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閉じた目をあけたとき
私は一個の月となり
孤独な三日月の
寒さに凍えたのでした

ふるふる震える
突き刺さった星の旗は
悲しみから遠く離れて
無関心なあの丘の上で
風に吹かれ ....
ガラス窓の表面にはいつからともつかない埃が付着し、それにどこにも逃げていかない湿気が浸透して、古い糊のようになって不愉快なまだら模様を作り出していて、こんな小雨の降る夕刻にはなおのこと気分を暗くさ .... 思い切ってコートを羽織らずに外出したところ
予想以上に風が冷たかった
ウチへ戻ろうかと迷いつつ
足はどんどんと家から遠のいていった
そんな気さえなかったくせに考えているふりをしたかったらしい
 ....
まばゆさに目をとじれば
暗闇となった世界に浮かんだ
円が燃え上がる
そんな遊びを繰り返していた

あれはぶらっくほーる
宇宙への入り口か出口だった

だれもかれもみんなおとなになってし ....
あこがれてた人があったり、きにいらない賛辞があったり、家までの帰り方を忘れるのなんてずいぶん簡単だった。寝不足のせいで胸がどきどきするの、はじめてのバイトの面接の前みたいだったよね。あなたもずいぶんと .... さよなら、が瞬いては消えて

こころに小々波もおきない
からだの輪郭はどこかに消えて
狭い部屋でちいさな湖になって

水源へ染み入ってゆく
くらいくらいばしょ
ひかりしかないばしょ
 ....
嫌なことがあった

再入院だ

土日くらいは帰りたい

嫌なことがあった

死ぬことと比べたら

いや、どうせ皆みんな死ぬんだし

比べるまえからつまらない

嫌なことなん ....
宵はカラスの群れと羊たちのサーカス
銀の膜に薄く張り付いた星が剥がれていく
触れなかったあの子と
大事に抱えた僕で
写し描いていたものすべてが大げさにズレていく

夜光虫の森の入口で
た ....
忘れ去られ、蔦が這い
色褪せくすみ、ねむったまま
死んでいく、そんな佇まい
そんな救いのような光景を
横目に朝夕を、行き帰る
遠くのタバコ屋の廃屋まえ
どんどんとカメラが引いて行き
エン ....
満開の桜の下に集う人々は
静脈のように透き通っている
花曇りの午後に風が吹いて
柔らかい水のような眠りを誘う

穏やかに笑う彼らの腕時計は
それぞれの時刻で停止している
目的も意味もそっ ....
ものわかりがよくなったような顔で
笑いも怒りもせずに
人の話を聞き
夕暮れに詩なんか書いて

夜には酔わない酒を飲み
寝つきの悪いベッドに入る
真っ暗な部屋に少しだけ目が慣れた頃
掻き ....
静けさの
充ちて
落ち着き払う
この夜陰、
独り在ることに満ち足りて
私はゆっくり沈んでいく
底抜け宇宙の底の方へ
私はうっとり泳いでいく

其処は貴女の声、発せられるところ
其処 ....
もう
陽がくれる

とつとつと
西へ西へと歩んでいくと
孤影は東へ歩み去り

すれちがうのは

ひとつ、ふたつの足音と
みっつ、よっつの息づかい
いつつ、むっつのさみしさよ

 ....
層成す緑が揺れています
奥まる樹木の向こうは白々、
高曇りの空に薄日が射し
何とも爽やかな風情です

(こんな景色のなかに居ると
身体中が透き通って
うっとり懐かしく溶けていく、
そん ....
水ぶくれに縫い針を刺した
ねずみ色の朝 そうだ、サラダでも食べよう

人参を千切りにする
かなり細く綺麗にできた
玉ねぎの生食は胸焼けするから
レンジでチンして、水にさらして
レタスをち ....
更年期が近づいてくる頃には秋霖も枯れているの、彼女はそう言った。

ところでKという若者は今頃どうしているのかと思う。
はじめは仲のよかったSの本性が見えてくると、Kは次第に距離を置くように ....
風俗以外の女性は知らなかった。
不潔かな。欲望が一人で歩き出したら抑えきれない。男子の体の仕組みはそうなってる。
そんな時は誰にも迷惑をかけられないからマスターベーションで欲望を鎮める。
不潔か ....
メノウのような波
渚にかききえる泡たち
たゆたっているのだ

だきとめたかった
欠けてしまったからだを
小さく、小さく、まるめて

原石の真珠
秘められたままでいい
このまま眠るか ....
彼女はピアノの歩調
酔ったように濡れながら
街角を幾つも曲り公園の
裸婦像の前

肉と骨の鳥籠に
冷たい火ひとつ
切りつけるナイフではなく
やわらかな雨

胸のジッパーを下ろす
 ....
女性の必需品買い忘れました。
六十四歳父親です。
いくら父親と言っても娘に頼まれた生理用品一人で買えるほどの強い心臓兼ね備えていません。
買い物はいつも十歳年下の嫁と二人です。

女三人と暮 ....
強剪定された関節に
盛り上がる傷
そこから
見えない指を差し伸べる
しなやかな風に 

小鳥が飛んできてとまる

どれほど春が虚しかろうと
生きている限り
痛い 悲しい 嬉しい 怖 ....
さかなのひれが走り
海はのどかに青い石をのみこむ
くじらのせなかに白い
かげがえんえんと生えている

むろん海だけじゃ
生きていけないから
あたたかなほうようをおこなうのは
水平線 ....
なるべく大きな声でこう宣言しなさい

~~予定ではこのへんで地球は終了です~~


銀河ヒッチハイクガイド


まだ未来のことなんて話してんのか、お前は
馬鹿にしやがって
昨日から ....
S君の身体は真に要領のいい奴とできている。
だからわたしはS君の身体を離れて住処を変えようと思っている。
ところがこのことを未然に察知したS君は自分に切り替えを命じたんだな。
血の流れを切断 ....
アンクはアンクであり続けるだろう
何一つ抽象となることなく
何一つ具象することなく
いつでも和解を求めようとする

愚か者の伝統は
自由であることだ
だがそれほどまでに
知が重い鎖とな ....
落ち込んだりもするけれど

うなだれて
ふてくされて
しばらくは動けなかったりするけれど

じっとそのまま寝そべってもいられなくって
お腹と背中の間あたりがジリジリとし始めて
伸びをし ....
出口のない部屋に閉じ籠められて
私は腐敗してしまいそうだ

流浪の眼では
天井を突き破れないから
大腿骨の壊死した足では立ち上がれない

天界は遥か彼方
黄泉の国で待っている人の
す ....
数日前の冷え込みは
さらりと積もった雪とともに
あっさり流れて消えた
今日はぬるい雨が降る
冷えては弛んで
今年も確かに春は

令和は五月からだとさ
準備期間がどれだけあったって
あ ....
ぼくの朝は完結しないつめたい夜を引きずってはいない
ぼくの大腸は閉塞して夜をためこんでいたけれどもね

カーテンを引くと天使はねぼけまなこで羽ばたいている
窓からのぞくと景色のはじに満開の桜の ....
太鼓の皮を破るような
驟雨が駆け足で通り過ぎていった
恐る恐る顔を軒に突き出して
ほっ、とする、お天道さんと
顔を突き合わせて

軒下で菜園の土を破り
アスパラガスの夏芽が
にんまり笑 ....
石村さんの自由詩おすすめリスト(1075)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハムエッグの月- 秋葉竹自由詩1019-4-11
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なにがしたいという訳でもないのだけれど- 坂本瞳子自由詩2*19-4-11
ぶらっくほーる遊び- そらの珊 ...自由詩1919-4-11
けれども難しいことはない- 万願寺自由詩219-4-11
ゆきてはかえり- 帆場蔵人自由詩319-4-10
ぐだぐだと- ペペロ自由詩419-4-10
たどりついたなら- カマキリ自由詩519-4-10
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夕暮れに詩なんか書いて- 高林 光自由詩619-4-9
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_- 印あかり自由詩8*19-4-8
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金曜日の夕方に- 坂本瞳子自由詩2*19-4-5
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春雨- 世界世紀自由詩6*19-4-5
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