川縁に一人立っていると
 背後を笑い声やら靴音がぞめき行く
 銀閣寺道

 並木続く小径に沿って
 川幅いっぱいを埋め尽くす淡い色
 水嵩を調節する一枚板で堰き止められた花片が
  ....
真白く波打ち
降って来る
後から後から
降って来る
もう無数の花びら
降って来る

葉桜に近付く桜の大樹、
夜通し自らの実り散らし
花は花びら 時の空隙埋め
ひたすら花吹雪舞わせ続 ....
あなたはつづき

かつていた
誰かのように歩き
かつていた
誰かのように迷う

纏っているのは
誰かの悲しみのつづき
そうやって続けていれば
いつかは悲しみ終るかな

いや
 ....
雨が
少しばかり
降った夕、

庭の裏手から
ぬっと現れる
太陽、

凝視する

私を笑う
海、

青に黄金に

風は吹き
こんな寒い日には
古いカフェに行って
温かなアイリッシュコーヒーを飲みたいな
店で流れているのはジャズで
可愛い制服を着た
アルバイトの女の子がいて
その子が温かなアイリッシュコーヒーを
 ....
おまえと向き合い 対峙する
玄明をおもえ
機械ではない というなら

暁のはじまり 風のない
すべてを包みこむ 巨大な闇空
十二月 ひとつの満月
裸足のまま突っ立っていた

 ....
ひとつ
までのみちの

私達の針は 
   玻璃は 
   梁は

鋭く隊列を汲み 
   酌みだし

 あいだを
深くながく
  とおし

おもいきずの

くいあらし ....
さっきから
雨が降ったり止んだり
強風が吹いたり止んだり

台風の渦が東京に接近する

私は痛む両眼を指先で押さえる
この静謐な心を壊さぬよう
私は痛む両眼をそっと

クール宅急便 ....
教授、先生、博士に師匠
全部君の名前だよ
僕は教え子
出来の悪い生徒
好きとか嫌いとかよりも
教えたがりの君は胡散臭い猛獣使い
教授、先生、博士に師匠
サラマンダー僕をさらってゆけ
良 ....
{引用=*}
溺れそうな空
まつわる光はまつ毛に重く
秋桜に迎えられ
坂の上まで送られて

いつも喪服を着た
踏む者もいない影が
ことばを忘れたものたちの
風とまぐわう声を聞く

 ....
○「猛暑の7月」
やっぱり寒い方が良かったなあ!
と冬を懐かしんでいるこの頃

○「終活」
いつまで生きられるかわからないから
下手な詩でもどんどん書いておこう
いつまでも生きられるかわ ....
世界は光に充ちている
わたしの肉は痛みに疼く

世界は光に充ち溢れている
わたしは荒い息を吐く

真夏の太陽が燃えている
灼熱の震えに凍えている

渦巻く銀河の端くれ
街には熱風が ....
一房の秘密が落ちていた
甘くぬかるんだ午後の与太話の上
なんの理由も縫い付けられないまま
傷も見当たらずまだ温もりを感じさせる
カワセミの骸のように
掌でそっと包みたくなるような
それでい ....
 掠れた日差しに 傘をすぼめて
 貴女の唇にすわりたい
 悲しく 梅の花が路を塗る
 あさの雨の うその雨の
 やがて間遠な 瞼
なにクラゲにでしょう
ネットに棲む
ソイツに
まるで刺されているようで
溺れ
そうに
浴槽にしな垂れています

どこかを刺されたのでしょう
小さな毒でも
致死量をもつ ....
風にまう紙くずみたいな文字たちよ


こころまで泣かすな赤薔薇みたいな詩


途中だとペンを投棄て叫びたい


触れないでそっと消したいしずかな恋



魂を ....
あの日の後悔なんて
とおに忘れた
そんな風に振る舞わなければ
生きていけない

言わなきゃよかった
一言だけれど
言わなかったらきっと
いまの自分じゃなかった

悪いところも
い ....
夜に
道行く人の顔、白く浮き上がり
満月
独り独りの魂が、彷徨する
街道に沿って
ぽつぽつと点灯する黄色い灯り
追いかけて、追いかけて

刹那開かれる永遠に

そっと息継ぐ精霊を  ....
夏の
木陰に
光る

割れる



分かりあえなくて
当り前
あなたは私じゃないから
だからこそ
思いあいたい



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがル ....
ギターケースを片手に
いっぱしのフォークシンガー然として
ススキノの夜を闊歩していたのは
怖いもの知らずだったからだ

流行に乗らないことが
格好良いと考えてたし
蔓むことも潔しと
思 ....
押し寄せる
下校放送響く
夕焼けの校庭

僕ら相撲をとっていた
円い線を砂に描き

中原くんは強かった
尾崎くんは弱かった

斜光が僕らを照らしていた
僕らの命は躍っていた

 ....
八月になった道の上を
大きなネズミが歩いている
時々空を見上げて居眠りをしてる
気になってみてると
ネズミは汗を拭ってこちらを振り向いた
鼻を小刻みに震わせて僕に言った
”私はあなたの ....
ランチにはならない午後に
食べた
優しい人のサンドウィッチ
トマトとレタス、ちょっと多めのマスタード

が好きだった
歩く速度が速い人だった
未知の世界に憧れて
いつも静かに笑 ....
雪が舞っている
街の電飾に輝き 

通りの向こうから駆けてくる
子供は身を躍らせ

向かいのコンビニで手を振る
老婆の萎びた顔が切なくて

手のひらに収めた雪を投げ入れる
白い空間 ....
年は取りたくないと思っても
年は確実に取る
年を取ること
水が流れるがごとく

年は取っても
健康であればいいと思っても
老化や病気からのがれられる人なし
日が西へ沈むがごとく

 ....
たかだかと
つるされた首は
とまどっているのです

とまどうことに
とまどう自分に
いらだっているのです
                 
首は、しょせんクビでしかないことを
よく ....
─まいにちうまれるものたちが
─まいにちしんでゆく

眠り、浅い夢からさめたような春の予感のする少しつめたい風が、名付けられているはずなのに誰も名前を知らない雑草の頭を、さあー、と撫でてゆく放課 ....
虹が消える前に
懐かしい気持ちを
連れて行った

遠くを見てるのに
近くを求めてる
私だけの遠近法

絵の具を持っていなくても
瞳を濡らして描く希望が
余計に空を滲ませる

一 ....
転勤が決まったという。何処へ、と尋ねると別の星だという。夕暮れの河原に人影はなく、二人のために飾られた絵画のようであった。たまには戻って来られるのか、とか、いつまでの予定で、という私の質問に対し、こち ....  明日

空は雪と一緒に

枝は小さな蕾と一緒に

冬の指は
いつかの冬の指と一緒に

夜明けを待っている

 
 ピアノ

女の子が帰ったあとは必ず
ピアノの蓋が開いて ....
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