「部屋の中」がなくなっていく
「部屋の中」にあったものは
外へと押し出されてしまう
殺風景だと思ってたのに
床、天井、壁
結構いろいろなものがあったので
少しびっくりする
やがて ....
  黄昏が近づいて
  風向きがふっとかわるとき
  隣り合って座るわたしたちの間には
  暖かな風のように沈黙が訪れる


  丘から見下ろす街並みは
  最後の夕日に照らされて
  ....
あのあおい波が沖まで連れて行くんだわ
そうよ私たち逃げるの
あそこにあかい鳥がいるわ
そそり立つ岸壁はまるで斧

こわいなんて言っては駄目
だってあんな絵本は嫌い
小鳥は飛ぶことを諦め
 ....
 ゆうぐれの中でじっと目をつむっていると
 血ではない何か温かくて
 液体の優しさの
 何かとても温かくて
 カンケリの音が通り過ぎるまで
 永遠のはんぶんの時間で

 空は焚き火のよう ....
伸ばした腕がもぎ取られ
叫んだ声が千切れ飛び
駆け出す脚を組み伏され
開いた眼を切り取られ
澄ました耳を封じられ
抱えた想いも朽ち果てて


残った胴体が暴れる音は
せめて届ける事が ....
あなたが大声で「ロバの耳」
とか叫ぶ意味が判ったわ
解き放つのね 何かを
解き放ちたいのね 何かを


あなたはこの町一番の床屋
それは誰もが認めていて
あなたが決めた髪形に
誰も逆 ....
駅中で新聞紙にくるまり眠りにつく
彼らはドワーフなのよ
金塊を掘ることを得意として
一心不乱に働き続けたけれど
近代化の波に押し出され、帰るところを失った
ドワーフのなれの果て
少しでも暗 ....
時刻は過ぎ その先へ
置くものがもうないときの空腹を
希望という言葉で
濁せ わかりやすく

内的宇宙ばかり語るうちに
外的言語宇宙は驚くほどライトになったので望遠鏡が売れない
もう 詩 ....
かわべりで おにぎりを
たべているとき ライオンがきて
たてがみをはずし じゃぶじゃぶ
あらいだしたら まちがっても
めをあわせては いけません 
あなたはいつも少しかなしい
春の肌の女の子 薄桃色の乳首のように
きれい
「あなたはいつも少しかなしい」
ハッカのにおい
耳たぶをふるわせた「かなしい」を思い出して
まるくなる
私は ....
10センチメートルに
来てはくれない



ので
美しいオーツーと
悲しいシーオーツーが
かすか、乱れ
誰かの名として震えては
10センチメートルの位置で消 ....
 固定された都市。流入する者と流出する者。
その背中には皆一様に大きな鳥のくちばしが
あり、そして光沢がある。鳴くわけではなく、
また、捕食するわけでもない。ただそれは背
中にあり、そ ....
ひとはみな
さみしいひと、なのです
おんなのひとは
心の慰みに 明るい色と楽しい柄で爪を華やがせ
さみしい心が賑やかになった気に なりたいのです
埋まらない心の物悲しさを知って ....
眠り姫は現実を見たくなくて
森の外れに住む魔女から小瓶を貰い、飲み干しました
紫色にキラキラした小瓶の中にほんの少しの眠り薬
決して何年も眠れる様な量ではなかったと
火あぶりにされた魔女は泣き ....
壁に掛けられたピアノの旋律
打ち寄せ返す波のような心地良さ

雨上がりの夜空は憂いを帯びて
流星群から一つ離れて泳ぐ

ボクはナニヲすればいいの?

一匹狼にバウリンガルを使うとこう言 ....
ひまわりの種を食べた
 20粒食べればいいのに
  袋にはもうない
   蒔けばよかった
    庭へ
     そう思いかえしても
      淡白な胸のむかつきは



 誰が ....
金色包み紙 たくさん抱えて
お金だと思える わたしは 幸せ

大好きな歌だけ 永遠にリピートする
青色ばっかり 追いかけて

愛のことばなど 取るに足らない
老舗の焼き鳥屋には気の強い妻と
やたらに人のよさそうな爺さんが目尻を下げて
火鉢の上に並ぶ焼き鳥を丹念にまわしている

妻は若く 爺さんは見たとおり年老いて見えるが
本当は逆で 爺さんが若く ....
もったいないような こんな 日  見るに堪えない
もう限界なのです
あたくし


晴れやかな笑顔の他人を
少しも憎いとおもわずに生きていくことの
むつかしさ

本音を少しだけこぼして
申し訳なさそうにすがっ ....
東京ドームのまんなかで腰をふったよ、わたし
観客5万4千人 全世界同時ナマ中継
相手は神さまだったから わたしもすごく真剣だった
わたしは処女でもなんでもなかったから
前に寝た男たちは全員、シ ....
横顔しかない女の人が
土木事務所の壁に
縦書きの落書きをしている

ビニル袋いっぱいに
梯子を詰め込み
狭い路地を走る子供
その影の跡を
母親が掃除しながら
やはり走る

隣 ....
針で突いた指先から風が滲む
そこから綻びが生まれ
体が糸になって{ルビ解=ほつ}れていく
傷口には絆創膏を貼って
巧く隠しているつもりだけれど
私の体の中は思っていたよりも
ずっと黒く ....
 夜

煙突にのぼって
覗きこんで呼吸したら。

まるで壜笛みたいに
ほうほう と響くさ


 街中に僕らの、底抜けに深い
ふかいかなしみが伝って
 犬がこたえる
 靴が家出 ....
 手のひらになじんだ約束は 紅茶が来る前に冷めてしまった
 切り刻まれた家族写真 バス停のベンチの下に散らばって
 あつめても元に戻らない 砂塵舞う風に消えた


  ....
UFOをみたわ
妻がいうのを
信じてあげたいので信じる信じれば
信じよ
たとえそれが
なすびの形をしていたとしても

こたつのなかで
足の指で会話してたのは
ケンカしたての若い頃
 ....
ホントの詩を語りに
風のなか 集まろう
みんなが いっせいに
この指 つかんだので
ぽっきり 折れちゃった
 わたし わたし!

私は わたし わたしは!と
主張したがる 私なのだが
わたしは 小さく わたしは 未熟な
ただの土くれ
それに過ぎない

私は わたし わたしは!と
叫んでいた ....
おさなごの
目線の高さは
たんぽぽ の ほわたの 高さ

そっと 吹いて
あおぞらに
限りない ゆめを 飛ばす

やがて成長し
目線は
志と共に 上がる

スカートの裾 汚さな ....
よいしょ
よいしょ

よいしょ
よいしょ

ちいさく
ちいさく
そよかぜが
きこえる

よいしょ
よいしょ

よいしょ
よいしょ

かぜが
ささやいている


 ....
THANDER BIRDさんのおすすめリスト(596)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ドワーフ- 暗闇れも ...自由詩1*06-5-2
大予言- つかさ自由詩206-5-2
そろもん(遠足の話)- みつべえ自由詩1206-5-2
あなたはいつも少しかなしい- たちばな ...自由詩16*06-5-2
光わずらい- A道化自由詩706-5-2
断片- たもつ自由詩806-5-1
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いばら- 暗闇れも ...自由詩1*06-4-30
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焼き鳥屋_ー_岡部淳太郎__・_服部_剛_ー_- はっとり ...自由詩5+*06-4-30
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隣の芝- 田島オス ...自由詩306-4-30
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ジョーク- たもつ自由詩806-4-29
絆創膏から滲む私- 美味自由詩1*06-4-29
壜笛- 便乗鴎自由詩3*06-4-29
斜線の雨- カンチェ ...自由詩506-4-29
UFO- ZUZU自由詩806-4-28
そろもん(集会の話}- みつべえ自由詩606-4-28
我ら土くれ- きりえし ...自由詩9*06-4-28
腰のひみつ_〜たんぽぽ_の_まなざし〜- Lucy.M.千 ...自由詩6*06-4-28
そよかぜと涙と- 草野大悟自由詩6*06-4-28

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