よそ見している間に
君との隙間大きくなって
君が消えていた
瞳からこぼれ落ちたのは
君がくれたすべて
僕のせいなのに
僕は傷だらけ
君の気持ちを
考える余裕もなく
どうしたら ....
からの貝殻がはなしながら
閉じこもってつきつづけた嘘が
喫茶店でコーヒーをたのもうとしてる
娘の卒展へ行くため
阪急電車に乗る
神戸方面へ
降りたのは
懐かしい駅
娘が幼い頃
二人で訪れた動物園
記憶にあるのは
平日で空いていたのと
曇った空
彼女のつむじ ....
部屋は乱雑としていて、みんなの逆だと思う。考査、ここにいる時がいちばん学校について考えている時間だ、どうしようもないのに。本能からつけたイヤホンは麻酔が意識を飛ばすように、私を時間から取り外してくれる ....
憤りのままに
閉めてしまった冷蔵庫の中で
ビンのぶつかりあう音
微細なひび割れでもあったのか
ジャム瓶だけが割れた
ねっとりしたトパーズ色と
雑ざって宝石の様に耀う
....
ここを出る
それがため
靴をさがす
昔は どんなものでも平気だった
今は、理由や 人目さえも気になり
履く靴を
みつけられない
・
辞書のことばで表現できない ....
待ち合わせは苦手、{ルビ純心=まごころ}を証明しつつ傘を持つ。今日はおひさまが寝ている、いつかこたえは聞けるだろうか。それともおしまいになるだろうか、意外とかくせるから大丈夫なきがする。
こぼれ ....
草鞋虫を片ほうだけ履いて、
春が土足で入ってきた、
ながらく寒かった和室の畳の上にも、
いっぴきの草鞋虫が入ってきた、
ホッカイドーの牧場みたいな平原で
もしも魔法が使えたら
見渡すかぎりのはなばたけ
埋め尽くして埋め尽くして
そこでしたい、そこでしにたい
半袖にはまだ肌寒いくらいの気温のままに
青 ....
朝 仕事場に着く
ユニホームに着替え
掃除道具を用意する
仕事場は介護付き有料老人ホームで
掃除や洗濯をする
居室はみな個室で 沢山あるので
次から次へと掃除していく
入居者はみな様 ....
瞳が映した
耳で踊った
舌で弾けた
吸い込む香
ふれた―
美しきもの
やさしいもの
揺さぶるもの
ふるわせるもの
溢れているのに
う ....
その人の悲しみを
すこしでも
軽くするために
その人の傍にいて
できることを
模索する
それが目下の
やるべき
大切なこと
今日は
蜂蜜紅茶と
笑い話を持参
....
砂を撒く、
乾いたアスファルトに、
人でなしの
首を埋めるために
生き血を吸う白い砂を
さっさと撒く
額に、
汗がにじむ
地下まで続く
迷路、
ビルの街。 ....
わかっていた
やがて来るその日を
だいぶ前から知っていた
夢が飛び降り自殺をして
眠りの中はブラックホール
死ぬ練習のように眠った
明日を恐れるようになり
まだいかないでと泣いて
今日 ....
自然とは
因果的必然の世界のこと
原因は私にもある
自業自得なんだ
だからこれでいいのだ
・
ある先生は言われた
「自分を底辺の
人間だと思えば
何事にも腹が立たないだろう。 ....
いくたびも繰り返される
光る風の歌を
聴いていると
遠く昔からの
悲しみ
よろこび
いろんな気持ちや思いの影が
思い出されてくる
そうして
ずっと昔から世界は続いてきて
今ここに私 ....
目の前にある光
それに向かって手をかざす
ハサミのように切ってみる
チカチカ キラキラ ピカピカと
刻んだひかりが
紙吹雪のように瞳に注いでくる
眩しいなぁ 綺麗だ ....
またね
ということばが
いつからか嫌いになった
そうは言っても使うのだけど
なんとなく
さよならより
なんとなく
ざんこくな
気がして
また が
こなかったときに
か ....
{引用=
みぞれと呼ぶには、儚い白い粒子
海峡を冬景色にかえる
流木の積もった雪をはらう
歩き始めた息子の手は、
疑いを知らぬ 温もりで
もう一人の赤子は、腕のなかで ....
陽のあたる
名前も知らない神社のわき道
側溝を覆い隠す熊笹の
枯れて葉の縁が白くなる隈取りに
春へうつろう植物の
地力を感じてたのしくなる
ぽつねんと浮かび
ふいに消 ....
脱ぎ捨てられたパジャマは
丘にあがった溺死体
夜に見つけてもらったら
生き返る
胸の釦をとめたら
ふくらむ中身
ズボンのゴムは
伸びたり縮んだりを繰り返しているうち
一足早く老いて ....
小春日、
冬がときおり気紛れに被ることのある仮面、
とてもおおきな、
あしなが蜘蛛は、
その翌日、
いち早く訪れた、をよそおって、
まるで春そのもののように壁に張りついている、
けれども ....
わたしの中の“きれい”をかき集めて
詩を綴る
さざんかはもう終わりだけど
蝋梅が満開であること
梅の花が薫るなんて
初めて知った
ささやかな感動
散るさざんかも美しい
最後まで ....
にじが みえるんです
人には にじの輪郭があるんです
オーラでは ないんです
夕刻か朝方の影の長い時に
人影に にじがにじみます
だれもが にじを まとっています
オーラみたいに人それ ....
お月さんよう
なあに
奥歯なんて抜くんじゃなかったよう
なんで
まだ痛むんだよ
それで
子泣き爺だよう
なにそれ
泣かないよ痛みくらい
えらいわね
泣かないよう悪口にも
強い ....
朝、
スマホに
目玉焼きを
載せ、
すりおろした
人参みたいな気持ちを
他人事の
引き攣った笑いで
軽くはじく
寝癖のついた宇宙服を脱ぎ、
縞々の制服から
パジャマに着替える ....
白い屋根にかき氷大盛り
盛り上がった白魔の峡谷
側に運び出す白熊をかき分けて
こんなところも道なのだ
人が動いている
冷たく濡れたトイレットペーパーが
次から次にちぎれ降ってくる
避けれ ....
破壊が起きた
一番あなたが大切にしていたもの
変わり果てた姿を雲が覆い
墨色の雪が降る
ただ見ているしかない苦しみ
布団ごしに
差し出された 夫の手
腕ずもうするみたいに
握ってみたら
涙が 溢れてきた
体の中で
飽和していたものが
やっと
機を捉えて
流れだした
そんな ....
わかい母の呼びかけに首を振り
父の実家のお座敷で小走る
ニワトリの様な女の子
おむつが外れてから
便意を我慢してしまうクセのついた子の
浣腸でひとそうどう
陽のあたる縁側 ....
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