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キリッとした
秋の空気に溶ける
甘い香りが
鼻を抜けていく
黄色信号のように
足を止めても
子供の頃から
知っている名前
惑星のような
不思議な響きが
美しいものを
....
気流は常に
僕等を見降ろして
空の間を漂う旅人
指先から
聴こえる鼓動を
撒き散らしながら
運命を捨てる
鳥たちの声よ
トランプのカードで
窓を作れば
みんながダイヤの前に
....
あんなに真っ赤な夕陽が落ちて
白い制服を血で汚すような
海へ行ったなら怒られるかな?
校舎の北側で集まっている
軽音部の粗い演奏は良い
小さな悩みを裏返しにして
汗と涙に分けてしまうか ....
三角の家に屋根がないのは
甘い香りを街へ届けるため
少年少女が遥かな距離を行く
原宿はまるで歩行者天国
行列のできるパラソルの下で
肩を寄せ合ってクレープを選び
唇でめくる小説のよ ....
伸ばした髪が肩に届く頃
もう一度だけ君に愛される
そんな不確かな夢を持て余し
充電はいつも満タンにする
新しい発明の名の下で
思い出の続きを生きられるなら
誰よりも早く走って行くから
....