白んだ夕焼け見て
温い音を鳴らして鼓動している
眼球の裏が冷めた目で僕を見ている

揺れる揺れるチカテツは揺れる
まわるまわるチカテツがまわる

平然と踏みつけているこれは
唯一友人と ....
そびえたつ高層の夜 窓の灯がきらめく風のときめき
 シャンプーの匂い はこばれて 気づくのは、家畜の暮らし
 まやかしの自由に弄ばれて、泣いた さっきまでの記憶さえも
失う、それぞれに 無関係な ....
いつも眠ることばかりを考えていました
枕の硬さが場所についてを語っているので
少しばかり、指先を開くようにして
眠る場所のことばかりを想っていました

安息は帰りましたか
こちらでは同じこ ....
1、

ある朝起きたら母さんが
顔を剥がしていた。

止めようとしたけど怖かったから、柱の陰に隠れて見てた。

あちこち痒かったから(かいたら芽が出るわけだけれども)「痒い」に集中してお ....
サンドイッチマンがはさまっていた
紫外線とアスファルトのあいだに
商店の右通りと左通りのあいだに
絶望と希望のあいだに
木の板とプラスチックの板のあいだに
ポルノの看板とストリップのポスター ....
気になる
気にする

木になる
木にする

おなじ「キ」なのに、「木にする」はおかしい
何を木にするのだろう
あの人を木にすると魔法使い
ぼくが木になるとお友だち
知らない ....
公園にロケットがあったから
娘と乗った

ぼくの足は地面についたままだが
娘はすでに
宇宙遊泳を始めている
知らないおじさんの帽子をかすめて
ビッグバンと星が見えたという ....
かたく閉じた両耳が震えた
ぐらつくほど景色は紅く燃え
わたし舟、かすかに揺れた気がして
しばらくこのままでありたいと
きえゆく視界に願った

なまえには最初から意味なんてないんだろう
つ ....
ふらり立ち寄ったデパートで
行くあてもないのにエレベーターに乗ってみた
中にはエレベーター・ガールがいて
きまり文句で言ってくる

「上へまいりますか?下へまいりますか?」
「特にきめていないのです」 ....
薄紫の
花を
目が食べ
目覚めたとき

その直後も
草を食むように
咀嚼しつづける
若葉いろの歯車

ふと遠い日のすももの果実
熟れて柔らかに割れ
したたって染みる
濃い赤紫 ....
あなたに会うために
歩いてく道すがら
蹴飛ばした石ころは
転がって
側溝に落ちた
二羽のカラスが飛びだして
山際に沈んだ
見上げると
雨雲が送電線に接触して
発光している
あなたは ....
この街を 

この部屋を

この身体を

昏々と

眠らせるのは

夜では無く 

淋しさだ
夜空の下では
月の明かりでさえ
視界を奪う程の
逆光

逆光の中で
浮かびあがる
黒と黒
黒に染まる夜は
怖い
闇にある光は大好きで
暗闇の中に
蛍をばらまいて
自分の夢を数えている

お寺の鐘は
友達に
バイバイを言えという合図
妙に寂しくなる
そんな鐘がなる6時を ....
瞳のおくの
まぶしさ
ぼくもいっしょに
落ちてゆく

はじめての感覚
あたたかくて
ここちいい体温

こんなに涙もろかった
溶かして
浄化する
新しい色がみえるよ
自殺した 友の魂が
あちらこちらで まだ 蠢いている
その


喰ってでも 生きていかねばならぬ
この
修羅


青天が
両手を広げたまま
立ちすくんでいる

どうし ....
粛然として初夏は重なり
カーテンを引く
夏の重さは水面を広げる
わたしたちは口止めをされている
沖の方では服を脱ぐようにして
海の肌が見える
わたしはあなたが好きだっていうことを
莫迦み ....
思い出だけで終わらないために
日々は刻まれて
小さく、はらりと落ちていきそうなものが
私の中で対流している

一番最後の麦藁帽子が
夏の見える丘の、少し西の辺りを
沈んでいった日のことを ....
冷たくして固めた水を氷と呼ばないまま二年が過ぎようとしている無人島で筏を作っては流していた
ある朝砂浜の砂が舞い上がったと思ったら濯がれていてまるでコップの底のようであった砂浜が当然砂浜であり続ける ....
花の名前を覚えた あの日
愛しい人が指差した
ライラック
陰りゆく歩道
いまにも 雨

コンビニの駐車場
一匹の子犬
しきりにしっぽを振りながら
通り過ぎる人を見上げる

その先 ....
かくれんぼうを捜していると
日が暮れ出すばかりか
いつの間にかサラリーマンになっていた
そうして欠勤者の中に彼を見つけた
電話をかけて理由を聞くと
厭きちゃったからという
今度は君が鬼だか ....
無言のまま階段を上がる
放課後。
誰もいない校舎でひっそりと息をしてる僕ら
先生が来るといけないから、と
なるべく音をたてないように
階段を一段一段

手だけを繋いで
まるで心臓がそこ ....
やまびとの散文詩 断片12

わたしたち、やまびとが星々を汚した罪が
償われる日が訪れた。それは二百年の歳月を必要とした。
幾世代にわたる長い期間であった為に、
もはや悲願であった。
青い ....
#01

 心臓が
 とまっちゃうほど
 うれしい
 なんて
 恥ずかしくって
 心臓が
 とまりそうだよ



#02

 いつかはこの魔法が
 解けると思ったら
  ....
望んで、息を止めている
駆け抜けていったのは誰だったのか
その先に生まれない景色を夢見て
地図の見方を覚えていたはずだったのに

信号の変わる瞬間を逃さずに、狙撃する
駅前の海は潮騒を響か ....
額ぶちを
ばさりと
鳥が斜めに横ぎった
びくりと
骨ばった視線の止まる
瞬間

空腹も満腹も
傷口もかさぶたも
窓の光に
照らされる
額ぶちの向こうからの光に

もはやここし ....
通り雨が春の香りを全て洗い流したことを告げた
淡い緑色をしたカーテンを揺らす風が
頬を少しだけ撫でてくれている

そういうふうに風が流れている



男が乗り込んだ電車は
いつもより ....
クレープを たべながら
女の子たちが へらへら
そよかぜに とばされている
男の子たちは ぼろぼろ 
あるきながら こわれている
葉っぱのジョニーは
うそつきジョニー
さよならジョニー
枯れ葉のジョニー

空き地に捨てられた
冷蔵庫にもたれて
ぬるいコーラを飲んでいた
おれたちは明日
銀行強盗にゆくんだって
 ....
打ちひしがれた 女に
睫の 長さに 打たれた
私の 心は 

殺される

死とは 半死の 
境界線はなく
生は 母胎だ
恋など 冒涜だ
打ちひしがれた 女よ
死を 楽しめ
男達 ....
THANDER BIRDさんのおすすめリスト(596)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まわるチカテツ- しでん自由詩3*06-6-14
街の灯- atsuchan69自由詩6*06-6-14
祖国- 霜天自由詩1206-6-14
その頃- ミゼット自由詩5*06-6-13
サンドイッチマン- しゃしゃ ...自由詩306-6-13
ふたつのキ- 石川和広自由詩11*06-6-13
スペース- yo-yo自由詩2*06-6-13
かぐわしき- .自由詩406-6-13
「エレベーター・ガール」- ベンジャ ...自由詩7*06-6-12
目覚め- シホ自由詩406-6-12
半透膜- iloha自由詩8+*06-6-12
眠り- 松本 涼自由詩406-6-11
見えない- 小太郎自由詩106-6-11
少年コーラ- ゆうさく自由詩5*06-6-11
瞼の裏には- 蓮見自由詩206-6-11
生きてから_死ね- 第2の地 ...自由詩906-6-11
カーテンを引く- tonpekep自由詩11*06-6-11
曳航- 霜天自由詩1306-6-11
島の自由のひとりのわたしの誰?- 黒川排除 ...自由詩106-6-10
雨だれ- ku-mi自由詩13*06-6-10
鬼ごっこ- tonpekep自由詩9*06-6-9
横になる、夏。- 夕凪ここ ...自由詩11*06-6-9
やまびとの散文詩(四)- 前田ふむ ...自由詩9*06-6-9
フラグメンツ(リプライズ)_#01〜10- 大覚アキ ...自由詩10*06-6-9
ハロン- 霜天自由詩906-6-9
部屋にて- シホ自由詩4*06-6-9
無題- .自由詩206-6-8
そろもん(街角の話)- みつべえ自由詩706-6-7
葉っぱのジョニー- しゃしゃ ...自由詩506-6-7
朝だ_老女よ- 奥津 強自由詩206-6-7

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