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ミンミンゼミの蝉時雨
窓ガラス越し物凄く
気が遠くなるよな濁音の渦

彼らはひたすらに生きている
僕らが時をやり過ごすとき
彼らは命を燃焼する
僕らが虚空を覗き込むとき

ミンミンゼ ....
闇の重みがぐんにゃりと
魂に激しく切迫し
私の意識は朦朧として
呻きながら覚醒する

真夜中の病棟にただ独り
呻きながら覚醒する

ハッと息を呑むこの瞬間、
孤独が生きて立ち上がり
 ....
今日も空は青かった
にこりともせずただ青く
無限の沈黙のうちに
それは在った

今日も私は無力だった
宇宙の虚無に耐えかねて
あなたにあることないこと
喋っていた

今日も黄昏は優 ....
光が渦巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は絶えず歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイスコーヒーを飲んでいた
とても苦い味がした
身体が熱く飢えていた
生きることに飢えていた

す ....
あじさいの花房は梅雨の色
差し出した手を青くして
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち









 ....
病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵のように残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ

病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の ....
私の心は鬱々と
外は晴れて燦々と
闇と光が交錯する

)眩しい戸外の緑の群れ
)俺は眼からそれをむしゃむしゃ喰う
)光で闇を圧倒せんと
)眼からそれをむしゃむしゃ喰う

私の心は鬱々 ....
ゆらゆらと
揺れ動く葉よ、草花よ
おまえはひねもす風を受け
静かに黙って花開かせ
静かに黙って枯れてゆく

ゆらゆらと
揺れ動く葉よ、草木よ
おまえはひねもす風を受け
遠いふるさとに ....
うつらうつらする
この午後に
鳥は囀ずり
地は照り映え
私の憂鬱と倦怠は
一吹き風に溶けていく

)なんて優しい午後だろう
)遊ぶ子供の声が窓辺から
)うっとりゆっくり流れ込む
) ....
ぎらぎらと陽が照っている
草木が緑に燃えている
世界はゆらゆらと揺れている

折しも二匹の紋白蝶が
絡み交わり輪を描き
白々と視界を過っていく

いったい何処へ行くのだろう?
自ら描 ....
締め方の緩い
水道の水が光っている
一滴、二滴 光っている

僕は梅雨入りした街を行く

水滴は相変わらず光りながら
ぽたり、ぽたりと 落下し続け
僕は離れていく、無限な思い出を溢れさ ....
灰色が溜まっていく
灰色が溜まっていく
時は矢のように飛び去り
灰色が溜まっていく

憂鬱な快楽
(憂鬱は澱のように沈み)
空は高曇り
舗装されたばかりのアスファルトを
五歳の私が駆 ....
静けさ
ちょこんと
座っている
気付けば
夜底に
座っている

私は寝床を整える
不眠の昨夜を払うように
新しいシーツで敷布団を包み
黄色い朝の喧騒に
心の奥処の祭壇が
荒らさ ....
たおやかな
緑の群れ、
揺れに揺れ
踊る影は
光の万華鏡
私は静かに傾いて
遠くの森のザワメキを聴く
夜陰に
静けさの
微かに揺れ動く

ベッドを囲むカーテンから
白の色 剥がれ漂い出し

微かに振動する
静まり返った
四方空間に

彷徨い落ちゆく白の色の
帰着すべき基体の不在 ....
DFW さんのひだかたけしさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蝉時雨(改訂)- ひだかた ...自由詩719-8-18
闇と孤独(改訂)- ひだかた ...自由詩1219-8-12
今日もまた、明日もまた- ひだかた ...自由詩1419-8-9
光の星- ひだかた ...自由詩12*19-8-5
戯れの一瞬- ひだかた ...自由詩919-7-16
病院の午睡時- ひだかた ...自由詩12*19-7-10
この午後の刻- ひだかた ...自由詩8*19-6-26
眼差し- ひだかた ...自由詩1019-6-20
優しい午後- ひだかた ...自由詩12*19-6-18
揺動- ひだかた ...自由詩13*19-6-14
水滴- ひだかた ...自由詩719-6-8
高曇りの空に- ひだかた ...自由詩8*19-6-4
静けさ、ちょこんと- ひだかた ...自由詩1619-5-20
緑の午後ースケッチ- ひだかた ...自由詩719-5-5
白のイマージュ- ひだかた ...自由詩15*17-3-10

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