機械の匂いが ....
幹さんの詩のファンです、もしよかったらわたしの詩をみてください
という
要約すると、というようなメールがきたので
連絡をとって新宿で会うことになった
こういうメールがたまに来るようになったがた ....
突風で
ぱたり
ぱたり、と
素敵なスキップが
消えてゆく、その頃
何事もなかったかのように
夕刻が
やがて、夜であり
冬であるなら
素直でいることはとても難しくて ....
 私はもともとマンガが書きたかったヒトなんだけれど、絵がぜんぜん描けないのでやめてしまった。しかたないので小説を書こうとしたけどうまく行かない。どうしてうまく行かないかとゆーと、10枚くらい書いたとこ .... 真っ赤な苺をミルクの中で潰して、その中に1があったってだあれも気がつかない


あなたの「あ。」と言う声、1ですね











                 ....
わたしは/塩を/買ってきて、
わたしは/塩を/埋めるのに、
腐敗しない、
土をひらく、
性の目覚め。
母の手紙。
そして接着。
比喩の限界。
泥を蹴って──
わたしは去って──
毛 ....
たぶんノルウェーあたりに
巨大な送風機があって
そこから送りこまれた冷たい風が
君の頬を桃色に染める

わかさぎのエスカベッシュ
南瓜のキッシュ
ハッシュドビーフ
そして食後には
ア ....
ピアノ、ピアノ、ピアノ
ピアノが招く
ピアノの国へ
音から生まれた
音の鳴る子が死んでいく
生まれることが寂しいと
音の鳴る子は死んでいく
船縁叩いて鳴るピアノ
ピアノの国から
ピア ....
1.
ぼくは風邪をひいたので目を閉じる。まぶたは、いつもよりもなめらかに溶けていく。まつげの長さを、指のはらで確認する。ぼくは人よりもまつげが長いといわれるからだ。


2. ....
おなかのお肉をつまんで微笑むような
どこにも着地できない優しさについて
夜中に姉と考えてみる
そういう気持ちに名前をつけようとした事がある

猫は暗がりを震えながら歩くはずだし
せめて口か ....
(足音が空に響く)
木枯しの吹く 門の影にひとり
傘を片手に
かんざしをなおし空をぼうっと見つめる
黒髪がしん
と光る寒さに
空はなにもいわず
そのままの形で をんなは立ち
「あ」
 ....
手で、ずれた眼鏡をあげる、八月の、水をふくむ、曇り空。閉鎖された父の勤務先、N社の自動車工場の脇を通り、母の自動車で、霊園に向かう。いままで納めることのできなかった、父の灰が、眠っている。わたしは、新 .... 金木犀の小花が
打ち明ける秘密を
直ちに忘れてしまってこそ空は
どこまでもひとつの
どこまでも青く澄み切った隙間です


衣服を自らほどいたわたしたち ....
あの子がとっても憎いのは
真っ赤なリボンが似合っているから。
「パパとママに買ってもらったのよ」

わたしはせっせと働いて、働いて、働いて。
お母さんもお父さんも嘘つきだから、
歪んでいた ....
ローヒールでリフティング
重たい空気のこの季節
人工芝はもうめげて
なよなよなよなよ笑ってる
彼はというとお空から
カワセミみたいな声だして
あたしのことをからかうの

リクルートスー ....
赤頭巾 お前の指は 
技巧にはしりやすい

あの人々は棘だらけの岩の間で
すっかり虚ろだ
勇敢ささえ捨ててしまった
願いましては
彼らにふさわしいドキュメントを
彼らの目にミラクルを
 ....
ミッフィーはイラストのウサギです
ミッフィーはウサギで野ウサギではありません
ミッフィーはイラストの野ウサギでなくイラストのウサギです
ミッフィーのイラストは野ウサギでなくウサギでイラストです
 ....
たぐり合う気配
絡む視線
ゆっくりと

開きながら
後ろ手に
閉じる世界

もっと
もっと
深く
漂うまで
クタクタと

薄皮は剥がされ
半個体で眠る
君の腕の中

 ....
誰かとつながっていたかっただけ
そう
それだけのために
私は配り続けたのよ
手作りの糸でんわ

誰かがこの糸震わす日を
命かけて待ってる

私の糸でんわ

紙コップ
いろんなと ....
「あの 僕が死んだら 鳥葬して欲しいんですけど」
「日本では 法律上ちょっと無理ですね」
「どうしても無理ですか」
「どうしてもしたいんですか」
「ええどうしても」
「どうして」


 ....
【花時計】

ある一時 

植物のように生きることを夢想する。宮沢賢治は雨ニモ負ケズといったけれど、植物は雨に負け夏の暑さにも負け 
害虫にやられて レタスは高騰するのを見ながら。
 ....
日傘 レモン水 チョコラBB 水玉 クレープ・・・
例えば、こうゆうものが挙げられます。女の子のアイテム。
いっぱいいっぱい思いつくんです。
女の子って不思議だな。

わたしは女の子が大好き ....
瓶詰めの猫
という思考は
少女の哲学である


引き出しをあけると
誰もいない秋の海
の音がした


  Oh! Cat
  砂のお城を襲撃しませう


昼下がりの書斎で
 ....
   少女達は


    マグマのように


     やっぱりキレるのかしらね


      ヒラヒラと白陶器のような指を燃やしながら


       美しいアチチュー ....
若いって
苦いと
同義だよね
字も似てるし
と口に出したとき

悲しいって
美しいと
同義だよね
と言った
君を思い出した

空は平均的に青い
しっとり、これは
濡れるために、素足


群れる草の土に冷たく踏み入り
行き場を失くしたことのない、
何処にも行かない、素足でした、濡れるために


こっそり、あれは ....
 




   膝をたたみ 目を伏せて
   思い出すのは
   折りたたまれた空に見つけた夏のかけら
   黒髪が 風を誘った雨上がり

   わたし ここで猫が飼いたいの
 ....
瞳をとじて あかい海

金魚の鉢に くちづける

からからの ぷらんくとんを ばらまくと

ゆれる水面に さざめくひかり 

プランクトンはぷくぷくみずを吸い込んで、
ぶくぶく息を吐 ....
彼女はあたしのもの
あたしは彼女のものでない
だから空いた方の片手(多分右手)で宙を掻く
彼女を犠牲にしてでも上へ 上へ行こうとする多分あたしは




(1) ....
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