おはよう、
と
立ち止まれるのは
げたばこだけ
あなたは、寒さには気づかない
わたしの
手が赤いのはしあわせだからです
髪が、さっきからおりてきて
邪魔をします
....
くろいもしお あらそい
あらそい くろい もしお
あそくらい おもしらい
あそいく ら おもしろい
くろしおい あらいそも
くしろおい あらもいそ
くしおろい ....
両手でそっと包んだ鳩が冷たく固くなっていくということ
小さな部屋でひとり眠る夢のこと
最後の言葉を告げるためにやってくる
自転車のこと
同じくらい愛し合っていると思える人と出会い
二人でしっ ....
ハワイでは空から落ちてきた石がわれわれに水をもたらした
という唄がうたわれているという。
オーストラリアで発見された隕石のなかには水が含まれてい
た ....
弱弱しい鳥が
藪のなかに消えていった
そこにはどんな病院があるのだろう
藪はしずかだ
2001・11・8
ぼくには常に、悪が充満している
であるからなるべく「いい人」であろうとする
俺とはこれから死ぬまでの時間に、多くの建前を貫こうとする一切の流れだ
それが人間の理想になる
ぼくがすごくよい歌 ....
外で誰かが ドアをドンドン叩いている
そのあとにありえない音がする
最近同じ二階で引っ越していった中国人がいたのを思い出す
この前アパートの消火器の箱を開けたら包丁が入っていたのでうちで ....
申し分なくうつくしい
海の夕焼けを
石段に もっそり座って
眺めています
終わってしまって 始まらない物語と
始まってしまって 終わらない感情を
かわるがわる フィ ....
ネットで調べ物をしていると、時々妙なものに漂着する。今日もそう。
(CMにでてくるチワワってどんなんやったっけ?)
キーワードをいくつか入力し、リターン。お目当ての画像にたどり着く。おけお ....
与作さんやーい
こっちだーよー
最近与作さんは元気がありません
友達がいないのです
前みたいに一緒に歌える仲間がいません
だってどうせおいらなんて・・・
与作さんはそういって落 ....
ねむ いねむ ねい
ね む いね むい
むね いむね い
よこになってみると きっとすぐねむる
もうね
もうね
もうね
ふわふは と
うもう
うもう
ううもって ....
お前が好きだ
どこにでもいる女だって思ってた
悔しいけど違った
お前の魔法にかかっちまった
お前のことが頭から離れねえ
何とかしてくれ
お前に電話したくてしょうがねえんだよ
どうにもなら ....
37.6度の微熱があって
ぼくは食虫植物にやられたようだ
巧妙な手口で誘い込まれ
まんまとぼくは捕食された
もう二日もほったらかしだが
そのうち ....
衣食住は「どうでもいい」話ではない。いま新潟の被災者のみなさんは、切実にそれを感じているだろう。阪神大地震の経験者も、身をもって衣食住の大切さを知っているだろう。しかし、衣食住という人間の最低の基本が ....
丘しかない街の周りをてんねんと呼ばれるきみの自転車がゆく
「本当は円かもしれない」そう言って虹の半円探しだすきみ
ていねいに折り目をつけてあれはシャツ飛んでゆくのはアイロンですね
....
くそったれ ばっか だと思っている
くそったれ ばっか だと思っていた
いや 実際にクソったればっか だけど
くそったれ ばっかり でもないのだ
何が好きだとか、何が嫌いとか
何を信じる ....
「父さん」
「うん」
「もうすぐ俺、初給料日なんだけど」
「そうかおめでとう」
「なにかほしいものある?」
俺の目には父は典型的な仕事人間で
週休二日制になっても
土曜にはいそいそと ....
からだじゅうのざわざわ、いっこいっこ
追っかけて 今日は、晴れているの、
太陽がおっこちていてよかった、ぽっかりと
あおぞら。追っかけても、追っかけてもどれにも追いつけない、
でいる わたしは ....
よっし おっし やっし のっし
そこのけ そこのき そこのかこ
そこのく おととい それから きのう
きょうは そこそこ あしたは あっち
たっし つっし ろっし もっし ....
朝飯の味噌汁ぶっかけ飯(俗に「猫まんま」ともいうが、猫は味噌汁ぶっかけ飯なぞ喰わない。味噌汁ぶっかけ飯を喰うのは犬だ。故に我が家では、味噌汁ぶっかけ飯を「犬まんま」と呼ぶ。「猫まんま」は鰹節をかけた飯 ....
きずつく
きずつく
ぼくがとびだす陽光
駅からふみだす
雨はやんでる
頭は、たくさんあってよ。
ちいせぇ笠も、でけぇ笠も。
水すくい上げてよ。
飛び込むのさ、回転さ。
なんべんでん、やるき。
ゴールはあるき。
じゃけんど、 ....
ピアノの上に跨って横から弾いてごらん
そう横から縦にショパンのエチュードを弾くの
指の動き早い早い早い
ねえどうやって弾いてるのねえちょっと見せて見せて
すごいよまるで曲芸だね
ねえわたしも ....
名刺を裏返すと虫がいるように
人の裏側にも虫はいる*
母は書道の師範だが
いまはグレゴール・ザムザのように
変身している
虫は口が効けない
母はいも虫のように這ってくる ....
深層
少年が詩を書いている
ピカデリーサーカスのストリップ小屋で
メモにボールペンで
少年はだれにも詩を読ませない
詩を書くことは脱ぐことだ といった詩人 ....
深刻な問題を考えるのは天才にまかせておこう(モンゴメリ)
雨あがり。
ポポはアパートの部屋から、ホップ、ステップ、ジャンプして、街へ通じる歩道橋の上まで駆け上がった。
大きな虹が ....
自分の詩作について、思うことです。
○伝えること、表現すること
「いかに多くの人に、うまく伝えるか」と「いかに自分が満足できるように、うまく表現するか」は対極にあると思うのです。
伝える ....
流れは果てしなく遠い
せき止められて響く音叉
澄んでいる
鏡のように紅葉を映しだしている
流れは流れを呼び
水源地までの距離は測れない ....
黒服の列から
ぼくは
はなれていく
ひとりになりたいんじゃないで
力一杯空き缶踏み潰す
泣いている人が
追い掛けてくる
もう少し一緒に
いてあげて、と
公園からのガキの泣き声 ....
新しい雨合羽を買うという
同じ色で良いだろうという父に
母はピンクがいいと言った
野良着は 弟のお古でも いい母であった
農作業の汚れは しつこい
捨ててもいいような服を 着ては ....
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