ケチャップ工場の爆発のせいで、
全部が真っ赤に、染まったこの街。

生クリーム、宙に浮かび上がって、
雲の居場所を奪った。

閻魔大王が、休日にしてるファッションは、
ジェラートピケ 地 ....
あの落書きは
花火よりも
明るい色にした

真面目な名前だから
怒ってるように見えるけど
きっと呼んだら
僕の舌は甘くなる

何も食べていないのに
お腹が空かずに
君を思うなら
 ....
菊の花が散り、黒いスリッパの上に落ちる
どれほどたくさんの罪が
世界に広がっていくのかを誰も知らないんだ

馬鹿みたいに、
自分だけは全てを知ってるつもりになって、さ


 ....
いつも行くはずの近道は薄明を終えて神社の鳥居の脇を吹き抜ける
平坦な午後に並ぶ学生たちが少しのやすみを記憶するとき

みちゆきは確かに真新しいスーツを纏い 大きめの制服を着て 
まばゆいほどキ ....
静謐の夜を穿つ
透明な明滅は
哀しみの在り処を指示し
沸き立ち、立ち消え
律動する

冷える夜底をひっそりと
移動していく影
背景に流れ
根なし草の寂寥と
一握の希望を落とし込み
 ....
日月との戦いは続く
自動的に増える
あるいは複製される
かけがえのない唯一の災害

手に手に光源を持って
闇を深めに行く
自殺なら後でできるから
ありったけの飴をランドセルに詰めて
 ....
 
たすけあい
ささえあい
かなしみあい
よろこびあい

そんなふうに
まいにちをすごしたい

こんないまだから
そんないまだからこそ

すこしのへんかをきたいして
だれ ....
世界の厳かが露わになるこの夕べ
わたしは静かに此処に留まり
在るものすべてに身を委ねる

まるで人生の鍵を手に入れたかのように 

在るもの在るもの輪郭鮮やかな世界が
おもむろに眼前に広 ....
{引用=   我が友、田中修子に}



時折西風が吹く
そして天使が笑ふ
するとさざ波が寄せ返し
沖を白い帆が行き過ぎる

砂に埋れた昨日の手紙を
まだ浅い春の陽ざしが淡く照らす ....
この夏も暑かった
扇風機が壊れ
目覚ましが鳴り続けた 主観的に
現実はどうだったのか
電柱がまだあって
巻きつけられた広告の針金の
結び目の先で
蝉が羽化していた

「  」

 ....
小さい数字でぴたりと解決された時
折れた破線を引っ張る感触を思い出して
失われる幸福にむせび泣いてみたいと思いました
その瞳のなかに
黒と茶色の毛並みをもつ
活発な
栗鼠でも飼っているのかな?
好奇心がつぎつぎに
樹から樹へと
跳ねまわっているよ
とてもかわいらしく
とても目まぐるしく


かが ....
真実をどれだけ魂をこめて
書いたつもりでも
伝わらなければ
ただ風が吹くだけだよね?

悲しみなんて
ぜんぶじぶんでまねき寄せたものだから
ただ生きてゆくのが
キッツくなったり ....
{引用=破産者の口笛}
あなたのうなじの足跡
夢からずっとついて来て
真昼に座礁した
摩耗してゆく面差しの焔

古びた空想科学
瞑る金属片の美しさ
叶わないで狂うわたし
鏡の海に爛熟 ....
日の射さぬ海底を鉛筆で丁寧になぞる、
トレースされた神話の時代より
飛び立てないよう羽根と契る、
いや、解かしてしまった
赤く黄色く様々なひかりを焼き付けるように

栞にした
張力
こ ....
十月になっても初夏みたいな日が続き
小さな畑でおくらの収穫をする

母は
穏やかでなんのわずらいもない日よりだと言う
この小さく可憐で柔らかなおくらの花が
せめて実になるまでそれが続きます ....
秋も次第に深まって
桜の紅葉が美しさを増してきた

少し離れた場所にある
桜の木には

優しい陽の光が満ちあふれ

ひときわ
その美しさを際立たせている

さっそく
望遠レンズ ....
この夜に目醒め
この夜底に触れる
私にはもはや
親兄弟家族親族はなく
現世的無縁仏だ
円やかな現世孤児だ

そこでは
 私という存在が剥き出しで
そこでは
 私が真っ裸のすっぽんぽ ....
それを夢見たのはいつだろう?
すべては澄みわたり凪いでいた
吹き抜ける風、高い空
光の彼方に虹は立ち
すべては澄みわたり凪いでいた

秋も半ばこの十一月
日射しの入射は既に深く
カーテ ....
なんて原始的なんだろう


空に浮かぶ雲たちがささやく

それに
値段も八千万円近くと
普通の人間にはとても買えない価格だし

まあ
空を飛ぶ車よりは
ちょっとマシかな

 ....
霜月
本当に霜でも降りそうだ。

昼間の怒りの感覚と
冷たい夜との温度差で
自分の頭が軋むとき

暗闇で虫が鳴いているのが聞こえた。
コロコロと。

お前達の行く先は
冷たくなる ....
たとえばきみを大切におもうこと
難破する世界では猫ときみだけが
僕の救いなのかもしれないのだ

神田神保町一冊100¥のコミック
表紙の朽ちかけた神霊全集と世界地図

ひとの周波数は様々 ....
不思議であった
私の前にはいつも道があって
そこをしずしずと歩いている
ホウの葉とサワグルミの、落葉の上を
ソフトに足を進めている
まったくなんの期待もない山旅に向かったのだった
ただ、歩 ....
孤独である
関係を全て切断し
諦めている、静かに
幸せとか不幸せとか

ただ驚くのだ、
世界に自分に詩に一日に

オドロキは転がっているから
至るところに

オノレが在る、セカイ ....
ありもしないものについて ではなく
まずは
今日食った飯の話でもしろ

今日の飯は 実は
昨日もう食ってしまったので
どこにもありません
答えながら明日の方を見ると

どう見ても背景 ....
感覚する、
風の通り道、雨の匂い
そのたび新しい自分がいて
ぼくは大きく両手を広げる
この広大な地球の上で
この肉体を抱えながら
笑っている泣いている
すべて愛しい日常些事
一つ一つ噛 ....
在ることの
謎に触れたとき
ウォーターと
手のひらに
書いてみる

初めて地球を生きた日のように
その鮮烈な霊気に貫かれ

ウォーターを
感じて、感じて
独り大地を
舞い踊る
 ....
今日ワクチン接種二回目
るんるん気分にはなれない

副反応予想は
発熱倦怠感

1回目はちまたの噂通り
接種した方の腕の痛み凄かった

予約した病院の看護婦さん
白衣の下着透けてた ....
湖から起き上がって、ぼくは
茨道をつたい 家へ戻る
ずぶ濡れを日に干し
風通しをよくする
微睡めばどこからか 歌が聞こえる
あのとき一緒に聴いた
貝殻の奥の
ぼくが同じ音で応えると
ミ ....
今日が明日になると 
昨日になる
明日は今日になってしまうのさ

当たり前の事が当たり前に思えなくなると
面白くなるんだよ

当たり前に笑っちゃおうよ
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