スキップ 春の落ち葉
駆け抜けて
笑わないで
ちょっと走って
シロップ 真夏の大雪
かきごおりにして
泣かないで
ちょっと食べて
だって ピンクに光るほし
なにも ....
ありったけの小銭を持って
僕らはオークションに出かけた
実家が火事なんです
と泣きじゃくる男の人に競り勝ち
三匹のサワガニを落札した
一匹は僕が名前をつけて
一匹は彼女が名前をつけ
....
夕暮れの川辺に浮かぶ
黒い人影は芝生に腰をおろし
ちぎれ雲に目を見やり
ぎたあを抱いて
ぽろろん ぽろろん ・・・
黒い人影の胸には穴が空いており
ぎたあの体つきとどこか似 ....
連れてこられました
真っ青な部屋です
まるで深い青空のなかを
迷う小鳥のような気分にもなれ
濃ゆ過ぎる空を切り取ったような
真っ青な部屋です
君は今ごろどうしているだろう
連れてこられま ....
せっかくの ためいき
せっかくの ふじょうり
せっかくの りふじん
せっかくの ふこう
せっかくの たぼう
せっかくの すきなひとのよわね
せっかくの すきなひとが ....
彼女は、風呂上りに、パジャマを着て部屋で筋肉トレーニングをしている。大体200回ぐらい腹筋をしたところで、急にお腹が空いてきて、コンビ二へ出かけようとする。いったん玄関を出たのだけど、自分が財布を持 ....
君を毎日笑わせる。それがプロポーズの言葉だった。その約束が破られたことはない。結婚四年目に彼が癌を宣告された。臨終の床についた彼が突然、ベッドの脇にいる私を探し始めた。いくら返事をしても私の名を呼び ....
けふ ひとひを
やすらかに
すごすことが
しあわせです
けれども
野望をすてたあなたと
死ぬまで
暮らすことはできません
ある日のライオン一家。
父「今からお前をこの谷に落とす」
子「なぜですか」
父「昔からの慣わしだからだ」
子「登ってきた子だけを育てるという……」
父「知っているなら話が早い」
子「でも ....
我々、日本人も野蛮人
バンバンジー食らいバンジージャンプ
夜は気取ってワインの馬鹿
ほら、言わんこっちゃない
悪酔いして翌日も二日酔い
よいしょよいしょの窓際族
やっぱり屋上からのバン ....
そちらは晴れていますか
あの青年も一緒にいるのですか
計り知れない憎しみはもちろんあるのですが
それでも
彼にもわずかの救いがあれと思う誰かがいます
そちらは晴れていますか
....
僕がほんの少し目をはなした
その隙に
君はまた万引きしてるし
暑い午後
いったいどんな手口なのか
それは知らんが
普段はずいぶん平凡な娘で
トロいくせに
バナナ
分度 ....
けだものの口からはいつも涎が垂れていて
その臭いは数百メートル先まで届くが
けだものは気づいていない
もちろん
涎が垂れていることに
けだものの体毛は針のように硬く
生えている ....
せいかつ なのですから
やっぱり ねこがいなくちゃ と
おもいます
ふわふわで
にゃあとなく ねこです
しらんぷりしてるくせに
なんか いっしょにいる ねこです
....
何度も 目の覚める
真夜中
起こしたのは 誰かと
きょろきょろしてみるが
もしかしたら と 思う人は
いない
夢を見たおぼえもなく
ふっと 目の覚める
....
愛の奇跡であの娘と結婚させてください
そう神様にお願いした次の日の朝
目を覚ますと僕の右手には一本のわらがあった
どうにかしろ、ということなのか
どうにかなるさ、ということなのか
わ ....
しりきれとんぼの君に
まる
いつもあたらしいおもちゃの方を向いて
振り向くこともなく
ぽいと捨てられた君のおもちゃに
まる
おけらの君にまる
最初の意気込みと
投げ出す言い訳の愛し ....
今日の朝
シーチキンご飯を食べた
一日三食
睡眠七時間
食べて寝るだけ
それが僕にとって生きること
生きがいは・・・・今考え中
眠くてたまらない
朝が早かったからだけじゃなく
たとえようのない疲労感
泥沼にひきずりこまれるような
けだるさ
今の目
きっと死んだ魚のよう
濁って ....
土を掃い
葉を食む
鈎針の手入れは怠れない
おならの匂いで健康チェック
「良」
太陽は三重丸
シトリンの ....
その場をやり過ごすための言葉を放つたびに
魂が朽ちていくのを感じるだろう
漠然とした時間を過ごすことに慣れるたびに
命が有限であることを忘れるだろう
喜怒哀楽、どんな感情も一時であることを ....
もう少し
もう少しだと
思わずには、いられない
と僕は、僕の生まれた町のとおりの言葉で
書こうとするんだが
カナシイ
異物なんです
僕は
言葉に対して
山から
....
この夢のような時間が現実であればいいと思う事と
これが現実でなく夢であってほしいと思うことが
幾度も重なり
現実に成り得ない夢はただの幻想であることに気付くまで
そう時間はかからなかった
先生 この前のテストは100点だったけどBでいいです先生私先生が好きです。
ラメ入りの少年 惚れさせてしまうのは男どもばかり 生理も来ない
触れてとは言わない言えないでも触れな ....
(おとなりのワンちゃんは犬次郎といって
生れたときから
ネコとばかり暮らしてきたので
自分がネコだとかたく信じています
イヌがやって来ようものなら別の動物ということで
ワンワン ....
9月11日
学校帰りの地下鉄はいつも
ぎゅうぎゅうでみんな疲れてて きらいだ
でもそれが今日は少しやわらかな
そう、土曜日
休日の人もいるのだ
休日の人も
真実子ちゃん
こ ....
冷たい水やなあ
と
弟は、云うので、ぼくは
この辺りに、きっと井戸があるんじゃないかと思った
冷たいなあ
弟の赤い頬を見て、そういった
鋭い針を、ノドに刺しこまれるように、鳥は ....
それは私ではない誰か
窓際の花瓶の水を
新しく換えるのは
いつも気付かぬうちに
橙色の陽が差しこむ
開け放たれた窓から
手を振って身を乗り出す
あれは私ではない誰か
肌 ....
臍のうえ
私の中に虫がいて
ごろりと寝ころぶ
指のさき
ちくちくしている
虫がとれない
もう、何年も前から
飼い慣らしながら歩いてきた
死にぞこないの虫を
でもいつからか
私が ....
見てしまった 女の子 鎖をはさみ 上下に揺れていた
まだ 恥ずかしいことと 知らない ぐるりをみれば
ベンチのほうの 中学生も 女の子を みていた
僕は女の子が鎖をはさむのを やめて
前向 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22