すべてのおすすめ
僕は毎朝オニオンサラダを食べ続ける
家庭菜園で作った玉葱をもらったから

いつものスーパーの袋入りコンビネーションサラダではなく
ドレッシングは胡麻ときどき和風ときにはゆずポン酢がいい

 ....
遠く 花火の音がする
――美しい闇の舞台
  光たちの素早い集団行動
ここからは見えないけど
どこかで
手をつなぎ
見上げている男女がいて
はしゃいだり
肩車されたり
こどもたちもい ....
あなたは
言わなくてもいいことまで言ってしまう
でも私は
別にそれは嫌いじゃない

言えるってうらやましい
言えるって愛らしい

ずぶぬれの子犬が
ぶるるって身震いする
あなたはた ....
砂の羅列
土埃舞う
少女のスカート
紺色の切れ端
幾星霜
水気を徐々に含みながら
営みというにはあまりにスローで
一回の瞬き
菩薩の腕
老いた人のようにひび割れているのに
優しく温 ....
いつの間にか私はすっかり健康になり
霧雨が降る夏の日に
じっとりとした汗をかくようになりました
決して集めることのできない水滴を
体に吸い付けて
はじき出して

感官としての人差し指を
 ....
  温雨


雨に洗われた
針葉樹の隙間から顔を出し
ヒヨドリは不思議そうに首を傾げる
蟻の休日
うつろな目をした夏






        一緒くた


    ....
夏になると
私の中の情熱が少年のかたちになって
駆け出す
迸る光と熱のただ中へと

緑かがやく丘の上で
積乱雲の巨塔を見あげ
四方から降りそそぐ蝉の声を
またそれらがふと止んだときの静 ....
少しの間視界が
滲んでいることに気づかなかった
時折聞こえる話し声が
体温より僅かに低いくらいの温度を感じ
させ それで少し
安心する
雲が降りてくる前に
何かを憶えておきたい
扉の軋 ....
伸びやかな糸の向こう側に掛かる虹を
黙って見ていた

辛いのは嫌いだって言ったのに
辛子が大量投下されている

糖化処理する訳にも行かぬのだから
銀のスプーンで救い上げる

もし ....
わたしの死角をひとひらの蝶が往きつ戻りつしていた
目の前に広がる森の少し分け入った辺り木漏れ日にあ
やされながら成熟した木々の裾に纏わるつややかな若
木の葉は森の外観とは対照的で光を透かして淡く ....
まぶしい半袖たちがはしっていくので
道が喜んで反射をする
かつてわたしも制服をきていたが
この道はくすんだように黙っていた

もうしばらく前のことになるので
よく覚えていない
駅 ....
ティッシュが扇風機の風でゆれている
少女の洋服に醤油の染みがついている
母は気付いていても知らんぷり
洋服の中へ風をおくり込む少女

窓に雨の雫がしがみついていて
少女は真似して壁にへばり ....
コンビニのドアが開き
ひらひら舞い出たモンシロチョウ
誰も見てはいない

光は雨みたいに激しく額を打ち鳴らし
影はつま先から滾々と湧き出している

こんな日だ
わけもなく後ろから刺され ....
ごめんなさいを言うように
雨粒がボンネットの上にたどりつく
別に謝る必要はないよ
アーティスト名を手繰りながら
探す曲がみつからない
もしかしたら
入れ忘れたのかもしれない

カフ ....
手を伸ばす
その先に誰もいなくて
その先に何もなくても
手を伸ばす
朝陽が至るところに集まっている
密度を増すことで却って希釈されていく
暗示と黙示ばかりがにぎやかで
記号が融け落ち ....
DFW さんの自由詩おすすめリスト(225)
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