額の汗を無造作に拭うあいつより
きれいに畳んだハンカチで汗を拭う
そんな男のひとに憧れてしまう
えっと…そんなひとなら
細い指先に挟んだボールペンを
くるくる器用に回したりして
わたしのこ ....
  音ではなく 音楽
  色ではなく 絵
  そういう星


  メロディも無く 心に忍び寄る星
  思想も孕まず 真実を弄ぶ星


  僕たちの住む この星


   ....
晴れた日の
光り輝く雨が
詞になるのならば
心に沁みこみ
決して乾くことのない
黒い雨を
詞に

私だって
知りたいんだよ
黒い雨を
見たことあるかって


晴れた日の
 ....
ラクダに乗って
コブをゆらしている子
子に何を聞いても
ユーラユラとしか答えない

 ラクダってどんな感じ?
  「ユーラユラ」
 ラクダはどこに連れてってくれたの?
  「ユーラユラ ....
曇天の空に轟音がこだまし、
先に飛び立つジェットの一機
また一機と つづく滑走路の直線
 野蛮な匂いの染みついたコクピットに座り、
操縦桿をにぎる僕は ひとり
密かに「裏切り」を抱いて。
 ....
青と金が
近づいてくる
同じ音をたて
原を越える


鉱から鉱へ
したたりつづける青があり
夜をひとくちずつ運ぶ
聞こえない小さな寝息のつらなり


水の底の金の傷 ....
ネコが網戸に張り付いている
白いネコだから

ネコが網戸と化している
曇り空だから

ネコは宇宙からやって来た
よろめくような遠方の
夜空しかない白昼の星を発ち
土管経由で

「 ....
倒れている
かわいて ちぢんで
なにものでもなく
大の字になって
雨をまっている


※ 旱天(かんてん)→極暑の候、久しく雨なく照りつづくこと。
碧と白の{ルビ切貼合成=コラージュ}の下

開放感とは無縁の空間の中で

只ひたすら肉体を酷使する

先制攻撃、スピード勝負、タイミングが肝心

頭に擦りつける様にして飛び交う{ルビ重 ....
ぽきりと
折れてしまいたい
木よ そう思わないか
冷たい 雨と風にさらされて

いつになれば
春は訪れるのだろう
折れて
倒れて
地に伏せば
今とは違う風景が見えるかもしれない
 ....
緩やかに影を退く。
垂直に流れ落ちる彼は、
嫉妬深く、
それを許さない。

磔にする。
彼は強く抱き締め、
絶え間なく貫き、
すべてを磔にする。

 ....
揚げもんが好きなやつは
セミのぬけがらを見て違う意味で高揚しているのだろうか。



セミのぬけがらだけで8時間討論する会に足を踏み入れてみたい。



セミのぬけがらを凝視するエス ....
日当払うからスケッチさせて
と言いたくなる女に出会った
夜なべわらじ編みしながら女を想うとき
浮かんでくるのはパステル・クレヨン・石膏・CG
いろんな手段で空間から切り取られた
彼女の姿 ....
水色は

涼しい色

眠りから覚める瞬間に

見える色

ガラスに頬を寄せた時に

感じる色

貝に耳をあてて

波の音を聴く

君の姿を見た時に

皮膚の下を流れ ....
とべない君の
飛び箱になりたい
夏のあいだの
君の上履きになりたい

君のすくうプリンの
一口目になりたい
君のぬるリップクリームの
真ん中らへんになりたい

君のさくらんぼの種に ....
鬼の葬列とは、
かくも美しいものか。


日の沈む、
餓えた幻野。
果てへと続く、
燐光の列。

櫻草の上、
風に撫ぜられ、
虚ろ漂うは、
鬼の魂 ....
生暖かい夜の隙間に
逃げるように滑りこんで
私は膝を抱えて
じっと息を潜める

爪先のあたりから
半透明の白い繭が
私の躯をゆっくりと
覆っていくさまを思い描く
膝の裏とか
指の間 ....
蒼く枯れるまで傍にいて下さい

たなびく煙に ほそめるひとみは
可憐な強さを{ルビ匿=かくま}って
夜風に つめは うるおいながら
{ルビ狡猾=こうかつ}な よわさに長けてゆきます

そ ....
 絶え間無く続く自然の息吹
 都会の欲望と興奮、喧騒
 蜘蛛の巣のように張り巡らされた
 刺激の果てに人の心は錆びついていく
 道端に咲く花
 いじらしくも可憐な花は
 不満を漏らすこ ....
ぼくは、
よいこなので、
うんこです。

とってもよいこなので、
とってもうんこです。
うんでくれたかあさんも、
そういってぼくを、
たびにながしました ....
虚空を望むと広がる視野
ぎりぎりと絞られているのが嘘のように
《いま》から《いま》へと動いている

かなしみの海原が轟いている
黄昏のしじまの中で
わたしは世界を見ているのだ

浮標は ....
それはそれは奇遇だった
女は白いシャツを着て
新しい職場で熱心に働いていた
髪は赤く、短くなって
かつて応分に満ち満ちていた肉は
適度に削げ落ち
艶のない頬で笑うその女は
相変わらずの長 ....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
四角い窓から見える蒼穹がどこまで続いているのだろう
そんな事にいろいろ思いを巡らせては外の世界に憧れを抱くんだ
僕はキミみたいに自由にはなれないから
空想で創り上げた硝子の街を歩く事しか出来ない ....
影が私だ


私はようやく
私になれる

薄曇りの中で
私は埋没する
私はへらへらと笑っている
気づかれないように


私はくっきりとあらわれる
私が背伸びする 

 ....
つめのなかに兄さんがいて
たいていは僕は水分がなくて
笑った。

西へ向かうサボテンよ、散れ。
インディゴの似合う女がもうすぐ
市民になるんだ。

兄さんは木曜でも
まあ、レインボウ ....
虫は
しゃくとり虫は
進もうとする頭部と
残されてしまう尾部とを
しっかりと引き連れて進んでいく

木の生長よりも早く
葉脈の先にたどり着いたあとに
なお宙空に伸びようとしたが
 ....
私は白い風の一切れの布
陽に織られた交差のひとつ
あるいは帆として光りの波を漕ぐ
私は白い風の一切れの布
織り込まれた出会いの中に
これからゆく海の広さを知らない
だが私
人に羽織られ
 ....
地獄とは
何も死なねば行けぬ所とは限らない

今日もまた
隣り近所の
ありふれた四畳半の部屋が
救ひの無い無間地獄となる

 食事を与へず衰弱死・・・
 体中に煙草の火を押し付けた跡 ....
水面にゆがむ月よ
滑らかならぬ蒼白い顔は
私を待っていたのでしょうか
それとも見送ってくれるのでしょうか

足を止めると
あなたはきらりと
涙を放ったように見えましたが
驕りだったよう ....
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