あきらめたくない
一つもあきらめたくない
かかとと影を伸ばしてぜんぶ欲しい
二兎追うものは一兎も得ずというのはセコい
可能性という言葉が持つダイナミックさに欠ける
俺は千兎も万兎も追って、せ ....
あまりの暑さにクーラーをつける
よほど暑かったのだろう
いろいろな動物たちが家に集まりはじめ
またたくまにいっぱいになった

長い部位をもっている動物はそれをたたんだ
肉食動物は捕 ....
うちの窓から
朝日はみえない
きっとどこかの窓からは
朝日がみえる
みえるのだろう
夕べ
流しの三角コーナーに
食べ残したサラダを捨てながら思った
サラダの中の胡瓜が細かくなる前
の ....
にんげんとして それ以上ににんげんとして やるべきことがもっと他にあったと思う が衝動的 におびえながら も強く唇を噛んで 腐った木の実のかろうじて付いている枝を抱えて 地震の直後のようだ 焼け野原に .... 早く消えてくれと
心から願う

働きすぎると
脳味噌の髄から
眼球の真奥が痙攣する

鼻の穴から
二酸化炭素が上手く排出できなくなると

決まって


幽霊が
私の前に出る ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
冷蔵庫の中には青空が広がっていたので
君は買ってきたゼリーを冷凍庫に入れるしかない
冷凍庫は満杯でゼリーをしまうスペースをつくるために
君は肉の塊を取り出す
いつ買った肉なのかすっかり ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
 ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
いつの頃からだろう
頭のなかにたくさんの人たちが住みついて
入れかわり立ちかわり
わたしの人生に口を出すようになった
彼らはわたしの考えなどお見通しで
先回りして道を整備したり
背中を ....
 


 殴られ続けるより地面に落ちて潰れたほうがマシだろう?
 使い物にならなくなった自分の頭蓋骨や肉体をスプーンでひとさじ
 すくって
   おいしいとかまずいとかなんとか言えばい ....
1

正直、高校を卒業した時の成績はよくなかった
偏差値にして40前後
空を飛ぶ試験にうかるには絶望的な数字だった

なにしろそのころ
空を飛ぶための試験を通過するには
偏差値にして6 ....
(1)

僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。



(2 ....
駅のホームで国歌を斉唱します、国歌を斉唱したいのです
どこの国歌でも構いません、僕は斉唱したいのです
恋人はホームの先端でフェンスを噛み砕いています
ものすごい音をたて、あるいは音をたて ....
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
 古くて黒ずんだ家具を
 背負って
 わたしは海まで歩いた
 捨てようと思ったのだ
 生まれたときからずっと背負ってきたものだが
 今日であの海が終わるかもしれないと ....
 階段が沈んでいく。



 当たり前の海の中に。



 階段が沈んでいく。
 沈んでいく。



 俺はその階段を
 歩いている。
 階段は
 沈んでい ....
まけじゃんけんというものをおそわりました
さきにあいてがだしたてに あとから
わざとまけるてをだすじゃんけんだそうです

ぱーには ぐーを
ちょきには ぱーを
ぐーには ちょきを

ま ....
俺の部屋は

足の踏み場もないくらい

散らかってるけど

本当は何にもない

会話も無く

微笑みも無い

ここで過ごすようになってから

俺は

少しずつ

石 ....
                       きゃらめる 6


  ねじ

  1

まいばん
ねむるまえに
もうひとつだけ
からだのねじを
はずしてみる
おそるおそる
 ....
にんげんのやることじゃないです
と にんげんがいう
にんげんのこういにたいして

人間だけが原水爆をつくる
人間だけがアウシュヴィッツをつくる
人間だけがサリンをまく
人間だけが手を汚さ ....
ええと、俳句結社に入っていたり、俳句について勉強していたりする人は読まなくていいです。あくまで初心者向き、老婆心のお節介的文章。あのねそこのひと、ベテランは読まなくていいんですってば!

(ここよ ....
                       きゃらめる 5

  よる

  1

なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
 ....
 工事現場の
 オレンジと黒の看板の上で
 蛇のように這った赤のランプが
 入れ替わり
 点滅してた
 土の山に停まったショベルカーが
 深呼吸して
 街の明かりはほとんど
  ....
{引用=詩集『カエルトコ』より; 1}


 ●アフリカ

いつかアフリカに
行くのではないかと思う
いつかいつか年老いて
総入れ歯になったその月に
アフリカに着の身着のまま
行 ....
家族の写真がない

両親が離婚すると決まったとき
それでも家だけは誰かが守るだろうと信じ
写真はすべて置いてきた

そしてすべては処分されたと聞いた

いつかここに帰るかもしれないとい ....
その本を手に取るたびに
同じページばかり開いていたから
今では机に置くだけで
パラパラと そこへたどり着く

私の心の傾きが
そのまま しおりになっている
とぷん

小石が水面をたたく音は
日ごとに高く
遠ざかっていく
あんなに彼方で
気泡がきらきら揺れている
自分が沈んでいるのだろうか
こんなに暗い
水かさが増しているのだろうか
 ....
「ところで、アンビパンツというのをご存知ですか?」


というセリフが内田春菊の4コマ漫画か何かに出てくるのだが、
正解はもちろんアンビバレンツである。


まったく相反する ....
                       きゃらめる 1

  とけい

  1

あさおきて
さいしょに
とけいのふりこをとめる
かおをあらって
きがえをして
おちゃを ....
健さんのおすすめリスト(1267)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あきらめたくない- 馬野ミキ自由詩1304-5-26
すべてのものへ- たもつ自由詩3204-5-26
サラダ- サダアイ ...自由詩2604-5-15
腹葬- 黒川排除 ...自由詩404-5-14
片襟の幽霊- 蒸発王自由詩304-5-12
戦っている- たもつ自由詩4504-5-11
要冷凍- たもつ自由詩14*04-5-7
限界- アンテ自由詩14*04-5-5
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
回廊- アンテ自由詩5*04-4-24
空白リミット- カンチェ ...自由詩5*04-4-20
自由をめぐる空想- ワタナベ自由詩17*04-4-20
おはなし_1〜50- Monk自由詩53*04-4-20
国歌斉唱- たもつ自由詩1704-4-18
空の骨- たもつ自由詩19*04-4-10
ファニチャア海岸- カンチェ ...自由詩304-3-30
階段- カンチェ ...自由詩7*04-3-25
まけじゃんけん- 汐見ハル自由詩29*04-3-24
☆76_石ニナリタイ…- 貴水 水 ...自由詩504-3-18
きゃらめる_6- アンテ自由詩8*04-3-14
にんげんのやることじゃないです- 佐々宝砂自由詩904-3-13
俳句の非ジョーシキ- 佐々宝砂散文(批評 ...16*04-3-8
きゃらめる_5- アンテ自由詩45*04-3-3
ハードボイルドエッグ2&シャワー1- カンチェ ...自由詩8*04-2-2
アフリカ- クリ自由詩13*04-1-31
非・定型- 岡村明子自由詩8*04-1-24
しおり- 石畑由紀 ...自由詩2704-1-22
小石- アンテ自由詩7*04-1-9
つれづれ2- いとう散文(批評 ...703-12-23
きゃらめる_1- アンテ自由詩4*03-12-20

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