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人と人の間の
カキネのカベを、壊す時
遠い空で
合図の笛は鳴るだろう  
利根川の{ルビ畔=ほとり}に佇み
川の流れと
人の歩く時間について
思い耽っていた

風が吹き
ふり返る僕の方へ
無数のタンポポの綿毛が秘めた笑いを響かせ
降ってきて――今日の景色は、 ....
空洞の目から
風景を吸い

真横に向く耳から
音を吸い

手も足も無く
がらんどうの体で立つヒト

薄く口を開き
遥かな命の記憶について
旅人の僕に
今にも〝何か〟言いそうだ  ....
この古びた階段を登ってゆけば
あの宙空が待つだろう

   *

何処までも細く真っすぐな緑色の道
私がどんな哀しみに{ルビ歪=ゆが}んでも
あの空は
この胸に結んだ
ひとすじの糸を ....
ワイングラスのうつろのなかで
ひらひら泳ぐは真っ赤な金魚
君がぱららとこぼす言葉を
一生懸命ぱくぱくひろう
うすい硝子をへだてた君は
赤い私しか知らないでしょう
ほんとうは君の腕のなかでな ....
三角の家に屋根がないのは
甘い香りを街へ届けるため

少年少女が遥かな距離を行く
原宿はまるで歩行者天国

行列のできるパラソルの下で
肩を寄せ合ってクレープを選び
唇でめくる小説のよ ....
晴れた日の鎌倉は
緑の木々の間に立つ
お墓さえ
明るく見える

あの日、体を脱いだ君は
いつから
若葉をそよぐ
風になったろうか

何処かで鳥が鳴いている
それは円い空から
鎌 ....
この部屋の窓外に
まっすぐ上りゆく
街路樹の坂が見える

いつか旅した函館の風景
のようで
ここは都内だ

今日もこの街で
人々は語らい
キッチンの皿は音を立て
車は行き交うだろ ....
20歳だというのに
じつに立派な態度であった
「過ちて改めざる、これを過ちという」
という論語を思い出した
このような学生をつぶしてはいけない
それに比べて
監督やコーチなど大学側の無責任 ....
嫁にけつ叩かれて、ゴミ出しへ

気持ちの良い梅雨を前にした青空の元、

ゴミを出し終わったところに

肌の色の違う外人さんの通勤

「おはよう」

馴れ馴れしく言ってみる
 ....
朝は熟れていても清潔で、新聞紙のにおいがします。
(瓶詰の海に日をあててから手を洗う)
することはたくさんあります、
洗剤をあわ立てたりほこりを集めたり、
出かけっぱなしのくつ下をペアにし ....
のどかな田園風景ではない。
土にまみれて、
雨とたたかい、
繰り返す日々の暮らしの中で、

土と語り合ったか?
雨の機嫌を知ってるか?

のどかで、おだやかな、田園風景でもいい。
 ....
ときの過ぎゆく悲しみは僕に
まるで嘘をつけよと唆(そそのか)しているかのようだ。

夢にみた黒猫の貌をした貴女、
夢の中でなら、
僕たちのキス、あたたかかったね?

夜を ....
駅が好きだ

旅行者がいる
外人がいる
妙齢ご婦人の三人連れ
急いでいる人
見上げる人

せわしなく
人が動く
何かの目的に
人が動く

あなたと

待ち合わせたことも
 ....
ときどき旅に出る
バスあるいはロマンスカーで

目的地を通り越して
家に帰るために

ごくまれに家出する
抵抗あるいは革命のために

気恥ずかしい迂回の末
家に帰るために

 ....
考えてみたらあたりまえだけど
詩をかくひとにも
なにかしら毒のようなものをまとう
ひとがいた

目立ちたいひと
偉くなりたいひと
人を貶めたいひと

なんだか
スンと
さみしいき ....
もう一年が経ちますね
文通の始まりの季節が
花水木の頃でしたから

一日たった三行の文通を
提案してくれたのは
あなたの方でしたね

そうでしたね
気が短いので次の便りを
待ちたく ....
壊れた
涙腺の
泣けない宙吊りの私

失った
良心
痛まない恐れ知らずの私

人の様で人でない

助けを求める

誰に?

結局は単細胞 原子の造りだす脳の
 ....
伸ばした髪が肩に届く頃
もう一度だけ君に愛される
そんな不確かな夢を持て余し
充電はいつも満タンにする

新しい発明の名の下で
思い出の続きを生きられるなら
誰よりも早く走って行くから
 ....
尿が漏れるのと
音が漏れるのは一緒なのかもしれないと
木田さんは考える
母と姉がストックホルムへ
旅立った後に
木田さんは哲学者
木田元になった
パブロフの犬みたいに
唾液も漏れる
 ....
どしゃぶりな気持ちで、家まで走る
うんと重い病気にでもなって
みんなを心配させてやるんだ・・・
みんなが僕をへっちゃらだとか言うから
本当に悔しい

短いスカートを穿くはしたない女に思われ ....
闇にすっかりなれたのか
それとも 朝がきたのでしようか
あまたの光の柱が 
行間からまっすぐに 立っています


言葉は 今朝の朝靄のように低い場所に流れます
 言葉が 祈りとは ....
戦時中の
何が一番ダメだったのか

そりゃあ、言いたいことも
言えなかったことに決まってんだろ

だけどさ
バカにバカ
ブスにブス
自称詩人に死んだ方がいい
と単に真実を語っただけ ....
眠れぬ夜だ
さぁ、始めようか
まぁ、おかけなさい
喉が渇いた
夜を飲めば
余計に渇く
笑える。
薬は飲んだか?

完全なる前向きとは
死を否定して生きる事だ
疑ってはならない
 ....
行間のしろいまぶたが
きんいろに開かれてゆくことがある、としたら
白百合を青い糸で綴じたのは余計な悪戯だったでしょう

木の陰に残された小人の足跡
そこにも宇宙にも
数え切れないほどの静寂 ....
 あなたの居場所はありますか

 目覚めた時 居場所は正しいですか

 出かけるまでの居場所はどこですか

 電車での居場所はどこですか

 隅に隠れていませんか

 隠れる必 ....
魔法はいつか醒めるもの
それも残酷なタイミングで
少女時代の楽しいお茶会
永遠に続くはずだったのに

甘いお菓子たちの余韻が
不意に舌先から消え失せて
一緒に王子様の噂をしていた
乙女 ....
{ルビ更紗=サラサ}の手触り 色彩の氾濫 溺れるこの夢の確かさ
{ルビ伽羅=キャラ}の薫り 裸身に流れるたっぷりと重い黒髪
{ルビ豊=ユタ}かさの まことの意味を知り候え
{ルビ婆娑羅=バサラ} ....
to belong to
ということばのひびきはあこがれだ
(父のキングス・イングリッシュはほんとうにうつくしい)

遠い、遠い
名も知らぬ
国を想うように
to belong toをく ....
【チンダルのはしご】








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●●●●●●われ
●●●●●かい無
●●●●つまりは
●●●てがかり無
●●いままで苦 ....
羽根さんの自由詩おすすめリスト(431)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空の声- 服部 剛自由詩518-5-26
風にのる- 服部 剛自由詩418-5-25
埴輪ノ声- 服部 剛自由詩318-5-25
広瀬川のほとり- 服部 剛自由詩318-5-24
金魚- 46U自由詩8*18-5-24
クレープの詩- ミナト ...自由詩318-5-24
鎌倉日和- 服部 剛自由詩718-5-23
坂道の風景- 服部 剛自由詩318-5-23
悪質タックル記者会見- zenyama太 ...自由詩4*18-5-23
ニホンハイイトコ、デスネ- 暁い夕日自由詩13*18-5-22
穴でした- はるな自由詩518-5-22
車窓から見える風景- 秋葉竹自由詩618-5-22
希(のぞみ)- 秋葉竹自由詩218-5-21
- umineko自由詩13*18-5-21
- nonya自由詩24*18-5-20
こおり/朝の空/鏡- 田中修子自由詩12*18-5-20
ハナミズキ- しょだま ...自由詩6*18-5-19
わんわん泣く- 暁い夕日自由詩11*18-5-18
ピクニック- ミナト ...自由詩518-5-18
哲学者- 間村長自由詩7*18-5-13
少女- 暁い夕日自由詩7*18-5-13
蛸の触手は【悪魔の舌】か【天界の下】か- るるりら自由詩10*18-5-13
何度でも読め!- 花形新次自由詩618-5-12
眠れない夜の哲文- 暁い夕日自由詩6*18-5-12
虚構- 渚鳥自由詩13*18-5-10
居場所- 佐白光自由詩3*18-5-9
リアルの国のアリス- もとこ自由詩19*18-5-8
サキュバス- 46U自由詩5*18-5-6
名も知らぬ国- 田中修子自由詩16*18-5-4
即興ゴルゴンダ三部作【嗚呼__夢よ_うつつよ】- るるりら自由詩1018-4-26

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