すべてのおすすめ
晴れ上がる宇宙の
戸口に立ち手を振れば

降って来る無限の青!

この新年の時を包み込み

森羅万象、在るものすべてを
その清明な静けさに迎え入れる
大年に離れて暮らす我が子想う

晦日にも富士は茜に染まる威容

大年のざはめき寄せるワンルーム
やわらかな肉に
流れる
清冽な水を
むさぼり飲み
やわらかな宇宙を
貫く
輝きの光を
集める

ことば、コトバ、言葉 を!

欲望の卑猥を魂に焼き
スコンとまっさらな地平から
 ....
落ち葉舞うもう絶え間なく絶え間なく

鰯雲流れ流れて西へ行く

木立の間茜の光冬陽落ち
夜闇に揺れ浮かぶ冬の薔薇

宙に飛ぶ光のサンタイヴ近し

網戸から漂い入る夕げかな
冬陽落ち廃墟の瓦礫で子が遊ぶ

震えながら花の香掬う戻り道

蠢く闇の夜陰しずまる
なんにもない
なんでもない
ぽかんとあおぞらあけまして
しずかなかぜがふいている
むおんのかぜがふいている

なにもないわたくしは
まちのけんそうのただなかで
たいこのおとをきいている ....
風一吹き静まる街に冬陽射す

ぽかんとして我一人居る冬陽の底

帰ろうよ声の木霊する冬の暮れ
声と声が交わるあいだ
柔かな光が横切って
わたしは不意にいなくなる

うねる大気が木霊して
曇天の下、

足早に通り過ぎていた街並みが

ぱたんぱたんと倒れ出す

書き割りの如く呆気なく

次から次に倒れ出す

後に残っていたものは

果てなく続く大地のみ

俺は ....
近づいて来る人
去って行く人
巡る日々のその中を
波打つ光に包まれて
優しい笑みを浮遊させ

車椅子の老人が
彼方の蒼穹仰ぎ見て
運ばれていく秋の午後
わたしは独り心のなか
静かに ....
開いた本の頁が
ほんのり茜に染まる頃
太陽は傾きながら爆発し続け
西空はやがて色彩渦の奔流となる
わたしは本から顔を上げ
地上の夕べの目眩く一瞬を
遠退く意識に刻み込む

夜闇が忍び込 ....
涼やかな風吹き抜けて
水辺のススキ銀に揺れ
水面に君の顔ゆらゆらと
浮かび消えては透き通る

まことに秋の時は行く
静かに確かに冬を呼び
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の辺りに蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
 ....
流出する

網戸から ひんやり入って来る冷気のなかへ
私は流れ出し溶けていく
生きている 実感だけが鮮明に
意識をうっとり抱擁し
私は刹那 居なくなる

流出し続けるわたくしは、
自 ....
波、持ちあがり砕ける
持ちあがり砕ける、波
 
 わたしはいない どこにもいない

陸続と
波波
谷底から
這い上がって来る強風は
この山の頂きで
ぽそぽそと降る雪となる
郵便脚夫のこの俺は
向こうの国に郵便を
届けにこの山を
越えねばならない
いかにも陰気な顔をして
日に日に何 ....
光が充ちて来る
悪夢の奥から
光が充ちて来る

足場は崩れ
まさに死の淵
その時肩を揺すぶられ
目覚めて見れば顔が浮かぶ
灰色工員帽と蠢く闇
部屋の白壁が唐突に
無機質顕にのっぺら ....
瓦が白く光っている

烏が一羽とまっている

広がる朝の光の中を

烏と瓦が交わっている

互いの輪郭守りながら

光の海を泳いでいる
この美しい秋日、
天高くから降って来る
青い青いどよめきに
胸高鳴らせて
待っている
懐かしい
未知フルサトの到来を
予感のなかで
待っている
懐かしい未知は
遠く空へと続く道
気流の音が鳴り響く
大気圏を通過して
桜色した巻き貝の
トンネル抜けて
帰還します
奥まった意識に 
盛んに響いて来るものよ
おまえは鮮明な輪郭保ち
独り存ることの透徹を
直接魂に伝えて来る
この思考透き通る十一月
寄せては返す波のように
おまえの響きは親密に
おれの ....
風の透き通った匂いがする夕べに
螺旋階段を昇っていく
未来から到来する
未知の響きに耳傾けて
優しく渦を巻く木霊の調べに
螺旋階段を昇っていく
女の温もりも
家族の団欒も
過ぎてすっかり独りである

風が吹いて
途方に暮れて
確かな予感を持ち独りである

遠くの森のざわめきが
夜空に木霊し未知を紡ぐとき
私はひたすら独りで ....
ぼうっと過ごしている
この午後の一時を

自動車の走行音
黄金に照り輝く瓦
微かに揺れる送電線
何処までも澄み渡る蒼穹
この私が今此処に存ること

この午後の一時を
ぼうっと過ごし ....
白壁に囲まれた部屋に
ゴオォと響き続ける音、
独り存ることの恐怖を
予感のうちに告知する
混沌蠢く夜闇の奥、
次第に姿を現し
魂に帰依することを
唯一の寄す処として
私は静かに目を瞑る ....
ああ風が吹く と
風を浴びる名無し人は
気流の鳴る音を聴きながら
ひたすら途方に暮れて
ああ風が吹く と
宇宙の冷たい感触が 朦朧とした頭に響く
世界の一様な無表情が 奥まる意識を取り巻く
(フォークとナイフがぶつかる音、砕けるグラス)
世界は今日終わるかもしれず
それなのに宇宙は爆発と沈黙を貫く ....
雲の切れ間から
青が光って覗いている
俺はくたびれ脱力して
道端に腰掛けている
わけの分からない宣伝カーが
ゆっくりと通り過ぎて行く
ひんやりと動かない空気
傾きかけた太陽
何も変わら ....
半球を描いて
鰯雲が流れていく
哀しい目の名無し人は
気付けば人波に逆らって
鰯雲の後を追う

途方に暮れてあてどなく
ただひたすらに勇気持ち
ナンモナイデスさんのひだかたけしさんおすすめリスト(1896)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
新年に- ひだかた ...自由詩7*19-1-1
大晦日に三句- ひだかた ...俳句318-12-31
ことば、コトバ、言葉_を!- ひだかた ...自由詩818-12-3
夕景(改訂)- ひだかた ...俳句9*18-12-2
夜景- ひだかた ...俳句218-12-1
戻り道- ひだかた ...俳句3*18-11-29
かぜ- ひだかた ...自由詩618-11-28
冬陽- ひだかた ...俳句518-11-27
街角にて- ひだかた ...自由詩9*18-11-27
大地- ひだかた ...自由詩1218-11-12
巡る日々- ひだかた ...自由詩718-11-11
夕べの奇跡- ひだかた ...自由詩6*18-11-8
秋の時- ひだかた ...自由詩5*18-11-8
闇の推移- ひだかた ...自由詩6*18-11-7
流出・続(改訂)- ひだかた ...自由詩4*18-11-7
- ひだかた ...自由詩4*18-11-5
郵便脚夫- ひだかた ...自由詩6*18-11-5
ひかり- ひだかた ...自由詩8*18-11-4
朝の光景- ひだかた ...自由詩7*18-11-4
待つ(改訂)- ひだかた ...自由詩4*18-11-3
巻き貝- ひだかた ...自由詩17*18-11-2
詩作・続- ひだかた ...自由詩7*18-11-1
詩作- ひだかた ...自由詩6*18-11-1
独りである- ひだかた ...自由詩7*18-10-31
二階の窓(改訂)- ひだかた ...自由詩11*18-10-28
帰依- ひだかた ...自由詩518-10-27
秋風○名無し人- ひだかた ...自由詩618-10-25
無表情な感触- ひだかた ...自由詩1018-10-23
道草- ひだかた ...自由詩13*18-10-18
名無し人- ひだかた ...自由詩6*18-10-16

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