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腹底から
ヒンヤリと突き上げて来るモノを
ナイフの刃先に乗せる
熱く紅い血の滾り
)際の際に時を遡行すれば
緑と湧水の大地に到達する
沢登りの記憶の壁突き抜け
唐突にプスップスッ ....
100%の幸福なんて有るわけないよ
100%の不幸ならあるかも知れないけれど
自分の幸福のパーセンテージを伸ばしたくて
誰かの幸福を削ぎ落としてしまう人
いるんだよな
躊躇いもなく
....
或るひとのことが心から離れない
胸がときめき締め付けられる
そのひとを思うと切なくなり
夜が一気に長くなり眠れなくなる
それはいつかとまた同じ
きっときみは笑うだろう
いい歳をして何を ....
貴方の全てを
私の中に奪い取ってしまっても
それはもう貴方でないから
私は寂しいのですね
私の全てが
貴方の中に奪い取られたとしても
それはもう私でないから
貴方も寂しい ....
食パンの耳に独り言を聞かれてしまった。
どうしよう、はずかしい、あああー、ぱくっ。
肥沃な土にまかれた種子
渇いた荒れ地に落ちた種子
そして平凡で普通な土壌で芽吹いた種子
その数の比率を数字にするまでもないだろう
平凡で普通が大半を占めている
それは
人間の社 ....
記憶なんてさ、
いつかは星屑になってなくなっちゃうんだよ
つらくて悲しかったことなんてさ、
あっさり笑い話になんかなっちゃって
楽しくて笑い合ったことの方がさ、
残酷なことのように変 ....
網戸の外は青い空
網戸の内は灰の心
青はあくまで深さ増し
鬱はどうにもどん底で
世界と私は無関係
私が無くとも世界は続く
ああ、全くそれなのに
涼風が肌を不意に撫でる
その ....
隠してなんかいない
見たければいつでも見るがいい
この傷痕
今では「痕」だから
痛みは無い
ただ残っているだけ
隠すつもりも無いし
見たければいつでも見る ....
蜥蜴の紙の吹きさらし。
光見たもの消えうせて。
果たし果たされ闇の回。
ピーピー嗤う二頭の鳶。
ぽかんと ひとり
立っている
秋の青い空の下
ぽかんと ひとり
立っている
誰が来ても来なくても良い
もうくたびれてしまったよ
ただ一つだけいえるのは
この病んだ己のその奥 ....
水掻きは退化していった。
恋人繋ぎがしやすいように。
君といる日々は永遠のなかの芥子粒程の幸福と思うけど
金木犀のちいさな花のように慎ましいかおりかもしれない
風に聴き耳を立ててごらん
すこしぐらいつまづくのはかまわないんだから
部屋のか ....
たいがいの人は
生きている為の良好な条件が損なわれてしまうと
生きている事に嫌悪感を覚えてしまう傾向が表れてしまうようだ
もちろん例外はあって
逆境にこそ生きる闘志を燃やして前向きに突き進 ....
運命のやつがどうしても無様に俺を殺すというのなら、最後までみっともなくそれに抗うだけだ、早々と安全圏に腰を落ち着けた連中がそんなことは無意味だと俺に忠告する、世界のすべてを知っているとでも言いたげ ....
瓦が白く光っている
烏が一羽とまっている
広がる朝の光の中を
烏と瓦が交わっている
互いの輪郭守りながら
光の海を泳いでいる
)秋の蒼穹は何処まても高く
)光 ....
時には家の無い子になって
ずっと眺めていたい あの
お月さま ずっと ずっと
夜道にしゃがみこんで
ずっと眺めていたい あの
流れ星に 祈り ながら
暖かなストーブ ....
里芋畑が広がって
鰯雲が流れていく
無限の時の
流出は止まず
魂を抉るような
遠い記憶の残響が
耳朶に木霊し続けている
里芋畑が広がって
鰯雲が流れていく
今日も、また今 ....
海馬という大海原を泳ぐイルカの群れ。
彼らが空へ跳ねる度、僕は自由を思い出す。
跳ねた足音が聞こえる
あの子が走っているんだ
自分の背丈以上に伸びた草っぱらを
毎日同じ時間
雑草だらけの道とも呼べない道は
いつの間にか踏み慣らされて
立派な道になっていた
そ ....
たとえ詩が書けなくなっても
たしかに生きていくのには
困らない
だけど詩を書きたいと言う思いは
私の切なる欲求
時に心に石ころが詰まっても
叶えたい欲求
たとえば
公園の花 ....
ぼんやり砂浜を眺める
ゆっくり砂浜を歩く
夏の潮騒は賑やかで元気いい
身も心も夏に染まって
「今」だからこそ輝ける
眩しい陽射しを浴びて暑くても
潮騒を聞けば涼しくなる感じ
....
狂い咲く雨は箱庭を濡らし沈める
くちづけの後の小さな虹が
知らない町を燻らせて
しらずに踏み潰した蟻が
わずかに軋んでいる
体温でむすんだ小さな手が
知らない誰かと角を曲がる
箱庭をおろ ....
強い強い風に額が切れた
あっという間に滲んでいく中で
あの横顔だけはっきり見えた
強く強く押されて柔らかいものが出ていった
あれがハートというのなら
今ぼくを動かしているものはな ....
もし生まれ変わったら、
僕は何になりたいか?
答えは決まっている
オーケストラの指揮者だ!
苦労が多く、貧乏音楽家になるのは
目に見えている
けれども、いつかはすばらしい演奏をし
....
また夜がやって来た
すべてが静寂に落ち着き
蠢く闇に呑まれる手前、
私は孤独な一時を
寛ぎ懐かしく愛おしむ
)部屋の白い壁やら天井が
)くっきりと存在感を際立たせ
)存ることの歓 ....
ありふれたあなたの指先が
遅れてきた春先に触れている
今日も
曖昧な言葉で
あやふやな言葉で
愛は語られ続け
朽ち果てるのを待っている
同じものを見ていたはずなのに
あの時、あっ、 ....
そのふるえる糸にも
ひとつふたつの意味はあった
のかもしれない
時折の風雨に晒され
形を変えてしまった
その幟ももう
争うためのものではないし
御触れの見張りでもない
そよ ....
八方美人は疲れるので
どこかで嫌われていてもわたしが楽なのがいい
どこかで嫌われていても届かない場所へ
意外とあなたは
考えていないようで
そういった顔で
意外とまわりを見てることを言 ....
孤独に身を置きたい
そして独りに徹したい
寂しさの中に生き
時の旅人となり
詩にうずもれたい
不幸の時のほうが
独りの時のほうが
いい詩が生まれるという
喧騒からはなれ
....
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