あれも面倒くさい
これも面倒くさい
できないできないと
自分を壊し続ける日日
体の泣く音が聞こえないから
心のままに壊し続けている
結果論だけれど、
からだ、ごめんね。
躓きに ....
具合悪くてリポビタンDを飲んだのだけど良くならない
と先生に言った電話越し
いまのあなたにはきつすぎる、胃にも腸にも
脳にも刺激が強すぎるから飲まないように
破って、飲んだ。さっき
具合 ....
ひかり草がきょうは青紫を纏い
インク花はそれが気に入らないらしく
いつもより繁殖している
間違えるなと言わんばかり
ひかり草は気がついて少しピンク色を帯びた
あくびを一つしたのはそれは
....
梅雨のぬるい日日
あたまが豆腐になっている
天気予報が世間並みに外れたので
好天のそとに出てみた
道を歩いていてさて
右に曲がるか左に曲がるか
人生はまるでロシアンルーレット
きょう ....
雨音さやかに静かなゆうべ
壁の時計の秒針だけが
雨と呼応しあしたをみてる
そんな静かなひとりのゆうべ
予定の書けない理由も捨てた
埃かぶった半年分が
国の決まりで宣告されて
終わった ....
きのうのうちに切り取っておけばよかった空が
手遅れで
防水加工じゃないんだ
雨除けフードならあるけれど
もっと気楽に撮りたい気分の日日が
続いているよ、そういうこと
(もう ....
梅雨に入ってやっと国が心に添ってきた
木の葉にも花花にもしずくが
わたしの心と同じように
窓ガラスにもほら
頬に伝うのはこれは雨
なみだじゃないよとやっと言える
空のあなたにいまこそ笑 ....
満六年から十日が経った
書き始めた頃あなたはまだいた
くれた言葉を覚えてる
詩は説明してはいけない
書き始めてから満六年過ぎ
ほどほどからは遠のいて
手足をすっかり突っ込みすぎて
も ....
泣いてしまうほどのこの孤独の起点は
いつの頃のもの
のこされるということは
その後を一人で視るということだった
あなたもあの仔ももう
写真のなかでしか笑わない
音声の無い
笑顔、笑顔 ....
最後ですから百本を
断られて三十本
あなたを送る白薔薇たちは
一週間後に燃えました
木箱のなかのあなたには
みえましたか
ちゃんと香りましたか
それとも
壺の入ったさらにまた木 ....
生きるが嫌になった時
読んでともらった本がある
古い栞がはさんであって
わたしに宛ててと書いてある
最後のページをみてみると
古書店の判が押してあり
初版の時代にふと気がつけば
わた ....
陽が落ちて分針がぐるぐると何回もまわって
やっと眠ることが出来る
いまわたしはその時間を待っている
意識の死ぬ時間を待っている
癌の再発を繰り返して最後にはすっかりと憔悴して
父は死んだ ....
きのう爪を切った
生きていることを感じながら丁寧に切った
今朝、前髪が目にうるさい
しっかりと目覚めてから切ろうかなと思う
1ミリか2ミリで全然違ってくることは知っている
前髪を切ったら ....
ため息ばかりが出る
思いどおりにゆかないから
当り散らしたくなる
思いどおりにできないことたちに
ナンセンスはわかっている
自分よりも大きな岩は動かせない
自分よりも小さな岩だって
....
ブラッシングをする
髪の一本一本が深呼吸する
鋏を入れられても黙っている彼らに
たずねてみたい痛くはないのかと
スリーパーをワンピースに替え
点きっぱなしの常夜灯に気がつき消す
コーヒ ....
かなしいような夜が明け
せつないような曇り空
これからはじまる一日は
わたしに意気地を呼ぶだろか
たったひとりの夜が明け
たったひとりの曇り空
オーガンジーのカーテンは
きょうもわた ....
湖畔に今宵を生きる
恋人たちがみているのは
わたしがいまみているのと
おんなじお月さま
大道具小道具そして
舞台も違うのにこれは
なんて神秘なことだろう
きょうの夕焼けがあった空 ....
立ち去ったなかの死別のひとは
かなしみばかりを連れては来ない
思い出しては泣くことも
確かにそれは多いけれども
立ち去ったなかの死別のねこは
かなしみばかりを連れては来ない
思い出して ....
痛みとふいの外傷と栄養失調とで
すっかりまいっているわたしの許へ
毎日電話をかけて来てくれるひとがいる
一人は週休制だけれど
きょうももうすぐ来るはずだ
先生からの要請で見守ってくれてい ....
どうしたのきょうは眠れないの?
目をぱっちりと開けたまんま
だってわたしが眠ると母さんも安心して眠ってしまう
今夜はずっとわたしをみていてほしいから
だからわたしは眠らないの
母さんは少 ....
ここはもう戻れない金平糖の国
甘さを装って溶けることのない呪詛
が降り積もり降り積もり見た目ばかりは
綺麗だろう有り難かろうときょうも恩を売っている
色とりどりに騙されたふりをして
住人 ....
アナログ時計の夕日が沈む頃
わたしにSOSが届く
しなやかな息継ぎが人人を魅了する
そんなクロールに憧れるだけの
泳げない魚は歎いて、ついに
陸に出て腹をみせて
跳ねて転がってそして
....
そとはいつくしまれている
陽光は燦燦と花へ草へ
木木はそよぎ梢には小鳥
されどわたしはなみだする
薫風はきっと平等に
いきものの気持ちを運び
かなえることのできる場所へと
いざなって ....
マーケットで二個入りケーキがセール
さらにそこから五十円引き
たぶん賞味期限のせいだろう
とレジに持って行くために手に取ってみた
あまりの軽さに食欲はどこかへ
売り場に戻してこれは、と考 ....
都営の新築は完了し
古い全ては閉鎖となった
わたしが愛してやまなかった
あのプチな小路のある庭も
二年後には公園ができるって
巷の噂は嬉しくはない
四季問わずとりどり銘銘に
花花好き ....
狂ったように咽び泣く
鳥を空を花を風を
思いたいと願うほどに
なぜにどうしてこうなったと歎いてる
理解を超えた偶然の重なりですよ
と誰かわたしをあきらめさせて
いまだに早春のさやかな海 ....
多摩川にて貸しボートに
ゆられるともなく
空いたコカ・コーラの缶は
転がるにまかせ
ふとここを
佐渡の流刑地だと思ってみることにする
みやこわすれに導かれたか
さきほどみたあの紫がよ ....
痛くて泣いてるってばかみたい
一人の闘い、だけど
お医者はきちんと診てくれてるし
看護師さんだってついている
それでも
一人の闘い
痛い、痛い
きょうは具合が悪すぎる
家族がいたならと
夢をみる
....
とってもうるさい上の階
上の階には飢えが無い
飢えが無いからわからない
・・・わけじゃなかった
知っていた
特にうるさいお休み日
お客がいっぱい集まって
ドン ....
とってもうるさい上の階
上の階には上が無い
上が無いからわからない
・・・わけじゃなかった
知っていた
特にうるさいお休み日
幼子ふたりとその父と
ドッジボー ....
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