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生真面目マジマジ子
神経質なマジ マジ子
私はマジ子
少し疲れたマジマジ子
生真面目に合わない世の中を
怒って泣いて消化する
怒って泣いてを繰り返し
今に至るマジ マジ子 ....
泣いてる人が爪を切った
愛されるはずの爪だった
冬の息
溶け込むなら今のうちだから
それが精いっぱいのアウトだから
これまでの志とあとなにかと
こぼれそうなサヨナラが騒いでる
時間が未来に進んでいくなら
過去はパラレル世界を進 ....
空に舎に
秋光り
ほの暗き
回廊に
風立ちぬ
天高く馬肥ゆる
秋
をのこ生まれる
空に舎に
秋光り
ほの暗き
回廊に
風 ....
初めてってなんだろう。
わたしの父は、父を初めてしているような感じのひとだった。人生を初めて経験しているようなひとだった。
わたしだってそうだ。小学校の頃、いつもふしぎに思っていた。放課後はまいに ....
築十八年になる
カステラハウスと呼ばれる
小さな三階建ての家に住んでいる
毎週日曜日になると
潔癖症の夫と二人で掃除をする
掃除機を抱えて 嬉々と
バトルスーツをきた戦士のように
家 ....
なにやってんだダイアナ
志の高さは本物なのに
おまえのその
渡り鳥のような真剣さは
安っぽくて人間的すぎた
おまえはダイアナなのに
おまえのその
志の高さは本 ....
花が開いて
真っ赤な花弁、重ねて重ねて
艶やかに軽やかに
生命を謳歌する
<青藍の水流、
絶えることなく静かに
湧き続け沢となり
新たな時を刻み>
花が ....
あれがくると
やはり初めての危機に遭遇しているような気になってしまう
じぶんのことなのに
時が違えば他人事にも自分事にもなっている
もうなんどもやり過ごしてきたはずなのに
....
海からだけじゃなかった津波みたいな水害
災害救助をする自衛隊
ユーロ圏にあふれかえる難民
夏休み深夜徘徊する中学生が殺される
養護施設では老人が
犯人さがしはいつも監視カ ....
名付けなさい
君を縛る暗闇を
君を閉じ込める闇の正体を見極め
君自身が
名付けるのです
例えば
「コウモリ」
と名付けたら
君の闇からコウモリが
切りとられた影絵のように
現れ ....
秋空には
はぐれ雲が多い
悠々と明るい
残骸のようでもある
切られても切りつけられても
青空があるからこそはぐれ雲
約束をしてもはぐれ雲
予定を告げてもは ....
緑が輝いている
木立の葉、群れて揺れ
光を透かし、風に舞い
緑が燦めき燃えている
辺り一面、辺り一面
何て懐かしいのだろう
まるで
異界に居るようだ
けんかした
言ってはいけない言葉をたくさん言った
殺してやろうとおもった
言葉で
あなたがでていくのを押しとどめて
出られないようにして
ぶつけて
ぶつけて 言葉を
傷つけてや ....
夕方過ぎに家を出て
魚を買って戻る途中に
なにか気がかりがあるように思う
何だったか思い出そうとして
何のことだったかわからなくて
吹きつけてくる風が
二の腕のあたりにうすら寒い
手提げ ....
待つということは
ときに苦痛をともなう
その時間を
固いベンチで過ごすのならば
背中は痛むし
柔らかなベッドの上だとて
安らかともいかない
点滴につながれた腕は夢の中でも痛むからだ
....
デジタルに深呼吸して
目には見えない空を
本能でちょっとのぞいたら
そう、恋をきめたら
大丈夫をふるまうんだ
逃げないで
体幹で
ゆびさきで
忍者みたい ....
(誰かが見ている)
そんな気配で
窓を振り返ると
一匹のしらすの目があった。
思い出した、
弁当箱いっぱいの
ぎ ....
夜、雪が降り止んだ頃、夜行性のノウサギはいっせいに跳ねだす
カンガルーのように飛び跳ねる後ろ足の腿の筋肉は巨大で
前足と後ろ足は途中で交差し、雪原を跳躍する
むき出した前歯をそっと樹皮にあてがい ....
ひきちぎられたこころたちが
あきのてんじょうを
およいでいる
うめつくされて
ひしめいている
ちいさないきもののように
おびえながら
むれている
ねてもさめても
どこへにげて ....
月がふくらむ
まってる間に
青いまどべに
光ってばかり
雲がわれてる
かなしい足音
駅の路
つっと立って
揺れる
振り向いてよ
月が ....
鳴き声が障る
テレビの音量が障る
夕方 食事の準備をするか 外の洗濯物を取り込むか
どちらを先に行うか迷う容量空きのない思考が 障る
SDなんて持っていない 機械なんて障れない ....
差し伸べられた手の
ひとつひとつを
丁寧に断って
きた
そうしなければ
いつかの謀反が挫かれる
いつかの糾弾が挫かれる
差し伸べられた手の
ひとつひとつを
丁寧に ....
負けられない
負けられない
立ち向かう
立ち向かう
めんどくさいけど
立ち向かう
それで終わる訳でもないけれど
お腹の底に貼り付いた
それは意地のよ ....
数十億光年さきは
光でだと数十億年かかるけど
心でなら一瞬でいけるんだ
過去だろうと
未来だろうと
心でなら一瞬でいけるんだ
ぼくは心の実力を信じる
心は時空 ....
いちばん高次なものに
寄り添った
同化した
手をあわせた
ゆびさきをあわせた
スロープ
地滑り
自分の都合を消した
闇へ
光へ
感謝できない ....
その木はずっと見つめていた
なにも言わずに見つめていた
荒れた土地が整理され
人や動物が住みだし
生活がつくられていく様子を
爆弾が落ちて
焼け野原になり
それでも息を吹き返 ....
あおいそら
しろいひこうき
さかなのこぼね
よわいぼく
かわいたくうき
からすないてる
あきあきあきの
かなしいかおり
あおいそら
しろい ....
はがれないように思いを
必死になって押さえていた
ぺろんぺろん、ぺろんぺろん、それはもう
いつはがれてもおかしくはなかった
時はただ過ぎていく
育まれては
壊れ ....
こころが減っていく
とめられない
思い出や
今起きていることが
それを加速してやまない
こころが減っていく
しずかに減っていく
夏が終わるように
遠 ....
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