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血を十九年垂れ流して
肌という肌から血を吹き出して
信じられるだろうか
俺は毎日死ぬような思いで
血を吹き出して倒れている
大袈裟か
お前らに耐えられるのか
俺は文字通り毎日大量の血を流 ....
若者が過去を振り返るのは
夢を実現するため
老人が過去を振り返るのは
夢を楽しむため
でも 
若かった過去へは行けません

***

別れるまで一度も名を呼ばれなかったからっ ....
それはとても欲しいものだった
いつもキラキラ輝いて見えた
見るだけでぼくは幸せになれた
それはとても欲しいものだった
なんども目を凝らしてまばたいて
なんども手を伸ばしては
届かず ....
灯りを浮かべ
さざ波を光らせて
夜の底を流れていく
川の色は
本当は血の色かもしれない
あるいはヒトの
暮らしと汚れを溶かし
泥色に濁っているかもしれない
晴れた朝には
青空を映 ....
涙の要らない嘆き方
テレビの要らない日常を
かなしい事件の無い日々を

貴方は、そんなのくだらない、と言う
どこがとは言えないけど、違う気がして
一人になってから首をかしげてみる

間 ....
雨を迎えると豊かになる

けれど まだ足りないんだ 晴れには導かれやすい単純さは

ただの人間

 私は腹を立てていた些細漣連なる鉛の莫迦波
 深呼吸を施せば澄む問題にもならない
 
 ....
ああ、今宵は
下弦の月の舟に乗り
黒い夜空に漕ぎ出そう
眼下に見えるは
{ルビ玩具=おもちゃ}のよう
昼の{ルビ日中=ひなか}の
よしなしごとは
ちっぽけな屋根の下に
まるめて
仕舞 ....
星なんか
見えない夜もある

それでも夜空を見上げて
一番輝く星を探しているんだ
その星が
ずっと照らしてくれると信じて

星なんか
見えない夜がある

暗い夜道で
仔猫の鳴き ....
 移りゆく事象に
 普遍性を見出そうと
 あなたは時を凍らせた
 記憶という名の冷却剤で

 汗ばむ肌に下着を貼り付け
 冷えた板張りの床の上
 道に迷った子供となって
 膝を抱えて座 ....
ここは本当に悲しい海だ
と皆は言います
また
ここは本当に素敵な海だ
と言う人もいます

地平線はずうっと向こうにあって
太陽を避けるものは何もなくて
朝焼け、夕焼けの景色は天 ....
ドラえもん

おまえにスモールライト借りて

あいつらに照射したい

めっちゃくちゃちいさくしてやって

どんだけ死ぬほど歩いたって30センチの刑

そうしてやりたい


風 ....
うずうずする
{ルビ瘡蓋=かさぶた}を引っ掻いたら
僕の中から
僕の中身が滲み出た
あぶないあぶない
こんなどす黒いものは
絆創膏で塞ぐに限る
乾いてくれば痒くなり
ついなんどでも剥が ....
 
羽根がはえたかと思ったんだ

ダウンジャケットのだったんだけどさ

けどね、ちょっと、ちょっとだけだけど空を飛ぼうなんて思ったんだ



 
公園に若いお母さんと小さな女の子がいた
お母さんはベンチに座ってスマホをいじっている
女の子は傍をちょこまか歩きまわる

女の子がお母さんに話しかけても
お母さんはスマホに夢中で返事をしない ....
塒と書いて「ねぐら」とよむ
人には塒が必要だろう
その場所で朝と夜を重ねるうち
いつしかそこが自分にとっての塒になる


住めば都というけれど
いろんなものがなじんで
しっくりとくるに ....
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら目を凝らしてみたって
ぼくらはたったひとりなのだ
恥も外聞も捨ててしまおうよ
ぼくらはたったひとりなのだ
いくら耳を澄ませてみたって
ぼくらはたったひとり ....
お母さんは学生時代の友達の家に遊びにいくと必ず寝込んでしまった。
それはいつも二、三週間続いた。
そうなると私が弟の面倒をみて夕飯や朝ごはんを作るのだった。
私がそれを受け入れればお父さんとその ....
名前も知らない女の子
バイクで事故って死んじゃった
警察に追われている途中
無免許だった事は分かってる
ヘルメットは被ってた

ネットでは
自業自得だ
警察は仕事をしただけ
価値 ....
素直になろう

ぼくは素直になろう

生きることに謙虚になろう

どんなさみしさも受け入れよう

日々の暮らしに誠意を持とう

やさしい歌に聴き入ろう

きれいな人を好 ....
わたしの知らない何処かで
わたしのことが決められていた。

異議申し立てをしようにも
誰に
あるいはどんな組織に
異議を申し立てればよいのか
ついぞ分からなかった。

第一
わたし ....
心の寒さを
まるめて吐いた
白い吐息
屋根の上
冬空浮かぶ
溜め息の群れ
街をゆき交う
俯く人影
北風吹き荒れ
立ち止まる
やがて粉雪舞い落ちる
手のひらに降る
粉雪が降る
 ....
宇宙ではなく

おのれを中心に

このことに賭けた

時間や労苦を思うとき

いま迎えている結果に

打ちのめされてしまう


おのれを中心にしているだけなのに

たんな ....
みんなけちだ

あたえられたことなんて

あたりまえだとおもっている

そう

あたりまえのことなんだ

みんなけちなんかじゃないんだ

あたえられてばかりいるだけなんだ

 ....
扇風機

からだを触れる

風そよぐ

たぶん

きっと

副交感神経

がんばりすぎだよ


死ぬことが恐くない

死んだことだけ残念な

そんな人生ならいい
 ....
朝の陽が

淋しい小道を照らすころ

役目を終えた街灯は

静かに眠りにつくだろう

迷っていたきみを

泣き顔のきみを

朝の陽が

やさしく包んでくれる

きみはだ ....
日本語の檻の中でもがいているのは
あれはいわゆる詩人です
なんとかして檻を破って
脱出しようとしているのです

けれども彼は知っているのです
あれやこれやの手練手管を使っても
すかしてみ ....
街灯はひとりぼっちで
ぼんやりと俯いている
その下で僕もまた
俯いて本を読んでいる
街灯に寄り掛かって
時々落ちてくる
蛍光灯の燃える音を
悴むこころで捕まえる
白く息をひとつついて
 ....
倒れてもいい

その代わり

はい上がるから


生きる生き抜く生き抜く生きる


倒れてもいい

その代わり

はい上がるから
見るともなく見て
聞くともなく聞いている
見るつもりも聞くつもりもないが
目と耳が世界を拾ってくる

触れるともなく触れて
嗅ぐともなく嗅いでいる
意思がなくても五感は働いて ....
冬の空の青さを見あげていると
鼻の先まで
まっ青に染まってしまう

流れるのは
涙ではなくて
少ししょっぱい鼻水

丘のうえにたって
ああこのまま
いつか
いろいろかんちがいした ....
川瀬杏香さんの自由詩おすすめリスト(331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
血を十九年- 奥畑 梨 ...自由詩4*15-2-2
歳を取ったと気付かないあなたへ- イナエ自由詩9*15-1-31
wanted- 青井自由詩215-1-29
夜の底を流れる黒い川- Lucy自由詩10*15-1-27
地球儀のその小さな上で- 北井戸 ...自由詩215-1-27
雨の日の透明な墨汁- 朝焼彩茜 ...自由詩18*15-1-26
下弦の月- 花咲風太 ...自由詩615-1-26
【_星空_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-1-25
凍らない水- まーつん自由詩12*15-1-25
墓場の海- 瑞海自由詩10*15-1-24
ドラえもん- 吉岡ペペ ...自由詩715-1-23
瘡蓋- 花咲風太 ...自由詩515-1-19
空を- 殿上 童自由詩16*15-1-19
【_スマホと女の子_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-1-17
- シャドウ ...自由詩5*15-1-16
ぼくらは- 青井自由詩4+15-1-16
帰り道- 吉岡ペペ ...自由詩1415-1-16
名前も知らない女の子- 衣 ミコ自由詩9+*15-1-13
素直- 青井自由詩315-1-13
審判- 浩一自由詩6*15-1-8
冬空- 花咲風太 ...自由詩515-1-7
宇宙ではなく- 吉岡ペペ ...自由詩415-1-5
あたりまえの唄- 吉岡ペペ ...自由詩514-12-31
がんばりすぎだよ- 吉岡ペペ ...自由詩214-12-30
朝になれば- 花咲風太 ...自由詩214-12-29
惨敗- 浩一自由詩3*14-12-29
街灯夜想- 北井戸 ...自由詩614-12-26
生きる生き抜く生き抜く生きる- 吉岡ペペ ...自由詩314-12-26
ともなく- 青井自由詩314-12-26
冬の空- 浩一自由詩1*14-12-26

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