煙たげに顔を歪める
整った顔をみている
裏技がこれなのかもね
胸が鳴る音が聴こえる

ほんとうは嫌いたいのに
こんなとき可愛く想えて
かなわないしろいほほえみ
なぜだろう泣 ....
 {ルビ誤綴=ごてつ}された
 この午後の陰を 歩く

 哀しみも慕わしさも
 あなたの唇の{ルビ彩=いろ}で 膿んでいた
 {ルビ端=はな}から鋳込まれていたように
 そこに ここに ....
曇天の上側には太陽があることなんて信じられない。私は朝五時から午後一時までの勤務を終え、こうしてぼんやりと外の曇天を眺めている。曇天には重量があると思っていて、このやるせなさと、なんとはなしの失意感は .... 私は何者なのか
その疑問からまずは始まる

私は この世界のなかで奇矯な存在だった
ずっとそう思っていたが
実は世界そのものが奇矯であり
私はそこに迷いこんでしまっただけなのではないか
 ....
 

 

 回れ楡の花 硯大根芋牛蒡 松葉結は栗匂う華
 
  オレンジの皺皮剥いた四時半時に哀れ 朧三日月の 弓は徒を絶つ

             流れのない街でずっと暮らすつ ....
 

髪切虫を知っていますか?
すこしだけカッコいいんだぜ?

生きてるだけで美しい
生き方や
立ち方ってどんなんなんだろうね?


月影が
静まる真夜中
眠られぬ
我が ....
渚に ある日から
真っ直ぐ平らかに
置かれた鏡
であるわたし
潮に洗われ
今にも海原に
奪われるかの如く
今にも浜辺に
打ち上げられるかの如く

望み叶い難い危うさの際で
只々じ ....
キッチンカーの日替わり丼
いつも行列ができている
社内では手作り弁当持参が多数
外食や買い出しは少数
少数派の僕はキッチンカーの列に並ぶ
順番が来るまで
まるで今までそこになかったかのよう ....
たまゆらに生きて
墓は草木
名は殘さぬ
ひたすら現世を思ふ
私は徒然と云ふ事を憎み
仕掛け花火の每日に屈する
ワイン
さへあればよい 酔うて横丁に
世迷ひごとを響かせる

さらば、 ....
浅い春が来て
きみの肩先から
ふたばが芽吹く

冬の熱量が
熱ければ熱かったほど それは
あどけなく
ふるふる
ほころぶ

目をはなしたすきに
ひとひらの蝶になって
とびたった ....
とてもとても
とほいとほい
処から
やって来る風
からだからだと
纏わりつき
からだの輪郭
形づくり
わたしの身体
通り途として
すぅうと抜け
アホイと
明るむ空の青に
挨拶 ....
いつか森のいちぶだったもの
小鳥をすまわせ
そのうたに耳をかたむけていたもの
みどりの葉をめぶかせ
ゆびさきは空へとむかう
よるになれば流れる星のゆくえを占ったもの
むささびの発射台になっ ....
すべて商品消費物として呑み込まれいく
私の私たちの声は哀しみは何処へいくのか

 三人死ねば大変だが、三百人死ねば計算の内だ

この時流を打ち破っていく強さ強度持たねば
私は私たちは只々死 ....
底浅の透き通った水の流れが
昨日の雨で嵩を増して随分と濁っていた
川端に立ってバスを待ちながら
ぼくは水面に映った岸辺の草を見ていた
それはゆらゆらと揺れながら
黄土色の画布に黒く染みていた ....
いつもと同じ道を歩くと
強い向かい風が押し返してきた
風に負けて逆方向へ行くと
風が背中を押してくれた
いつもじゃない道を歩いて
知らなかった景色を見る
背中の風を失わぬよう
流れるよう ....
直進する時流とは
時に垂直に交差し
慎重に回避して
歩みを異にする
子らのいく
途を進めば
わたしの内に
花が、咲く
咲き開きながら
崩落スル氷河の力
見えざる神聖な
純粋思惟力 ....
赤く途切れたブランコ
見下ろしている厚化粧の空
つけまみたいなドローンが落ちた
鳥だったころを忘れ
祈りは地べたを這いまわる
時代のツールが暴いたものは
スキャンダルでも陰謀でもなく
ぼ ....
朝 起きたての髪は
しんと冷えている
よるじゅう
冷たい部屋の空気を吸っていたから

櫛でとかされて
ようやく息を吐く

命は死んだように眠り
またかえってくる
朝の儀式

寝 ....

白い夏
思い出の夏
反射光
コンクリート
クラブ
ボックス
きみは バレーボール部だった
きみは輝いて
目にまぶしかった
並んで
腰かけた ぼく
ぼくは 柔道部だった
ぼ ....
悲しいですね

人は誰でも独りで生まれ

独り死んでゆく

後ろ姿を追いかけても届かず

想い人が亡くなっても日々は変わらない


      ☆


楽しいですね

 ....
雨降りの日に
部屋に篭もり
ひとり積み木を
積んでいく子に

 涼やかな風、
  すーっと一筋
 網戸から

まばたき
二度、三度
見開かれた眼、
積まれゆく積み木
色とりど ....
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が .... 地の悲しみの澱を素足で吸い上げて
嘔吐する
花びらの金魚
収めきれず
破裂するまなざしの気配

その歌が流れると
わたしの中に風が吹き草木を揺らした
ことばは糸でつないだ骨片や貝殻のよ ....
むかし戦争があったなんて
――きっと嘘だ、

円柱型のチョコレートを
小さな花紋のある包み紙を破って、
贈り物だと信じて食べた
チョコを食べると、熱くなって
自分が強くなるのを感じた
 ....
ディランの「風に吹かれて」は
黒人の女性フォークシンガーの
オデッタが歌った
「No more auction block for me」って
知ってたか?

黒人奴隷の人身売買を歌ったや ....
白髪の
髭もじゃ博士、
白い回廊渡りゆく

〉光の翼に乗り押し寄せる魂の波〈

受け容れ生きて
渡りゆくト
白い回廊輝き始め

白髪の髭もじゃ博士、

  ニヤリ純白ト輝き
 ....
体重は五キロ、性別はオス、黒い猫です。
もし見かけたらこちらまで
どうか連絡してください。名前は
「うに」お願いします

雨はふらないよ
うにお願いします
ご飯に困らないよ
うにお願い ....
鱗が汚れていく
星の夜を引きずって
感電した右腕
噛まれた跡に注いだわけは
一夜だけ咲いた青い花
未熟な声だった
猫にまで満たない
瞳に映る色が
深呼吸をするたび
境界線で揺らいで
 ....
ズンチャ ズズンチャ
 
  ズンチャ ズズンチャ




   ハナノイロハ

     ウツリニケリナ

      イタズラニ

   ワガミヨニフル

      ....
焼き尽くす炎の渦中に

 棺は持ち上がり
 立ち上がる死体

残余に拾われる白骨、
物質に打ち勝った〈私〉の証。
Giovanniさんのおすすめリスト(489)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しろいいま- 秋葉竹自由詩225-1-25
誤綴(2025.01.21)- 草野春心自由詩425-1-25
曇天の重量- 山人自由詩16*25-1-24
世界のなかの奇矯な私/私のなかの奇矯な世界- 岡部淳太 ...自由詩325-1-24
水入りの街- 洗貝新自由詩12*25-1-24
カッコいいってどういうことさ- 秋葉竹自由詩325-1-23
詩想、私である- ひだかた ...自由詩725-1-23
木曜日の丼- 自由詩10*25-1-23
樂園喪失_-アルチュウルに-- 髙任勇梓 ...自由詩325-1-23
はなうた- そらの珊 ...自由詩14*25-1-20
とほい行方- ひだかた ...自由詩9*25-1-17
すなはまで骨をひろう- そらの珊 ...自由詩16*24-12-27
五行歌、メリークリスマス!突き破る無常(改訂)- ひだかた ...自由詩6*24-12-24
高野川- 田中宏輔自由詩21*24-12-24
風吹いて- 自由詩924-12-23
- ひだかた ...自由詩424-12-23
情報ジャンキー- ただのみ ...自由詩5*24-12-22
冬の朝- そらの珊 ...自由詩11*24-12-22
夏の思い出。- 田中宏輔自由詩18+*24-12-22
五行歌_二首_- レタス自由詩7*24-5-28
雨降る街の子のうた- ひだかた ...自由詩5*24-5-28
- 佐々宝砂自由詩11*24-5-27
あの虫がいるのは窓ガラスの内側か外側か- ただのみ ...自由詩6*24-5-26
恵みのチョコレート- atsuchan69自由詩13*24-5-25
風に晒され秘話- 板谷みき ...自由詩3*24-5-2
ヒカリのタマシイ- ひだかた ...自由詩324-5-1
うにお願いします- 森 真察 ...自由詩824-5-1
ちゅ、親和性。- トビラ自由詩4*24-4-30
Komachi- レタス自由詩10*24-4-29
五行歌、白骨と私- ひだかた ...自由詩424-4-29

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17