すべてのおすすめ
凍える夜を
満月に見ほれて
ゆっくりと
ゆうっくりと
時間をかけて
お家へ帰ろう。
お風呂に入って
苛立ちや憎しみや傲慢や無知を恥じ
すべてを感謝の泡で洗い流してキレイにな ....
文字をほとんど書かなくなった
反面
スマホで文字を打たない日はない
いったい何の為にそれをしているのか
実用性のない詩にのめり込んでいる自分がいる
詩にとりつかれている自分がいる ....
文字、ぼやけていく
文字、白い下地に崩れ
雨に濡れた卒塔婆の梵字 浮き出る
梵字、
雨に艶めき不定形の蠢き
異界の冷気流れ込む
一瞬の
梵字、すっと消え
文字、再び黒々と浮 ....
来なくてもいい。
なんども待ち侘びた声の残滓が
まじわる心のゆく先に咲く
いっぽんのありえない人生に追いついて
その熱さに目もそむけ
2度と見られなくなったと ....
その力を持って自分だけで進むのですか
その力だけを信じて全てのものを犠牲にして進むのですか
違う道もあります
とどまったままで
その ....
偉大な詩人の真似をしても
何も始まらないさ
俺は自分の頭のなかの空気さえ読めないんだから
難しい言葉なんてかき集めて
さも意味ありげに並べたてても
頭のなかにわいた蛆虫は
追い払えない ....
病院の
待合室で
詩を書いている
詩、
とは、
その場のリアルを追求するものであるから。
うそ。
暇だから、書いているだけ。
地獄の
三途の川で
詩を書いている ....
恋愛を語る友人楽しそう苦い経験笑顔で語る
終わりゆく夏は何だか足早でやり残しないない?そう聞いてくる
足早に夏が離れていく感じ砂浜からの声小さくなる
よく冷えた西瓜を食べる夏景色夜風 ....
牙を剥く
土竜を
撫でる、
のです
食べたい
檸檬を
舐める、
のです
みんな
午前5時には
無駄に生きてきた地球への情熱を
返す必要はない、
のです
....
俺が出した命を
俺の犬が食っている
尻尾を振りながら
そんな汚いものでも
お前は喜んでくれるのか
俺はもう一度
ひねり出した
フガフガと鼻の周りを
命だらけにして
嬉々と ....
ポストに投函した手紙が何処へ届くかは解らない
宛名と宛先を忘れた
差出人とその住所も忘れた
そんな封書の中身は便箋が数枚
便箋には文字を綴るのも忘れた
そんな手紙は迷子になって
い ....
「私は洋食が好きなの。」と言って
いつもミラノ風ドリアを頼む90歳の祖母
性格もシビアだが
財布の中身に関してはことさらにシビア。
死にかけた親父にミラノ風ドリアを食わせると
やり残した ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、
クリスマスイブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、
言葉と
こころと
理想と
夢とを
傷つけられて
千切られる寸前まで ....
「表裏」
表が出来るのと同時に 裏が生まれる
裏が出来るのと同時に 表が生まれる
あの人が好きだと思う のと同時に 嫌いが生まれる
あの人は偉大だ と ....
身じろぎもせず
目を閉じ
耳を塞ぎ
口を閉じる
それでも世界は心の中にあり
一輪の清純な花のように
あなたの姿が浮かびます
私の母像・・・
お酒を飲みながら、本を読みながら
こんなソファーがあったらいいねー
なんて思いながら
あなたを待ってる
安宿の食堂で
声をかけてきたのは
私たちを売った海賊だった
おっと警戒するなよ
もう足を洗ったんだ
そう笑って
手首から先がない右手を見せた
まあ利き手がなくても
美味 ....
空から見るあなたの町は
海の青と畑の茶色い区画だった
あんなに焦がれた都会を離れて今は
子どもたちとツリーを飾ってる
温かいシチューを振る舞って
電飾を灯す
みなが眠り ....
遠い友達が
泉に雪が降ったら教えてください
というので教えてやることにした
だが雪は降らないよ
当分
降っても泉には
積もらない
たぶん
間近に迫る山の頂が
雪を冠った
晴れた ....
空を何かに例えなさい
薄いノートに綴りなさい
たとえばひどく年老いて
頼りない犬のような
寂れた町のおじさんの
何もない後ろ姿のような
空
空がゴロゴロなっている
雪迎えの ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません
キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません
アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
こうした方がいい
こうするべきだ
こうしなければならない
そんなような、根拠のない、納得できない 規則やしきたり そういった類のものを
愛想笑いしながら ....
大型の豪華客船に乗る
夢を見ることが多い
世界一周の旅
夢ではいつも同じ豪華客船
毎回寄港先は変わっている
その国その国の良いところ
気候や雰囲気に触れて体が喜ぶ
豪華客船は ....
いったい自分が誰なのか
何者なのかさえ
解らなくなるまで忘れた去った覚えはない
母親に罵声を浴びせた記憶はこびりついて剥がれてくれないけれど
あれば反抗期には誰でも沸き上がるに違いない
....
街は彩られた光の速さで進みます
だれとも約束なくひとり
吹かれる風も音を立てて
顔や首筋に噛みつきにきます
心にある
瓶の蓋を閉じてみま ....
黙りこくって下ばかりみて 歩いていたら
花が咲いていた 枯れ葉が落ちていた 色とにおいと
たまに ぽかあんと 空をみあげると
ひろくって 青くって ちょっと吸い込まれてしまいそうで
....
昼も夜も、夜も昼も、サバンナで走り回ったのははるか昔だ。
誰よりも早く駆け、獰猛で、向かって何でもかんでも噛み付いた。
誰も逆らわず、有頂天で、自分勝手だった。
歳月が経ち、一本、また一本と ....
大きな泉でも皆が醜く争えば
小さな泉でも皆で仲良く分け合えば
たとえ泉を作りだすことができなくても
後ろの方で述べたことは自分次第で変えられる -と ....
女の人には閉経があるのに
男にはそれに相当するものがなんでないんだ
女の人は閉経によって妊娠と月経から解放されるようだけど
男は生殖からけして解放されないって訳かよ
ある意味公平じゃないん ....
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