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日が陰っているあいだのほうが
花の色は鮮やか
じりじり直射されると
ハレーションを引き起こす

風のない
霧雨の朝
すこしの水分
少しの明かりを
ゆっくりと開き切る手前の時を
深呼 ....
うつらうつらする
この午後に
鳥は囀ずり
地は照り映え
私の憂鬱と倦怠は
一吹き風に溶けていく

)なんて優しい午後だろう
)遊ぶ子供の声が窓辺から
)うっとりゆっくり流れ込む
) ....
どんなに練習しても
練習の成果は得られなかった
鉄棒の逆上がり
何度も挑戦したけれど
出来なかった

だけど
そんな子供はクラスに何人かいた
何人かの一人に私も含まれていた

夕日 ....

歯を洗い 顔も洗い
だけど
洗面台の鏡は覗かない

自分の顔や頭髪
見たくない

清潔でも綺麗でもない
日々美しく老いていない
それどころか
老醜が鼻をついてくる

でも ....
雨と紫陽花と書きかけ
わたしはドクダミの花をチョイスした
白い十字のドクダミの花が雨に濡れ
美しく光っていたと書いてみた
それだけで、ほっとした
梅に桜にツツジ、ハナミズキ、五月の薔薇
そ ....
浮き沈む鳩の斑な声に文を書く手も唖になり
犬連れの人々が屯う辺りへ角張った眼差しを投石する
紙袋を被る息苦しさ己が手足を喰らう祈り
内へ内へと崩落しながら書くほどに死んで往く


薄緑のカ ....
私は終始
得体のしれない不安に付きまとわれていた
なんてね
そんな言葉をずっと文字してみたかった
まるで売れない純文学作家の小説のテーマみたいだな

学校とか職業とか
異性遍歴とか
過 ....
{引用=
人形が落ちていきました

夏の、空に。

アイスクリームがとけるまで待てなかったのです。


お猿の絵をかいていた女の子が

「待って」

と ちいさくさけん ....
ぎらぎらと陽が照っている
草木が緑に燃えている
世界はゆらゆらと揺れている

折しも二匹の紋白蝶が
絡み交わり輪を描き
白々と視界を過っていく

いったい何処へ行くのだろう?
自ら描 ....
みのりがことり
と音をたて
みちた風をゆらしもする
衣擦れの
すきまを縫うひかりの
糸をまぶたで
つむいではながれる
影の
あわさに怯えたり

する

くもり、
軟 ....
{引用=
イ短調ロンドの孤独に犬のやうにあくがれて
せつかく育てた{ルビ硝子=がらす}色の{ルビ菫=すみれ}を
ただなつかしく僕は喰ひ尽してしまつた。
失意のかたい陰影を
新緑のプロ ....
くろい闇の中で泥のように
身を横たえている

身も魂も宙に舞い上がり
銀河の果てを漂っているよう

眠りとは束の間の死のようで
欲望を一時的に放棄させる

また、この世の隠れ家のよう ....
スマホを肌身離さず持っていないといられない
電話なんて滅多にかけないし
かかってもこないのに

友達も仲間も失う不安はなかった
なぜなら
生まれつき
友達を作れないし
仲間には入れない ....
女 男 女 女 男
私の父親と母親の間には五人の子供がいた
一番上の姉と一番下の私とは十歳離れていた

長女が二十歳を過ぎた頃私は小学校の五年生だったと思う
実家は農家で 母親は農婦父親は農 ....
無数のきみの顔は
いつも笑顔を見せる
他のどんなものとも似ていない
きみの生と死は
時の海流を流れていく
潮目ではふたつの流れが
ひとつに混ざり燃え上がる

暗闇の波でおぼれたぼくたち ....
濃灰色に、重く雲があって
息苦しいような午前中に
雨がふりだした
傘が咲くだろう ひとはそのひとの人生のために 雨の底を歩いてゆく
歩んだ歩数のおおさ すくなさ おもさ かろさ
かろやかにた ....
ひと口 ふた口
切れ切れになったドーナツ
片付かないテーブル
固着して動かない暗い光の厚み

幼子の足どりの{ルビ覚束=おぼつか}なさ{ルビ鶺鴒=セキレイ}の尾のタクト
風と雲 木漏れ日を ....
手のひらの小鳥が
命を使い果たしていくとき
呼んだら
返事をした

それは
声にならない声
音を失った声は
振動だけになって
手のひらをかすかに震わせた

あれはやっぱり声だった ....
締め方の緩い
水道の水が光っている
一滴、二滴 光っている

僕は梅雨入りした街を行く

水滴は相変わらず光りながら
ぽたり、ぽたりと 落下し続け
僕は離れていく、無限な思い出を溢れさ ....
雨の雫に濡れた畑の瑞々しさ
自然を開き破壊して得た日々の糧
だからこれほど輝いているのか

ぬかるんだ畑に足あとがみえる
だれの足あとかは知らないが
きっとだれかの足あとで

あなたも ....
声という声を泳ぎ切った星は
「優」という島に行きついて
そこからも笑いながら
切りすて別れあう

どっちつかずなため息は
底のない海に
小さい赤いシールになって貼られた
そこに何も ....
昨夜は死んでいる自分の夢を見た
まだ息を引き取って間もない自分の体だった
死んで間もない自分の心は
遺体から抜け出していた

遺体から抜け出した自分の心は
直ぐには天国へは昇れなかった
 ....
春を形成する理論が
微小に解体されたのちに
夏を構成する流線が
しじまを軽やかにかたどっていく
死んだ者たちの沈黙から
跳ね返される無限の声を聴きとって
生まれるということは
生きる ....
圧された湿度に水分を奪われながら
移り行く言葉を考えていた

偏光さえ失くしたら
計算した屈折率さえ
間違えているのだと知った

声を上げることすら忘れて
息を飲んで悔やんだままだった ....
私があきらめた点滅に
高齢の男性が
吸い寄せられていく

街では
たいていのことは
ビルが見守っている

不慣れな人間も
やがて
祈らなくなる

だから毎日
違う流れをしなく ....
雷が静かな死を私に受け取れと鳴く。
あっちを向いて吐き出す息は熱いが。

涼しく風を感じたり、透き通る夜更けを見たり。
青空は四角い。雲の切れ間にはつまらない透明。

聞こえ出したエン ....
灰色が溜まっていく
灰色が溜まっていく
時は矢のように飛び去り
灰色が溜まっていく

憂鬱な快楽
(憂鬱は澱のように沈み)
空は高曇り
舗装されたばかりのアスファルトを
五歳の私が駆 ....
つかまえた蛍を部屋中に飛ばした
蛍がふわふわと飛びまわり
妹とおいかけた
気がついたら朝だった

かたつむりがアジサイの葉をはっていた
ずーと見ていた
いつのまにか雨は上がった

か ....
ひとしずくの
音が染み込む
わたしの一番薄いところ
宴よりも華やかに
纏う羽衣のかおり


たとえば
堕ちていく人工衛星の軽さ
軋み
燃え尽きる
事が季節へのたむけと
そうわら ....
目が覚めて一番に 口にした言葉は
くちなし
薫り ゆたかな色彩の白
しずくを 湛えた光沢の葉

無垢を 口にするときの ふるえる くちびる
くちなし
きょういちにち なにを はなすことだ ....
DFW さんの自由詩おすすめリスト(225)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
マチルダ____(その2)- Lucy自由詩10*19-6-19
優しい午後- ひだかた ...自由詩12*19-6-18
否定する- こたきひ ...自由詩519-6-18
鏡の中の砂漠- こたきひ ...自由詩419-6-17
アンチ紫陽花- あおいみ ...自由詩7*19-6-15
鳩と修司- ただのみ ...自由詩7*19-6-15
得体のしれない不安と得体のしれてる不安が- こたきひ ...自由詩419-6-15
かげ- 羽衣なつ ...自由詩17*19-6-14
揺動- ひだかた ...自由詩13*19-6-14
rain/fruit- むぎのよ ...自由詩719-6-12
模倣- 石村自由詩21*19-6-11
泥になる- あおいみ ...自由詩3*19-6-11
依存症とその末路- こたきひ ...自由詩319-6-11
自分で自分を殺したりはしないさ- こたきひ ...自由詩619-6-9
アンディ・ウォーホル「モンロー」の唇- フリーダ ...自由詩519-6-9
あじさい- 田中修子自由詩17+*19-6-8
拭えない- ただのみ ...自由詩7*19-6-8
梅雨空に- そらの珊 ...自由詩23*19-6-8
水滴- ひだかた ...自由詩719-6-8
雨後に- 帆場蔵人自由詩1019-6-8
太陽が来る- 唐草フウ自由詩5*19-6-7
夜中に母親が現れて- こたきひ ...自由詩419-6-6
初夏- 葉leaf自由詩119-6-6
ノーカットフィルター- ねなぎ自由詩119-6-6
おどろく準備- 木葉 揺自由詩319-6-6
黎明、その静かな死を。- 秋葉竹自由詩719-6-4
高曇りの空に- ひだかた ...自由詩8*19-6-4
六月の頃- あおいみ ...自由詩9*19-6-4
L'_eau- すいせい自由詩5*19-6-3
きっと_はなせる- るるりら自由詩28*19-6-3

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