青い空が水晶の塊のように浮かんでいる
難破した砕氷船が沈んで
空のクレヴァスに紡がれる物語
大きな心の屈曲を抱え
帰港すべき場所を探す
青い空を突き抜け
漆黒の宇宙を見出すとき
輝く無数 ....
闇が広がる
殺された光だ
茫漠と冷え切り
意識を占拠する

出て行っては戻って来る
戻って来ては出て行く
真夜中の悪夢
繰り返し繰り返し
穴が開いた虚空
逃走する防空壕
猛スピー ....
哀しく透明な孤独が
身を捩るようにして
この荒野に佇む
彼は永遠に無縁だろう
この世界という謎に包まれ
ひたすら無縁だろう

やがて
青く輝く巨大なこの星が
漆黒の宇宙に呑まれるとき ....
あたたかな
日の光が降り注ぐ
静謐な午後
夢の感触を追いながら
夢の輪郭を確かめながら
眩しく輝く光源に従い
浅い夢見に入っていく

遠い日々、震える記憶
ひとり見つめる
疼く胸の ....
乾いた
水の匂い
漂う
この夜陰
窓辺に寄れば
雨は
降っていた

孤独を透明に濡らし

季節は一巡りし
春 
私は感じる、
春の雨

遥かな
空の高みを
ひかりの ....
この優しい
光の午後
すべては許され
ひのひかりに弾けて
緩やかな斜面を
ゆっくり転がっていく 

孤独を受け容れ
決して消えない罪を受け止め
独りの魂が
身軽になり
柔かな陽射 ....
霊性の滴り、夢の場所
貴女は遠く遥かに居て
輝く星辰を仰いでいる
爆発し続ける星辰を
渦巻く宇宙の生動を

  *

ミサイルが飛び交う大地に
今、幼子の血は流れ
幾百もの積み重な ....
薄日の街道を歩いて行く
太陽は見えない
ずっとずっと歩いて行く
薄日の白んだ街道を

堆積した時がまた一時解き放たれる
鳴り響くサイレンのなかで
哀しく蒼白に
踊る子どもたちは
ガラ ....
ひとり見つめる青空を
透かし通した大宇宙を
あゝとてもクリアだ
わたしはひとりだ

ゆっくり春めく街を行く
どこもかしこも光の散弾
弾ける人々の笑いは満ちて
いのちが優しく芽吹いている ....
夕べの夢に旅立つとき
私たちが寝床に置き忘れたもの
微かな哀しみと柔かな吐息と

それから

それは長い道のりでした
今振りかえりみれば
沢山の思い遣りと共感と

それから

 ....
隣国に
敵陣営側を置くことの
不安恐怖
プーチンは歴史をトレースするだけの
臆病な俗物だ

恐怖には対話ではなく力を!
俺様に刃向かう奴は皆殺し!

彼の精神常備薬は異常な数だ
そ ....
生活の
営みに密着した
祈りは
もう無いんだよ
神は私たちの普段から
とっくに
姿を消したから
そうして個人は
自由になったから

あゝ晩鐘
根付いた信仰の
その生活
朝陽と ....
子どもたちが目覚める朝、
怪しい鉱物質の煌めき
管楽器が荒れ狂い
セリアガル不安に
一つの強迫観念が
冷ややかな絶望を
木霊させる

ボクはココニいない
ボクはココニ属さない
ボク ....
その
メロディラインに
沿って
冷え冷えと
目覚めていく

忘れてしまった
過去のことは
ただたましいだけ
降りしきる
雨に濡れ
あつく
波打って

渦巻く声の嵐
硬質に ....
めくるめく不在、滲む涙
雨は計り知れない高みから降り
沈黙のうち叫んでいる
外へ外へ

踊る陽の光に歓喜して
揺れて、揺れ動いて
弾けてゆく、
属する場所を探し
踊る陽の光に彷徨う
 ....
潰れた店のカラッポが
はためく旗の向こうに広がっている
イートインにてコーヒーを飲みながら
そのガランドウを見ているじぶん
じぶんの虚ろがガラス越し
帰属すべき場所を探しながら
街の通りを ....
君の可愛い顔が微笑んで
青空が密やかに開けていくと
もう隣のお爺さんはくたばって
透き通る清風を浴びている

いつ果てるとも知れない
この肉身を背負いつつ
若き魂に祈っている

生活 ....
霧のなかで死を捕える

異郷に目覚めて
寒風吹きすさぶ
荒れた大地に身を竦め
無に帰るのか
永遠へ還るのか
遠い地平に灯はともり
君の帰還を待っている

)もうどうしようもなくなっ ....
霧が晴れて
青空が広がる
奇跡のように
(優しい石鹸の匂い
ほんのり漂い)
駆け回る
子供たちの笑顔が弾け
木漏れ日のなかで踊る

原色の広がりが渦を巻き

還っていく 
僕た ....
ぼくはちっちゃくて
やせっぽちで
ひとりふるえているよ

それは
青白い蝋燭の炎
風に吹かれ
常に揺らいでいる
その様を晒し
澄んだ歌声を響かせる

荒野に、この荒野に

ぼ ....
風に吹かれて
混沌とした現実に曝され
絶えずもう絶えず
風に吹かれて
唸ってリアルは唸って
この混沌に殺されていくよう

)君は月明かりのなか永遠を探している
)あの光に満ちた永遠を
 ....
あおく
すみわたっていく
ひかりのだいち
わたしはとどまる
ここがすみか

季節は巡り
春が来て
土中に蠢く命たち
光を求め
飛翔する

あおく
すみわたっていく
ひかりの ....
荒涼とした
この地に独り立ち
君の傷ついた足を洗う

地獄にも似た静寂が辺りを覆い
暴威の呪われた異邦の声が響く
冷えた原色の広がり、渦巻く虚空の灰

君は微笑む
いつまでも微笑んで ....
雪が止み
東京はいつもの晴れ
祝日の人々で
駅前は混雑している
駅前を外れ住宅街には
紅梅が満開で
そのしとやかな小さな花の房を
吹き抜ける北風に揺らしている

日常の変わらぬ光景が ....
訥々と繰り返される心音が冷える大気に反響し
舞い散る雪は別れの予感に打ち震えながら
ゆっくり大地を濡らしていく

誰もが不安と虚無におののく夜
鳴り響くアンセムにすがり付き
自らの行く末を ....
何処までも澄んだ声が響く
この夕暮れ
西の地平にうっすらと
青いシルエットを晒し
富士が佇む

明日は大雪、底冷えする夜

仲良く手を繋ぎ
お眠り、子供たち
赤ワインと睡眠薬
その助けを借りて君の腕の中へと戻る
安っぽいセックスと悲しい映画
その助けを借りて自分の居場所へと帰る
君は頭がどうかしているんだよ、多分
手紙を送り続けるのはやめてくれ
 ....
空は晴れて
沈黙している
僕はぼろぼろの大地を進む
目から草木の緑を喰って
僕はぼろぼろの大地を進む

地球は退化しつつあった
死は迫りつつあった
一条の光が震えていた
僕はベストを ....
帰る場所はないのです
しんしんと降りしきる雪に
身も心も冷えきって
帰る場所はないのです

底の底で揺蕩うわたしの
向き合う時間はあとどれくらいだ?
ゼイゼイあえぐたましいに
残された ....
冷えきった
孤独が敷き布団の上で
待機する
砕けた空、深夜の悪夢
見知らぬ人が出入りして

青みを帯びた夜の溶解は
哀しみの渦に霧散し
見知らぬ人が
心の廃墟を弄んでいる

やが ....
ひだかたけし(2448)
タイトル カテゴリ Point 日付
水晶の空自由詩822/3/6 18:54
戦場の街自由詩722/3/5 20:30
祈りの境位自由詩522/3/4 18:32
夢見の午後自由詩522/3/3 19:57
春の雨自由詩622/3/2 23:41
白昼夢自由詩722/3/1 19:34
詩は生きる自由詩522/2/28 19:06
ロシア自由詩1022/2/28 12:18
ひとり自由詩722/2/27 13:19
それから自由詩722/2/26 13:00
プーチンの憂鬱自由詩522/2/25 13:00
晩鐘~祈るように、ただ祈るように自由詩522/2/23 18:02
KID A.2自由詩522/2/22 20:14
そのメロディラインに沿って自由詩822/2/21 12:01
高みのうた自由詩522/2/19 20:19
カラッポ自由詩422/2/18 18:21
清風自由詩522/2/17 19:42
Light Of Home 自由詩722/2/16 20:22
みつめている自由詩722/2/15 17:43
KID A自由詩8*22/2/14 18:21
風に吹かれて自由詩622/2/13 18:42
Stay自由詩8*22/2/12 18:23
足を洗う自由詩822/2/11 19:56
祝日の今日に自由詩722/2/11 13:31
雪の夜自由詩422/2/10 19:20
Snow自由詩822/2/9 18:28
依存症とパラノイア自由詩5*22/2/8 16:05
旅路自由詩622/2/7 20:02
ノー・プラン自由詩622/2/6 18:43
孤独のトポロジー自由詩422/2/5 12:56

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