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三月に降る小雪をつかまえようと
手のひらを天にむかって
差し出せば
どの子もふわり、
風にひるがえりながら
上手にわたしをよけて
アスファルトへと着地するから
こんにちはも
さようなら ....
明日
空は雪と一緒に
枝は小さな蕾と一緒に
冬の指は
いつかの冬の指と一緒に
夜明けを待っている
ピアノ
女の子が帰ったあとは必ず
ピアノの蓋が開いて ....
十月になっても初夏みたいな日が続き
小さな畑でおくらの収穫をする
母は
穏やかでなんのわずらいもない日よりだと言う
この小さく可憐で柔らかなおくらの花が
せめて実になるまでそれが続きます ....
白くてぼんやりしている一日
読みかけの本は表紙から冷えていく
犬はどこどこ毛を生え換わらせるから
死んで右往左往している夏の毛を集めて
新しい子犬として
毛糸玉に魂を吹きいれる魔法の息を
....
北向きの窓から
ふいに
秋の
風が産んだ子が走り抜けていく
本のすきまから伸びた
栞のしっぽが揺れ
亡くした猫のしっぽも揺れ
過去が
耳なかでちりりんと揺れる
寝転がると
窓い ....
手のひらの小鳥が
命を使い果たしていくとき
呼んだら
返事をした
それは
声にならない声
音を失った声は
振動だけになって
手のひらをかすかに震わせた
あれはやっぱり声だった ....
Giovanniさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(6)
タイトル
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カテゴリ
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日付
人は何処へいくのだろう、命ひとつ抱えて
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そらの珊 ...
自由詩
16*
24-3-2
冬の気圧配置は次第に緩むでしょう
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
22-1-5
おくらの花
-
そらの珊 ...
自由詩
15*
21-11-6
暮れるのがはやい
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
20-9-30
秋はそこから
-
そらの珊 ...
自由詩
14*
19-9-16
梅雨空に
-
そらの珊 ...
自由詩
23*
19-6-8
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