頭の上に
鳥が卵を落としていった
やがて卵は孵り
駅が産まれた
列車が到着しても
人のざわめきもない
さびしい駅だった
かすかに潮の香りのする
海沿いの駅だった
その重さで首 ....
日を追う毎に
わたしの頭は
軽くなってゆくようです
わすれていくのだろうか
こんなにも容易く

赤信号が青に変わり
裏路地は繁華街になり
たった今あったものが
次々と消えてゆき
 ....
駅前で兄を探していたら
母と会った
隣に父がいた
移動の最中だった
兄の居場所を尋ねると
二人ともよく笑った
私もいっしょになって
昔のように笑った
父が小さな扉を指差したので ....

曖昧に舌を含んで
ただ笑った
あなたの考えている事は解らないと
言われたから
悲しむだけの隙間も無くして
ただ笑った
薬は二週間分出たから良かった


フォークを持つと
人 ....
今は昔、をとこありけり。
片田舎に住みければ、いとあやしき箱にて文を交じらふ。
箱の中に、あまた集ふ詩歌の会ありて、よき歌には人々
より数を賜る。
思ひ起こして歌をばと箱の中に投げ打つも賜ず、 ....
むかしむかしある所におじいさんとおばあさんが居ました
おじいさんはエベレストへ柴刈りに、
おばあさんはアマゾン川へ洗濯にいきました
おばあさんが、川で洗濯をしていると、
川上から大きなワニが《 ....
お前が犯ったんじゃないのか。
犯行時刻の午前3時45分頃、
どこで何をしていた?
何、ここ以外のどこかだと。
そんなものがアリバイになると思っているのか。

犯ったんじゃないのか。
お前 ....
傷つきやすい
ということは
他人を傷つけやすい
というのと同じこと

地雷原のど真ん中で
諸刃の剣を振り回す
全裸の子ども

彼(あるいは彼女)が地雷を踏む可能性
踏んだ地雷が爆発 ....
何もない






何もない





何もない





これをいつまで続ければいいのだろう





 ....
壁を張れ
塔を建てろ
外部を監視する見張り台だ
我々は地上を鉄壁の守りとする
しかし あらぬことか
敵は大空から 海岸線沿いから 地中奥深くから 迫ってくるではないか
叫んでも援軍は来ない ....
ネットはたまに嫌なこともあるけど、
自分の知らないいいことを顕在化してくれる。

ネットは匿名で悪口を言えたりするけど、
普段言いにくいことをいつもより気軽に言えたりする。

いい ....
「一件のメールを受信しました」

薄い透明な膜
電源を入れれば一瞬真っ白になる

僕のパソコンは液晶ではなくて
少しだけ奥行きを感じる画面

ラーメンが茹で上がるくらい
立ち上げる時 ....
バスの停留所に
動物列車がやってきた
乗ろうとするけれど
人間はお断りです、と
動物の運転手に怒られてしまった
レールも無いのにどうして
そう思ってよく見ると
窓から次々と動物たちが ....
夕方の空には、今日が眠っている
そんな気がする

夜に溶けようとする入り口で
わがままな僕はうずくまる

何かを忘れている
そんな気がする

ひとりひとり
今日話したいろい ....
そんなムスッとしないで
人生はブハッと行こうよ

何かを押し殺したような
サラッとした皮膚は
どうせ すぐに ひび割れを呼び込んで
メリメリと音を立てて ブシューッと血液が飛び散る

 ....
ちょっとだけ
きれた牛乳を買いに
近所のコンビニまで駆けてった 


帰ってくると
ドアにはさまれている紙きれ

『ご不在でしたので持ち帰りました』

誰からの届けものだったのか
 ....
定食屋で父さんに会った
夏の自転車の帰り道
カツ丼は四百五十円で
ビールの中瓶がいまどき四百円だ
中年夫婦がふたりでやっている

僕は窓際に追いやられ
誰も悪くはないとただ一日つぶやき
 ....
ああ解っている
解っているとも
お決まりの厭世観に凝り固まった俺の頭でも簡単すぎる解



どいつもこいつも二言目には並び立てる
偽善偽善偽善偽善偽善偽善偽善
そいつらの何人かは言うだ ....
貴方の前に門があります
幸福に通じる門です

門扉の向こうからは楽しげな音楽や
悦びに満ちた歓声嬌声が聞こえます

貴方は開けますか?

俺は開けることが出来ませんでした
萎えた四肢 ....
『未亡人』
という呼ばれ方を嫌った叔母は
高飛車な懐古主義のロマンチストで
まだ幼かった私に

{ルビ刀自=とじ}

と呼ぶように教え込んだ


『{ルビ刀自=とじ}の刃』

 ....
痛みで目が覚めた。
耳が痛い。
耳の中が痛くて、
くしゃくしゃ音がする。
指を突っ込んで掻き出すと、
耳から蟻がこぼれ落ちた。

まだ音がする。
さらに ....
僕には、
{ルビ鈴香=すずか}、{ルビ京香=きょうか}、{ルビ由香=ゆか}の三姉妹がいました
{ルビ次郎=じろう}君は彼女たちと一緒に暮らしていました
彼女たちにはそれぞれ次郎君の子供がいて
 ....
人が創る地獄絵は
恐怖と醜さが鮮明で
人が想う天国は
幸福と美しさが不透明

人の批判は瞬時に知れ渡り
功績はすぐに消えてゆく

否定することはたやすい
ひとたび否定の沼に溺れれば
 ....
頭を下げるワタシ
カッコわるいワタシ
けど本当のワタシは
そんなとこにいない

本当のワタシを
わたしはちゃっかり
たとえば満月の夜に置いてある
たとえば公園のブランコに
たとえば詩 ....
ペットボトルの中の液体が
あなたの喉に落ちてゆく様子を眺めながら
みんないつか死ぬのだ
ということをあらためて確認する

悲しみよりも大切なのは
明日の朝食べるパンで

切なさよりも大 ....
あれは忘れもしない
一年前の8月6日
仕事を終えて
家に帰ると
あなたは待っていた

フリルのお母さんエプロンを
ひらひらさせて

おかえりなさい
待ってたよ
ばんごはんの支度が ....
いとう「インターネットの閉鎖性」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=83830
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did ....
記憶は左から右へ過ぎ去り
流れる雨に歪んだ街並みは
僕の黒い顔を窓に映している

暗い路地にぼやけた蛍光灯は
6等星にすらなれなかった
歩道を照らす銀色の光達
僕達は何処へ行くんだろ ....
風が叫びまくってる
声にならないその強烈な空気は
なんにもなくなってる僕の体を色づける

マシーンがひた走るアスファルトには
誰かの命も同じように走っていた

この不飽和で不純である世界 ....
我が家独特。

テレビでゴン中山が「テレビのリモコンをチャンチェと言う」
と言ったのを見てから、我が家でも言うようになった。
ちなみに我が家では炭酸飲料を「しゅわっぷす」と言う。

ウチは ....
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