電車という文字に普通が乗ると
普通でなく思えるのは普通じゃないのかな

もしかしたら私は意味不明な存在なのかも知れない
それはともかくとして
滅多に乗らない電車にその日乗ったのは
東京に行 ....
必要なものが心の奥にはあったのだ
そして 戻れない道を 歩いていた
たどり着けない場所に しかし 目を開いた 僕は
光に憧れた子供の頃の目をしていたのだ


僕が定期が無かった時に歩いた道 ....
川は切り立った山肌に沿って流れていた。
夏になると近隣の子供らが集まって水遊びした。炎天の空の下。子供らの歓声が山あいにこだまする。

山肌から突き出た岩の周りはかなり深くて、自然とその辺りが子 ....
くろめ川の水底は
ゆらゆらゆらゆら揺れ動いて
澄んだ水面の影呑み込み
そうしてなおいっそう透き通り
底なし底抜け 師走の大地を震わせる





 
もうきすしたい冬なあ覚えているかいむかちで真つ白なこころのいく先はいつだつてかなしみの真つ白な翼がなくてはいけないところだつたからふたりはいとくの真つ白な翼を生やしよごれたあきらめ渦巻く風吹く迷宮 .... やわらかな肉に
流れる
清冽な水を
むさぼり飲み
やわらかな宇宙を
貫く
輝きの光を
集める

ことば、コトバ、言葉 を!

欲望の卑猥を魂に焼き
スコンとまっさらな地平から
 ....
遠くの森はいつの日か
愛娘と歩いた森
今頃木々が色づいて
キラキラ綺麗に輝き出し
二人で辿ったあの道を
艶やかに照らしているだろう

 娘よ、お前は元気かい?
 今頃二十歳のその道を
 ....
うねる海岸線にカモメが群れる
風をうけて舞い上がり飛んでゆく

白いシャツに透ける輪郭は
子供から大人への通過点

白い砂は貝殻の破片を散りばめ
遠い島に流されてゆく

アゲハ蝶の羽 ....
陽の光で焦げついた表びょうし
ページをめくるたび
懐かしい香りがひろがる

時代のおもみを指で感じては
ため息ひとつふたつ

栞のよつ葉のクローバーは
貴女あての恋文にとみちびいてくれ ....
浮かんでいる言葉をつかみ取り
並べたり、眺めたり、呟いたり

日常が絵になり詩になる
それが、ミミズが這っているだけでも
カラスが鳴いているだけでも
おもしろい

詩を死と言ったり
 ....
もしも、
ああ、もしも、ね
もしも願いが叶うなら
もしも、
ああ、
もしも許されるのなら、
今年のうちに

すべてを忘れてしまいたい

古い記憶から
あの日の寝室の記憶ま ....
開いた本の頁が
ほんのり茜に染まる頃
太陽は傾きながら爆発し続け
西空はやがて色彩渦の奔流となる
わたしは本から顔を上げ
地上の夕べの目眩く一瞬を
遠退く意識に刻み込む

夜闇が忍び込 ....
常夏の陽が波にとけ
波の子生まれ遥々と
この島国へ流れ流れて
夏を運んで、春を流して

波の子ゆすら
ゆすら、すら
鰯の群れや鯨の髭を
気ままにゆらし
ゆすらすら

浜辺に埋め ....
ある日
休日でした
朝から無性に海を見たくなってしまい
妻を誘い、まだ小さかった二人の娘も車に乗せて
一路海に向かって走りました

天気は晴れでしたが雲は浮かんでました
海岸道路から海に ....
雨の鳥
夜は狭く
髪の内の海
霧は軋む


いつのまにか 朝は文字になり
昼には音になり 土に吸われた
夜は ひとりだった
夜は あたたかだった


む ....
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の辺りに蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
 ....
色画用紙をひろげて
影をうつす
木炭でなぞる
しばらく眺める
笑いがこみあげてくる
なんと へんなかたちなのだ
俺といふやつは
俺は笑つた
笑つて 笑つて
笑ひ尽くした
 ....
ロクロック鳥は
決して慌てない
地鳴りがしても
全集が消えても
ロクロック鳥を
見たことがない
食べたこともない
ロクロック鳥が
飛べるかどうかも
知らない


ロクロック蝶は ....
横断歩道の
真ん中辺りで
立ち止まる

逆行が背中に
突き刺さって
立ち止まる

誰にも気付かれず
すれ違っていく

自動販売機の
真横に立って
空を見上げる

夕日が瞳 ....
懐かしい未知は
遠く空へと続く道
気流の音が鳴り響く
大気圏を通過して
桜色した巻き貝の
トンネル抜けて
帰還します
。。ここに1枚の詩がある
始まりはこうだ
『猫がきれいに死んでいた。死骸を処理するしかるべき所に電話をかけたが呼出音が鳴り続けるだけ』
。。魂とかあるの?、、。いや、猫ではなく。
1枚の詩を書 ....
   羽


 とんぼが旗竿の先にとまつてゐる。

 セルロイドのやうな羽の一枚が、半分切れてゐる。

 緑の縞の入つた黒い胴を一定のリズムで上下させ、三枚半の羽を震はせながら、とんぼは ....
僕はタイのドミトリーにいたのだった
蒸し暑い階段を登る時に思う 僕は 今 タイだ
事前に予約しておいたベッドに案内された
白いシーツに横たわると そこに 四角い窓


僕はそして風の入 ....
ひんがしのくにのね 群らない夜は
だれもか大勢の中で たったひとり
回遊魚のように 周回する深夜バス
満員なのに みんな たったひとりきり
だれもが どろりととけた目をして
混雑した車内 ....
水を
飲み干す

きれいに
戻れるの


過去は
穢されて
きれいは
きえはてて


水を
飲み干す

涙も
流れるの


過去の
ゆるせない
じぶんも ....
言葉が見当たりません
気分も沈みっぱなしで
なにを綴ったら良いか

ただもう独りでいたい
さみしいし
変わり者になってしまいますが
そう決めました
ここまで生きてきたのだから
あとは ....
キッチンにて
大きな柿を4等分に切り分けて
手づかみで頬張り
私は猿になる
風が匂い
そのまま森林から抜け出す
あたたかい草原で転んだ
目の前に
健気に花が咲いていた
それは美しい
 ....
終着駅の空に落陽

飛び立つ鳥と広がる闇

古びた映写機は回り出し

遥かな旅路を振り返る

安寧の中に潜む幸福と

悲愴の陰に佇む光明と

忘却の底に煌く情景を

僅かな ....
石ころになりたかったんです
道のはしっこで
誰の目にもとまらないように
ときどき蹴飛ばされても
誰のことも恨まないような
ちいさな石ころになりたかったんです

たいせつな物は思い出の中に ....
なんでこのままで
いいと思ったんだい
何もせずに下手を打たずに
ベッドは孤独も憂鬱も
どこにもやらずに安心をくれる
目が覚めるのがこわい
だから眠るのさ
消える意識が戻りませんように ....
Giovanniさんのおすすめリスト(485)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
普通電車に乗って- こたきひ ...自由詩919-1-9
タイのどこかで- 番田 自由詩118-12-10
川の底を覗き込む- こたきひ ...自由詩618-12-9
くろめ川(改訂)- ひだかた ...自由詩4*18-12-8
おねすてい- 秋葉竹自由詩818-12-8
ことば、コトバ、言葉_を!- ひだかた ...自由詩818-12-3
遠くの森- ひだかた ...自由詩12*18-11-18
- あおいみ ...自由詩418-11-18
ふるい詩集- あおいみ ...自由詩518-11-18
冬の足音- あおいみ ...自由詩318-11-13
だまされたくない- 秋葉竹自由詩1118-11-11
夕べの奇跡- ひだかた ...自由詩6*18-11-8
波の子- 帆場蔵人自由詩7*18-11-8
無性に海を見たくなってしまいました。- こたきひ ...自由詩318-11-7
ひとつ_警笛- 木立 悟自由詩318-11-7
闇の推移- ひだかた ...自由詩6*18-11-7
少々早い辞世の歌- 石村自由詩17*18-11-6
恋文- 腰国改修自由詩2*18-11-5
トランスルーセント- 1486 106自由詩21+*18-11-2
巻き貝- ひだかた ...自由詩16*18-11-2
怪談- 腰国改修自由詩3*18-10-22
羽・廊下・絵本- 石村自由詩24*18-10-22
タイの夜のどこかで- 番田 自由詩4*18-10-22
東の国の眠らない夜- るるりら自由詩15*18-10-21
- 犬絵自由詩1418-10-21
神無月- あおいみ ...自由詩8*18-10-21
キッチンにて- 腰国改修自由詩5*18-10-21
常久- 1486 106自由詩5*18-10-21
未詩・秋のはじまりに- あまね自由詩1918-10-20
ジュノと言う名の審神者のこと- 竜門勇気自由詩2*18-10-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17