床屋から戻ると少年はいつも
美しい母の鼻先に
散髪したばかりの頭を近づける

あら、大人のいい匂いね

それでも早めの夕食が終われば
母は仕事へと出かけていく
男の人のもっといい匂 ....
  


  明石海峡を渡る
  猿
  群れをなして
  渦潮に巻かれ
  浮き沈みしながら
  潮に乗っている
  危ない猿も何匹もいる
  息絶え絶えだ
  本土から四国へ ....
爪にあからさまな色、赤を塗りたくる。
それが潮流を生み出し、バランスを失う。
「このバーコードハゲ」と言いたくなるのを堪えた。

もうやめた。
ひっかいてやった。
ひっかいてやったんだ。
 ....
帰りたいと
あの緑の屋根の家を思い出す
小さい頃に住んでいた
ひだまりに
ただ ただ
幼い 私の思い出

もう一度 
あの日へ帰りたい
お日様に 風に
笑顔に 守られて
ぶらんこ ....
そのこは 祖母や両親に褒められることが何よりも嬉しかった。
長女であったことがそうさせたのか、弟や妹のように自分の思いを上手に言葉で表現できないので、言葉の代わりに喜んでもらえることを一生懸命に考え ....
一本足の公衆電話が

自分の前にだけ光をおとして泣いていた

近頃は誰も僕を相手にしてくれない って

もし急ぎの用がなかったら

一晩ぐらいはいてやっても良かったのにな
 


  なんだか街が懐かしい
  新宿歌舞伎町なんかいい
  歩くだけでどきどきする
  ヤクザな兄さんや
  キャバクラ
  ヘルス ソープ嬢
  覗き 傷害 立ちんぼう
  ....
パチンコ屋の隣のこの店はうどん屋のくせにそばの方がうまいことで有名だ
俺はすっからかんでのれんをくぐる
おやっさん月見ね。そばね。頼むよ
3分もしないうちに目の前にそばが置かれる
俺は今日すっ ....
電車での帰り道
席が空いた
座った
隣の席も空いた
オヤジが座った

そいつがもう足をこれでもかと言わんばかりに大開脚で逆ハの字
私の太ももからヒザにかけてオヤジの温もりが伝わる
ちょ ....
  

   蛙が一匹


   津軽海峡越えていった



          2004・11・24
世の中はめんどくさい


いつも
10時25分で止まるデスクの時計

秒針の音だけさせて
働いているフリをする

秒針はただ働き
感情のない機械

どこかの会社みたい
現実は ....
  ももが美容院へ行ってきた

  ももは歯がかゆいのか
  ぼくをかむようになった
  かなりジャンプもできるのだ
  ももは美容院へいってきた
  かおのあたりがさっぱりして
  と ....
その皇子
東へ進軍し
その剣
雲を斬り
丘を割き
沼を埋め
戦に次ぐ戦
謀殺に次ぐ謀殺
返り血の乾く間も無く
川にかかれば妻を売って渡り
海峡にかかれば妻を売って船を買い
船を打 ....
津軽はいま雪のなか
津軽はいま雪のなか
じゃわめぐ
弘前
ここは弘前こころでかき鳴らす
津軽三味線 吉増さんも 泉谷さんも
八木さんも 中上さんも一杯機嫌で
雑談にわいている ぼ ....
  


   機械が動きだしている
   工場ではもうみんな起きだして
   働きだしている
   生産ラインは整然としていて
   不純物はまぎれこまない
   工場は一部ロボット ....
  



  声をかけるというのが
  悪いことではないことを
  あなたはぼくに教えてくれた
  ぼくは人によく声をかけるのだ
  話し相手とすこしでも親しくなりたくて
  内心 ....
POETRY CALENDAR TOKYOは、詩や小説の朗読会やワークショップのスケジュールを掲載しているフリーペーパーです。2000年9月創刊、隔月で1万部印刷し、都内を中心に書店、CD店、映画館な .... ペンキのような青空だ
缶コーヒーを買うために
外へでた 気持ちがいい
部屋ではソウル・ミュージックを聞いている
日曜日の朝
どこへも出かける予定もなくて
気ままに窓から外を ....
ちんちん

小雨がぶるぶる

ちんちん

夜がしこしこ

ちんちん

電話がぴゅっ

ちんちん

コタツがぬるっ

ちんちん

涙が

ちんちん...
ちんち ....
僕は悲しい
あいつの泣く声

強がり
強いのかもしれない

弱い
そして厄介だ

僕は
好きだ
あいつ

だが、あんな野球
下手なのに
わからない

僕はポジションを ....
なんだか
なんでもほっぽらかして
なんだかなんでもいいような
なんのこだわりもないような
ぽつねんとしてしまちゃうような
午後はないか
うとうとねむたくて
ダイソーの105円のし ....
  


  シダ類のしげみのなかに
  あなたは隠れている
  シダ類が好きなあなた
  世界に約一万種類もあるという
  シダ類しげみのなかにいて
  あなたはとても幸せそうだ
 ....
いつかきみと、


ぽえむ坂上で。



********************



世界中のすべての坂道を


世界中のすべてのくだものが

 
転 ....
わたしがいたら
あなたは
うれしいのかな

よくわからない

わたしはあなたがいると
さみしいの
ドトールで女と待ち合わせ
といっても携帯時代

正確にはドトールで女の連絡を待っていたが
まるで、連絡が来ない

ドトール地下のライブハウスでは
メロコアバンドが「青春」について叫んでい ....
別に
怒っているわけじゃ
ないんですよ

いまは

ただ
あの鼻毛が赦せないんです

そりゃ
私にだって
鼻毛ぐらいありますよ

下から覗けば見えます
ふつうに

黒々 ....
   



  川中島の合戦で
  上杉謙信は
  無骨ものぞろいの陣内を見て
  外に出た
  陣内に戻ったとき
  彼が手にしていたのは
  一輪の花だった
   彼はやお ....
桜は冬に似るものだ
全ての赤血球が重たくて だるいのです
路上で 赤血球を磨いていた 彼女は 路上にそれをぶちまけた
死んだ魚の目をしたそれは 坂を転げていきました
それでもまだ 欲情している ....
 


  剃刀で切り裂いたような
  三日月が女子大校舎の上にでていた
  疾うに絶滅した狼でも泣きそうな室温18度の秋桜
  女が欲しい 女の肌が恋しい
  なぜ女なのか なぜ街なの ....
男には三種類のタイプがあって
ひとりはイブに惚れる
もうひとりはマリアに惚れる
残るひとりはリリスに惚れる

というのを私は15歳のとき何かで読んだのだが
そのときすでにじゃあ私はダメだと ....
初代ドリンク嬢さんのおすすめリスト(634)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ヘアー・トニック- たもつ自由詩1504-11-26
その時あなただったらどうする- 天野茂典未詩・独白304-11-26
赤を塗りたくる- マスイジ ...自由詩1*04-11-26
緑の屋根の家- 春日野佐 ...自由詩204-11-26
そのこ- ひより未詩・独白9*04-11-26
寒い夜- びわ自由詩3*04-11-25
ぼくは新宿歌舞伎町へゆきたくなった_- 天野茂典未詩・独白204-11-25
月見そば_雪割りうどん- 不老産兄 ...未詩・独白104-11-25
人の温もりに触れた日- マスイジ ...自由詩4*04-11-25
ファッションショー- 天野茂典未詩・独白104-11-24
いつも10時25分で止まるデスクの時計- 蒼木りん未詩・独白2*04-11-23
ももが美容院へ行ってきた- 天野茂典未詩・独白204-11-23
東征- 片野晃司自由詩2504-11-22
フェニキアの舟- 天野茂典自由詩104-11-22
ダイヤモンド・ダーストを見る前に- 天野茂典未詩・独白404-11-22
ぼくは電話で話したかった- 天野茂典自由詩8*04-11-21
POETRY_CALENDAR_TOKYO_特集記事アーカイ ...- カワグチ ...おすすめリ ...804-11-21
ステンド・バイミー- 天野茂典未詩・独白104-11-21
ちんちん- 一番絞り未詩・独白504-11-21
因果日乗ドラえもん5- 石川和広自由詩1*04-11-20
午後のこーひーのんでみる- 天野茂典自由詩404-11-20
シダ類の女- 天野茂典未詩・独白304-11-20
ポエム坂上#2- 馬野ミキ自由詩504-11-18
ひとりよりもふたりがいいなんてうそ- チアーヌ自由詩1104-11-18
君から電話が来なくて重要なロックバンドが生まれる- 餅ヴィシ ...自由詩2104-11-17
はなげなど- 蒼木りん未詩・独白7*04-11-17
手毬唄- 天野茂典未詩・独白104-11-17
東京_2004- 英水自由詩5*04-11-16
卑猥な月- 天野茂典自由詩304-11-16
履歴書- 佐々宝砂自由詩804-11-16

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