生ハムのあぶらのようにこびりつく濁る合図とするどい刃物


明日にはしなびる青の予感抱き ちんげんさいとふたりでキッチン
よしなさいよと言われても
夜な夜な無意味な逢瀬に応じ
しなしな軋む体は重く
由無い出会いはしだいによしな
女の子が産まれたら
愛子という名前はつけない
愛という字を
書き慣れてほしくないから
女の子が産まれたら
しのぶという名前はつけない
耐えしのぶなら
逃げてしまいなさいと教えたいから ....
ブライアン
ジャニス
カート

みんな年下に
なってしまった

ジミヘン
シド
ジム

みんな年下になってしまったけど

生きてることを
馬鹿にすんなよ

死ぬやつは
 ....
髪がのびたね、と彼は言って、鎖骨のうえをさらさらなぜる。ばかだ。会うたびにいつもそうする。髪がのびたと言って鎖骨をなぜる。なぜ気付かないのか。なぜ覚えていないのか。なぜわたしだけが覚えているのか。 .... 死はそこにある。いつでも。あるものとして
恐れてはいけない。
おそろしいのは
おびえる心だ。
誰かのために生きられないことは
ぜんぜん悪いことじゃない。
おそろしいのは
生きない心だ。
 ....
いま死ななければいつまでも死ねないきがする。
猫だって花だってかってに死んでくのに
わたしだけいつまでも死ねないきがする
じゃあほかに
なんて言えばよかったんだろう

帰るひとのいるあなたに
帰るひとのいるわたしに
はじまってさえいない二人に

終わりにするためには
なんて言えばよかったんだろう

 ....
いったい、「後悔」というものは、どのようにしたらできるのだろう、と考える私は、十分に若く、また、十二分に傲慢であるのでしょうけれど、それにしても、いったい「後悔」というものは、どのようにしたらでき .... あそびつかれて
うす青いそら
およぐ身体に
においがからむ
見てみな
死は
ほら
すぐにつかまえるよ
体や
においや
声や
温度を
すぐにつかまえるよ
こんなにうす甘い朝 ....
ひるまの電車はがらがらで
まるでちがう人生みたいな顔をする

はれていて
あかるくて
がらがらで

まるで
ちがう人生に乗り込んだみたいな

わたしが
わたしだって
だれも ....
降りそそぐのを
右から整列させる
ぼくはもう
だんだん
目が暗くなっている
あかるいテレビから
もれる笑いごえが
喧騒が
壁をつくる
あしもとをぬらす
ぼくは
もう
だんだ ....
熱はこぼれて
空をはらした

おたがい無傷で
うしろめたくて

喚く代わりに
熱をこぼして

空はみだれて
少しにごった
なんどもしたね
なりゆきに任せて
なんども死んで
生き返った


しあわせだった
そうと気づかないほどに
駅のトイレで歯をみがいた。

わたしは害虫だった わたしにとっての。わたしはわたしを食い荒らしわるいものへとする害虫だった。わたしがわたしを喰らうためには−手っ取り早いのは男と寝ること。どうし ....
わがままで
おろかだった
あの子のこと
ほんとうなら
愛したかったな。

でも
できなかったから
腕も
細すぎたし

すこし
まるくなって
遠くなった
あの子のこと
 ....
わたしが
波になるから

あなたは
なみうち際になって

いろんなものの
死骸が
流木のように
なめらかにうちよせる

そろそろ
語り合うのは
おしまいにして

あた ....
かたまったぼくのたかまりたかまったきみのからまり夜のまにまに さんかくにだまって座っているそこの不安ちゃんたちこっちおいでよ

どれぐらいさみしかったら死ぬかなと観察しているなかなか死なない

諦念はナプキンにくるみデパートの女子トイレへと捨ててきま ....
あかるい夜の
かなしい部分が
ループする
いのりは届かず
夜はいよいよ
のびきって

かわいた言葉が
なげ出されるころ
しらじらしい
いたみが
部屋の明暗を
分けていく
 ....
まずあなたがいて
わたしがいた
そのむこう側に
せかいがあった

空があった
海があった
街があった
人々がいて
季節は移ろい
言葉は交わされた

あなたは世界ではなかった ....
へやに
入りたくない

たとえばの
話をしよう

たとえば
わたしが
あなただったら
とか
空が
海だったら
とか

たとえば
あなたが
あなたじゃなかったら
と ....
あんまり天気がいいので
かなしくなってしまう

あなたが
ここにいないのに
タイルの目まで
すべてただしい
なにも言ってなかったけど
おりたたんだ夜をポッケから出して
さあこれからはひとりで生きていくんだよ

目は
そんなふうに

そんなふうに
記憶もだんだん
おりたたまれて
高いところから
こぼれた水が
だんだんとぬくもりながら
流れおちていく
その
さいごのひとつぶが
目がしらに発見される

水は
いつもさみしがるから
海と
出会わなくちゃ
 ....
からだがかわいて
つかえなくなった

晴れた日があれば
わたしを日なたにつれていって
骨までちゃんと
腐らせてください
残ったのは
氷の溶けたグラス
半分空いたボトル

そのグラスのふちあたり
ボトルの空洞のあたり
過ぎたもののかたちは

残ったのは
口づけ
残ったのは
あなた以外のすべて
 ....
秋晴れてんたかく、
静止した窓のむこう
水たまりを揺らすような声が
こだまする

静止した窓の向こう。

つらなる洗濯物の束の白(いたい)
枕にうもれた
寝顔のただしさよ

 ....
かわりめの
よるには
空気がたわみ
すこしねじれる

そのすきまをねらって
きみを押し倒したら
いやとは言うまい

わたしでなくても
いいんだと
おもってるのは
知ってるよ ....
「ちりぬるを」 いろはにほへと 、でも君は死なないだろう それが君だろう
はるな(1730)
タイトル カテゴリ Point 日付
キッチン[group]短歌311/10/17 8:28
しなしなよしな自由詩211/10/17 2:19
女の子が産まれたら自由詩1311/10/13 0:58
28歳自由詩311/10/12 0:24
彼とのこと[group]散文(批評 ...011/10/12 0:08
おそろしいのは自由詩311/10/11 1:47
おみそちゃん自由詩211/10/10 23:29
なんて自由詩311/10/9 21:56
二月へ散文(批評 ...011/10/8 15:31
泳ぐ自由詩111/10/8 5:35
ひるまの電車自由詩211/10/6 14:25
整列自由詩511/10/5 18:26
こぼして自由詩211/10/4 2:12
なりゆき自由詩311/10/2 23:56
駅(夜)自由詩311/10/2 22:38
したかった自由詩811/10/1 1:45
そろそろ自由詩711/10/1 1:39
たかまり[group]短歌111/9/29 18:10
不安ちゃん[group]短歌211/9/29 18:03
あかるい夜の かなしい部分自由詩111/9/29 2:09
不在自由詩411/9/29 0:00
たとえばの話自由詩311/9/28 22:14
タイル自由詩211/9/27 12:59
ポッケ自由詩411/9/26 23:38
海へ自由詩511/9/26 23:35
日なた自由詩311/9/26 11:51
残ったものは自由詩311/9/24 0:39
てんたかく自由詩411/9/23 12:27
気にするなよ自由詩111/9/23 2:59
ちりぬるを[group]短歌311/9/23 2:48

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