バスに小川が乗ってきた
どこにも流れることのできない小川は
だらしなく床に広がった
立っている人は足を濡らした
座っている人は足を濡らさないように
座席の上に膝を抱えた
大学病院
 ....
  木はただ黙ってつっ立っているのではない




     両
      う
       で
        を
  木はかならず      立 っ て い る
       ....
西瓜を
   ノートで割って
   ペンで食べた
                
残っているのは

種と
   
皮と
     
僅かな食べ残しの
              ....
一体どこにいたのかと
なぜ自分が見えるのかと
だから記憶には創られたものがある
虫も緑も陰る飛行場の近くに
住まったことはない
白シャツを着たことはあっても
レフを当てられたことはなかった ....
テレビ画面が泣いてます

どうしようもなく
うるさく泣くものだから
フサフサのすね毛で蹴り上げて
横転八倒の刑で治めます


テレビ画面が死んでます

どうしようもなく
線香 ....
腐り融けたレタスのように

鬱血した空気は

身に纏わりついて

無理矢理くちびるを

押し開けて侵入し

息を詰らせた。


肌の上に

じっとりと停滞する空気に

 ....
中学のころ
数式が嫌いだったので
教科書の中の
一番大嫌いなページをエンピツの先で突いて
そこから世界がどんなにみっともないか
のぞいてやろうと思った
穴から見えた緑の黒板は
やっぱり
 ....
撃ち落す
画面

落下
すると
何も書いていていない真っ白なポスターが
街中にあふれ

ついで、一斉に剥がれ落
           ち            
白いものは激しく
 ....
させられて 触れたわけじゃなくて
あきずに続けただけの ことだから

だらしなく つっかけて
ぼろぼろの 噛み癖

気の毒なんて
言われないし
悲嘆は

花さえ開くことを望めば
 ....
腕時計をはめた手は
自分の手に見えない
よく働き
よく錯綜する

身体化すらした一個の腕時計を
失くしたとき以来
自肌は時もなく
目は手を見失っていたのだ

手は遠い
手が遠くあ ....
例えば子供の頃戦隊ヒーローに憧れた日
友達と役職を分け合ってもいつも悪役だった日
悪役はいつも死んだフリをするだけ
必ずヒーローは悪役を踏み台にする
僕はあの頃のままで誰かの踏み台なの ....
耳を澄ましてしまえば
その囁きが
意味となって
ぶつけられるから

凪いだ海を見つめても
山の端の落日を見上げても
溢れるように
言葉を紡いで
狂ったように笑って

始まりばかり ....
遼原に
かぜが吹いても
僕は魅惑する午睡である
泥炭の午後
巨大な軋れおとをたてて 目蓋があく
午睡である



は地平から近づく囀りの
沸き返りの
天秤の
朱のいのちは青銅 ....
うるおいのある
くちびるを
舌なめずり
黒ふちどりの
うるんだ瞳を
ぼくにむけ
なぜか
因幡の白兎を連想
してしまう
きみの
なまなましさが
生のにくのにおいを
周囲にただよわ ....
 おっぱい星人


おっぱいの魅力に取り付かれ
おっぱいについて語り出したら止まらない
乳輪から乳首から型から
大は小を兼ねるとか
小さいのには小さい良さがあるとか
お互い一歩も譲らず ....
檻の中で発狂する
狂おしさを枕に刮目 淫らな色

逢魔が時を外へ逃がしておやり
母なる声 放たれる毒達


さらば安寧 {ルビ出=い}ずれや安寧
違いは砂の傾きか否か

檻の中で発 ....
暮れてゆく暮れてゆく

錯誤してきた人生に
さようならを言うくび傾げ
ゆっくりゆっくりの足音が
あたしに何かを加えたり
時には奪ったりする

あらゆるものを取り出して
綺麗に洗っ ....
君の欠片がまたひとつ、足りない
玄関を出たところで気付いたけれど
君はそのまま飛んでいこうとするので
あわてて、腕を掴むと
そこからいろんなものが、外れてしまう

繋ぎ合わせようと、もがい ....
冬の風が
冷たく街を冷やしていく
人けのない夜の風俗街

ぽん引きたちは
厚いコートの襟を立て
北風から身を守りながら
ポケットに突っ込んだ手で
何をつかもうとしているのだろう ....
青い青いテニスコートの結び目が
ほどける

1セット
2セット
3セット

スパン・・・                スパン・・・
と空気を切る音

その断面はゼリーのようにゆる ....
路上遊びの終わり
子供達が夕暮れに向かうのは
今より先
ここより西
たなびく雲に光の残層
仰ぎ見て
滲んで
乾いた瞳に瞼は下りて
轟く入道雲の雷光
しゃがんだ空に影は遊ぶ
 ....
廊下を走ってはいけませんと
先生は叫んでいる
たくさんの足が走り回っている
この学校には
足しかなくて
聞こえることはなかった

旅に出るようなほど遠い
校庭の角に植えた
桃の花から ....
どうしてそんなに早足で歩いてるの
どうして誰かに追い越されると焦るの
僕の横を俯き加減で通り越してゆく人たち
何も言えず誰かが敷いたレールの上
立ち止まらずに歩いている

疲れたなんて言え ....
ジョニーがお風呂へ行きたいと
俺の下宿を訪ねてきたんだ
パチンコで八万円勝ったらしいんだ
四万円ずつで行こうというんだ
川崎まで行こうというんだ

俺は川崎までの電車賃だけでいいんだ
だ ....
太陽が傾いであんな所へ落つこちようとしてゐる。
鞄の中にカメラを六機忍ばせて。

愛しき貴方の掌には浮き上がるポラロイド写真。

写真を振つてはゐけないよ。
現実が掻き混ぜるスウプ ....
 このままの状態では
 生きていけないと思つたから
 突然おれは走り出した
 走ればどうにかなるといふものではない
 どうすればいいのか判らないから
 走り出したのだ
 人間の行為なんて
 ....
苦しいことを
思い出した
あのころよりは
痛まなかった

忘れてもいい
そう許せば
自分の世界
守れるだろう

待ちきれない明日に焦っても
腑に落ちない理屈を並べても

スロ ....
凍みついた窓から囀るしずかな銀雪の寝息を背に四時の鐘
昨夜空けた日本酒の一升瓶が部屋中をつんと満たしてゆく
おれは車で四十分かかるところに最近できたユニクロの開店セールで
おふくろが買ってきた上 ....
皿の上には電灯があった
鶏肉がなかった、と
きみは言った
どうやって食べるのか聞くと
説明書をくれた
そのとおりに取り付けてみる
電灯はきゅこきゅこ音をたてた
飛べやしないのに
 ....
{引用=
傾いたトタン屋根
 乗り捨てた自転車
 伸び茂った雑草
 線路端
 フェンスの向こう
 風に揺れてる

「扉が閉まります」

 目を伏せる
 それは ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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のぞき穴- でこ自由詩706-6-30
白撃- ふるる自由詩8*06-6-30
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なまなまなきみ- 七尾きよ ...自由詩7*06-6-28
ほにゃらら星人たちの宴- 美味自由詩6*06-6-28
誘蛾灯- 久野本  ...自由詩106-6-28
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練習- 霜天自由詩806-6-28
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テニスコート- ふるる自由詩11*06-6-27
路上遊びの終わり- ススメ自由詩206-6-27
名水- tonpekep自由詩10*06-6-27
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ジョニーと風呂へ- しゃしゃ ...自由詩606-6-26
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真夜中の走者- 杉菜 晃自由詩4*06-6-26
スローライフ- ANN自由詩206-6-25
神さま!仏さま!ぎょんでさま!- 土田自由詩406-6-25
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