貝殻が
閉じたあたりを
ゆびさして

ここが ずれ て、
いるから
もとの世界には
戻れないと

腕のほそい頃の
わたしが
言う


痛みは
嘆くもので
悲しみは
か ....
説明して
今すぐに
わたしに
女の子のわたしに
それをする必要があったのかどうか

でも

説明なんてしないで
理由なんて持たないで
女のわたしに
説明なんて
しないで
 ....
ある種の恋愛をすると、わたしはかなしくなってしまう。それが順調にいっているかそうでないかとは関係なく。むしろ順調にいっているときに。途方もなく、きりもなくかなしくなってしまう。意味もなく、理由もな .... 動かないで。動いたら動かされてしまう。動かないで。動かさないで。動きたいけど。動かないで。絶対に動かされてしまう。そうして次には自分から動いてしまう。そうなってしまうから動かないで。わたしを愛さないな .... ひと息で
その
わずかな角度で
意味とか
理由は
なくなる

ねえ
あたしは
生き残るから
あなたも
生き抜いて
どうせ
あたしたちが会う場所に
善悪などないのだし
 ....
うんと薄くつくったカルピスは母のワンピースに似て少しかなしい これ以上泣いたり笑ったりできないくらいに疲れてそれでもお金は味方だと思った。一粒500円のチョコレートを買ったり髪の色を5日ごとに変えたりしてそれでやっと立てている感じがした。洋服より下着にお金をかけ .... 42℃の
アスファルト

ながめながら

冷えた部屋で
毛布

くるまり
92℃の
コーヒーを
飲む

そんな
かんじで
幸福が
だんだん
遠ざかっていく
 ....
夏の底では
夜が冷える

縫い合わせた理性では
この泥濘は超えられぬ

凍ったラムを
コーラで溶かす

溶けきる前に
罵倒しに来て
あなたが
あんまりにも
潔く笑うので

わたしの胸に
轍ができた

そうしてそのうち
深い森になった
庭は
しめっている

しずかに
でも
着実に

窓際には
枯れた花が
咲いている

わたしは
濡れた戸を背に
立っている

あなたが
部屋のなかにいるのがみえる
 ....
よごれた指を
水につけて

すこし
きれいになり
水は
わずかに
濁る

わたしを
これ以上
みじめに
させないで
あなたに
抱かれたことが
何にかの糧になるだろうと
思っていた

でも
ちがったね

何にもならないから
いいのね
役に立つ恋愛なんて
信じられないものね
わたしは
自慰をして
足らずに

よくしらない男を
呼び出して
抱かれる

さいきんのモーテルは
清潔であかるいし
窓だってある

そうして
そこを出た足で
花を買いに ....
果物はみな少なからず官能的だと思うのだけれど、桃なんてその最たるものだ。たたずまいや、匂いや、舌触りや、もちろん味も。
桃の皮を剥くのって、肌を剥くのとも似ている。薄皮を剥がす感じ。熟れた桃の、 ....
フォークで人を殺すことはできるか?
午前2時のグラスは汗をかいている
ため息がちぎれる夜に正座して冷蔵庫からの明かりで本読む

息つぎの仕方をうまく覚えられぬうちに夜はどんどん深まり

静謐をやぶる術をしりたくて肌を押したり引いたりしてみる

ざらざらの ....
熟れすぎた花がはじけるとろとろと下着をつけない肌のあいだに

砂浜は背につめたく体温は胸にあつくってどこへもゆけない

こんな日に果実が海に生るなんて 咲かせばすぐに摘み取る指に
這うように日々をゆく目の多きこと嘆きながら同じ目をして あのとき
すでにはじまっていた
たぶん すべて

あまりにも静かで
気付くのが遅れた
あまりにも
当然のことのようで

そうして
後ろぐらい気持ちで
重ねあうからだを
自由 ....
骨のおくに
しまっておいたのを
一瞬でうばわれた
根こそぎ

そのとき
愛って
おもったな
うるさいお前らそんなに喋るな、喋るなっていうか喋ってもいいけどそんなにうるさくするな。なんでそんなにうるさいの?なんでそんなに無知なの?声が大きいし言葉が間違ってる。
昨日私のパソコンはRの文字 ....
肌を剥き
熱を忍ばせたら
恋になるとでも思っているのか

あの人なら
触れずとも
私を炙る
腐るぐらいに
抱えるほどに
桃を買って
浴槽に投げ入れる

熟れながら
毛はかたく
肌にするどい

桃とわたしの内側は
べたべたしてきている
何かが失われようとしている。いつも、常に。移行する状態のなかで。いくつかの物事が同時進行的に失われていく。

落下した車両の撤去も済まぬうちに鉄道は再開する。ニュースは技術の盗作を騒ぎ立てる。 ....
意識の断片が浴槽に張り付いていて書き終わったら全てが水の中にあるといいなと思う。 キャベツむくとき
裏がわの水分があるでしょう
それをすくいとるように
いつも触れてくれた
あなた
晴れわたるほど影は濃く
それにかくれて口づけた

陽のもとでなく
影の落ちる場所に恋はあったね
ながい柵があり
(たとえばそれは
夜だったり朝だったり
場所だったり人だったり
あるいは思想だったりするけれども)
ともかくながい柵があり

内側というのは
どちらですか

檻 ....
きのうは
鯛や牛肉をたべ
上等の酒をのみ
なめらかな衣服で
わらっていた
わたしが
三秒に一回
情事を思い出すことが
いけなかったとは
思わないけど
その考えが
救済のように思え ....
はるな(1730)
タイトル カテゴリ Point 日付
血を吐く真珠自由詩411/8/14 1:08
説明して自由詩211/8/12 14:55
奪うのこと[group]散文(批評 ...311/8/11 4:13
動かないで自由詩311/8/11 3:28
善悪自由詩111/8/10 21:24
[group]短歌211/8/9 10:59
嘔吐[group]自由詩811/8/8 17:06
50℃自由詩411/8/8 1:37
ラム自由詩211/8/8 1:11
自由詩611/8/6 2:27
致死量の幸福自由詩411/8/5 15:18
自由詩611/8/4 0:12
水際立ちて自由詩211/8/3 16:33
花を飾る自由詩411/8/2 14:59
桃のこと[group]散文(批評 ...711/8/2 0:26
フォークで人を殺すことはできるか自由詩111/8/1 2:11
朝まで[group]短歌1+11/7/31 3:50
海辺の桃[group]短歌111/7/30 2:58
這うように[group]短歌111/7/30 2:52
すでに自由詩011/7/30 2:43
盗人自由詩511/7/30 2:32
うるさい散文(批評 ...311/7/29 18:22
じくじく自由詩411/7/27 0:27
べたべた自由詩211/7/27 0:17
何かが失われようとしている散文(批評 ...111/7/26 9:03
死に気自由詩311/7/24 21:17
あなた自由詩311/7/23 14:01
快晴自由詩411/7/23 13:56
インタラクティブ自由詩1111/7/21 12:52
安泰自由詩311/7/19 2:14

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