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濡れた草のにおいがする薄暗い路地で
過ぎる時を噛み砕くように佇んでいる女
背骨の終わるところまで伸びた黒髪に表情は隠れて
これまでに一度だって見たことはなかったが
捩れた棒状の飴みたいな身 ....
若くして世を去れなかった
若くして世を去りたかった
訳でもないけれど
明日の方角が解らなくなった
どうしても
明日の方角を知りたくなった
から
昨日を振り返ってみる
今日の私は途方 ....
今朝感じた冬の空気と
正午に感じた秋の陽が
喧嘩もせずに
ゆっくり交わった
夕暮れは
追いかけもせず逃げもせず
変化を続ける
カーテン越しの青空の方が綺麗だからと
閉め切っていた心 ....
なんだ、MDMAって?
あれか、ハイパーメディアクリエイターの略か?
・・・違うよな、Mが多過ぎだもんな
ところで
ハイパーなあいつ
今何やってんだ?
wikiで調べようっと
昨日、
貴方が遠いところへいってしまった事を知りました。
その事実は私の思考を過去へと連れていき、あの日の後悔を強く思い出す事に。
さようならの挨拶が出来なかった。あの時も今回も。
いつかは誰 ....
若くて健康な女のこが
突然髪のスタイルを変えたり
化粧を厚くしたり
口紅を血のいろにするには
それなり訳があるんだと知ったのは
十八歳の時だった
ほのかな想いや憧れは抱いていたけれど
....
秋に咲くススキ
あちらこちらで風に揺れて
気持ち良さそうに見える
陽射しを浴びたススキは綺麗
金色に輝いて魅力がアップする
秋と聞くと
紅葉やススキが思い浮かぶ
どちらも綺麗だか ....
天井から悪口が聴こえる
部屋の壁に人の眼がひそんでいて
たえず見られている
などと口にした
彼女の精神は破綻している
のかな
比べて
彼はその経済が破綻しかけていた
....
裏山の湧き水でできた小さな池に
動物たちの残していった
木の実が沈んでる
私は薬罐に水を汲んで
庭でとれた渋柿を置く
いつか絵が届いたら
匂いをかいでみて
今年もここで枯れ葉 ....
うっすらと
黄の明るみを帯びた海と空
目を瞑れば
茫洋と広がり続ける
どこか不穏な静けさ発散し
流れ込む部屋の空気は
きりりと冷え
瞑目すればまた
自ずと広がり在るソレはナニ? ....
もし
地球が半分腐っていたとしても
残り半分まともなら
それはそれなりに
バランスは保たれて
朝はやってくるし
日は暮れるだろう
何の根拠もなしに
そう思ってしまう私は
心が千 ....
煌めく石ころを右のポッケに
大切にしまいこんで
輝くお星さまの残像を左のポッケに
もっと大切にしまいこんで
両の手は空けたまま
どこまでも追いかけていく
それは未知 ....
きっと、これが最後のお引っ越し
何を残し、何を捨てるか?
たぶん、捨てるもののほうが多い
引っ越し先では、生きるのに
最低限のものがあれば良い
八千代、柏、流山、松戸(以上千葉県)
練 ....
今日という日に友達のことを
一人で思い出しているのはなぜだろう
長ネギの入った買い物袋を抱えて
また 部屋にまで帰ってきた日の 夕暮れ時に
カーテンを開けて 夜空を見ている
何もして ....
手紙を書こう
こんなにも夜が長いから
たまには手紙を書こう
伝えたいことは
どう言葉にすればいいのかわからないけれど
私の心を掬い取って
素直な気持ちのままに美しく着飾らせてあ ....
「ぶぅ!」だとか、
「ミ!」だとか、
「P🖤」だとか。
そんな小さな音をLINEトークにあらわして
なにが言いたいのか、したいのか、
わかってくれる安心感
それは本当にしあわせな甘い日 ....
静けさ 揺れる
俄な雨、
光の空から
降り注ぎ
宇宙を回遊する言ノ葉たち
凝集しては散開し
思考の流れをこの界へ
屈曲しながら艶やかに
在る物、在る物、造形する
静けさ 奥ま ....
雲が帰って
空には誰もいない
見上げるすべてが
星と月だけのものになる
やがて
聴こえてくる
オーケストラの音が
目の前まで星が降りてくる
月が指揮をす ....
断崖絶壁に追いつめられて
片方の足を踏み外した
寝床の中で右側の足を蹴ってしまった
それで夢だったと気が付いた
それはきっと誰でも見るに違いない
断崖絶壁から落ちる夢
フロイト ....
夏の余韻は完全に消えて
秋に成り切って
寒さが少しずつ増していく
秋の潮騒は何処か寂しさがあり
満たされていない心には寒い
秋にやりたいこと
直ぐには思いつかない
何をやりたいの ....
舞い降りてきた粉雪が
トーキョーには珍しくて
傘を持たない人々は
慌ててカフェに避難する
舞い降りてきた静けさが
トーキョーには珍しくて
ポケットの無い ....
未来から
遠い遠い過去の木霊
確かに響いてくるのなら
私たちはもはや何処にも属さず
あらゆるものに優しく開かれ
柔らかに終わりを待てばよい
)あまたの感傷を一つの確信に変え
ふる ....
遅い初雪が降った朝
地面は乾き
空は薄雲に覆われて
空気は張り詰めている
刈り残された秋明菊の平たい葉が
上を向いて受け止めている
クリスマスローズの広い葉も
とける事を忘れた雪 ....
朝目覚めて何もせず
ベッドからソファへと身を移す
時計は6時を指している
街はまだ微睡の中
幹線道路から離れた住宅地のせいか
車の音も人の声も聴こえてはこない
漸く鳥たちが目を覚まし囀 ....
指の骨をポキッと鳴らし、さぁ僕は男になるぞ!
左の小指だけ鳴らなかったんで、やっぱりやめます!
雲の切れ間から
青が光って覗いている
俺はくたびれ脱力して
道端に腰掛けている
)わけの分からない宣伝カーが
)ゆっくりと通り過ぎて行く
ひんやりとうねる空気
傾きかけた太陽
....
月のかたむき
くまの夢
片方のこったパンの耳
この日差しのあふれた一粒を
こまかく こまかく
もっとこまかく、美しくみがいて
あつめて
天からふりまいたのを
永遠と呼ぶから
きみ ....
この凛とした 、夜の大気に
夕暮れ斜光の余韻 未だ響き
寂寥空洞のその彼方 、遠い畏怖が蘇る
君の豊かな白い乳房に
西陽のなか幾筋も浮いていた、
蒼い血管の生々しさを
忘れることができたのは
ついに自分に勝てたから
ではなく
燃え盛っていた胸の火が
ただ儚くもかき消えたから
恋慕い
ついに手に入れたもの
手に入らなかったものたちが
木立の間に ....
人は詩人にはなれない
まわりくどく
うんざりするほど
くどい説明しか書けない
月や花は何も語らないけど
存在そのもが
永遠に詩を詠ませる
季節だけが唯一詩人であり
人はその ....
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