フランケンシュタインの怪物を俺は覚えている。
俺は子どもの時から頭が冴えていて、
誰よりも記憶力がよかった。
だから俺は超難関の試験をいくつもクリアし、
極秘の指令を受けて宇宙に飛び立つ人間と ....
ポエムとマンガは非常に密接なつながりを持っているので、私の視点なんぞ、慧眼というほどすごいものじゃあありません。でも、ポエムに親しまなかった読者がここを見ていらっしゃるかも知れず、そうした方には「ポエ .... ここまで書いたことと矛盾するようですが、「詩がわかる/わからない」に関しての私の結論は、「詩の意味なんてわかんなくてもいいやんけ」という無責任なものです。一般読者が詩を「わかる」必要は全くなくて、その .... 私の詩(「ポエム」と銘打っていない詩)は、よくわかりにくいと言われます。詩の世界のひとが言うのではなく、詩の世界のそとのひと――私の友人や同僚――がよくそう言います。何がわからないのかと訊ねると、言葉 .... 本論にうつる前に、まず文章についての私の考え方の一端を述べたいと思います。私は、たいていの主題はわかりやすい文章で書くことができると考え、わかりにくい文章に出くわしたら、執筆者の腕が悪いのではないかと .... 海の底に潜む深海魚が
巨大な目で
わずかな光をとらえるように
目をこらしていましょう

そうすれば
この暗闇に
光を見いだせるはず

貴方の隣にいると
いつも泡のように
綺麗な言 ....
動き続ける列車から飛び降りて
でも立ち止まってしまう
鉄が匂うレール脇に
赤いペンキ様の液体が飛び散っている

動き続ける列車は
だけどあんまりにもノロマでトロマで
しかもあんまりにもた ....
目が覚めたら朝だった
当たり前だけどね
それが当たり前の朝ではなかった

昨日洗わずに流しに放っておいたコップを洗って
牛乳を注いだら
その白がもうどうしようもなく白で
と言ったらナンセ ....
夜更けにひとり目覚めていたり
残業のあと酒くさい終電にすわっていたり
まだ朝も暗い道を急ぎ歩いていたり
あるいは騒がしいファーストフードショップで
ふとお喋りがとぎれたり

そんなとき
 ....
嘲るならあしたにして
いま気分がのらないから
ずきずきする虫歯の穴
鬱陶しいバルクメール
うんざりする哲学バカ
みんな消してさっぱりして
きれいな空むなしい空
そうできたらなんでもする
 ....
機械に変わり果てた
冷たく硬い手足
なくした血の臭いを
求めて這い続ける
わたしはヒトでしょうか
あなたはヒトでしょうか
紅茶を淹れてみます
ヘドロを吐いてみます
すっきりしないままに ....
星を数え歩けば
南にほらカラス座
大都会の空では
道しるべにならない
小さすぎる星たち
六と四のリズムは
かるくかるくはかなく
星屑よりちいさく
きらきらきらさらりと
流れて去るうた ....
よごれっちまったかなしみなんて
そんなもんまだ書くつもりかい
でっちあげなよでたらめ書けよ
あんたはあんたを信じなさいよ
それができなきゃあたしは知らん
勝手にやんな好きに嘆きな
あたしゃ ....
仰向けば重たげに垂れる舌
首に添い肩に寄る手と脚と
なまぐさい銀色の銃弾と
夢でしか抱き得ない赤ん坊
空のいろ雨のいろ土のいろ
変えられず消せもせず創り得ず
肉体の放電を止めぬまま
楔打 ....
コーヒーのカップに浮いた
泡よりももっと無意味に
絞り出す絵の具のチューブ
盲目のミミズの闇に
こぼれちるルミノールの青
洗っても洗ってもなお
ひかりちるルミノールの青
舐めとればほのか ....
柴田芳樹というマンガ家がいる。単行本二冊しか出していないマニアックなマンガ家なので、知らなくてもなんら恥ではない(どっちかというと知ってる方がおかしい)。アフタヌーン93年1〜7月号に『れっどまん』を .... 最近「顔」について考えるようになった。『ゴシックハート』(高原英理)を読んだつながりで『へルター・スケルター』を読み返したくなり、さらに映画『顔のない目』のビデオも鑑賞しなおしてしまい、もののついでに .... 白々しい嘘はおやめなさい、
白けた空気が漂うじゃないの、
白旗掲げて何をおっしゃる、
白羽の矢が立ったらどうすんの、
白髪だらけの頭ゆらして、
白河夜舟で眠ってる、
白黒はっき ....
コーヒーを飲み過ぎたのでねむれません
ねむれないので詩をかいてみます
詩をかいてみたので目から鼻水がでました
ティッシュを買いにゆかなくちゃとおもいます
でもどこにもゆかれません
そとは暴風 ....
あまりにも空ではない
ふんづまったリンデロン軟膏を塗りたくる
乾いた肌からまた血がにじむ
難破した船ならば狼煙をあげる
火種がないならば
老眼鏡で太陽光線を集める
燃やすものがないならば
 ....
闇黒こそは好ましい色だ
そこに何があるかわかりはしないから
闇黒ある限り
人は何かを想像し続ける

などという警句もどきを
てのひらで丸めてみる
睦月
この部屋は明るい
パソコンの画 ....
{ルビ湖=ウミ}を{ルビ守=モ}るは{ルビ巨=オオ}いなる蛇
山を守るは{ルビ猛=タケ}き山びと
ダイラ坊は山{ルビ跨=マタ}ぎ
{ルビ龍=タツ}は天に踊る
{ルビ言霊=コトダマ}{ルビ幸=サ ....
街路は閑散としている。
だが大道芸人は気にしない。
相棒は等身大の人形だ。
マネキンの手足はてんでに動き回る。

オーケストラはなし。音楽は手回しオルガン。
もの悲しい響きは人に ....
私は大腿骨である
私は頸骨である
私は肩胛骨であり鎖骨であり肋骨であり
胸骨であり恥骨である

私は横紋筋と平滑筋である
私は繊維質の束である

私は気嚢であり胃腸であり  ....
明け方なのに
わざわざ窓に背を向けて
本を読み続けているのは
なぜかしら

答えてくれなくても
それでも
私はかまわない

愛についてならきっと
あなたでなく
その本でなく
朝 ....
小鳥たちの声で目覚める山小屋
まだ春は浅く
遠い山々は冠雪している
あなたは今日も野鳥保護のために
でかけるという
朝の食卓には
熱いコーヒーとトースト
そして朝露に濡れた ....
どんなに寒い夜でも
(霜夜ならばなおさらに)
窓を開けておかねばならない
あおじろい月光のもと
こっそりと育ちゆくものたちを
おれは監視する
明るい蛍光灯をつけておく限り
闇の眷属は絶滅 ....
指のあいだからこぼれてゆく、
アルファベット、
ひらがな、
漢字、
カタカナ、
見覚えはあるけれど読めない象形文字、
もしかしたらヒエログリフ、
言葉になる以前のかけらたち、
さりりと ....
血が出るまで掻きむしるかさかさの肌は
乾燥した高地のミイラより無様だ
ミイラになっても美女は美女
みずみずしくてもブスはブス
こたつに半身潜り込んで
少しずつ消滅してゆくなら
どんなにかい ....
おめでとう
あなたは三億だか五億だかの精子から
たったひとつ生き延びた
毎月トイレに流れてゆく卵子から
たったひとつ生き延びた
なんて運がいいのおめでとう
私も運がよかったのだけれど
あ ....
佐々宝砂(891)
タイトル カテゴリ Point 日付
(1960—1993)[group]自由詩6+05/1/22 12:23
ポエム派宣言4「ポエムの歴史」[group]散文(批評 ...11+05/1/17 6:43
ポエム派宣言3「ポエム進化形」[group]散文(批評 ...1005/1/17 6:21
ポエム派宣言2「わからないから○○」[group]散文(批評 ...705/1/17 4:22
ポエム派宣言1「詩のわかりにくさ」[group]散文(批評 ...19*05/1/16 6:42
希望について[group]自由詩8*05/1/11 20:54
夏になったら自由詩205/1/11 6:30
見えたままなんて書けはしない自由詩0*05/1/11 6:11
目覚めよと呼ぶ声ではなく自由詩405/1/10 5:51
六六の唄[group]未詩・独白1*05/1/10 5:27
四六の唄[group]未詩・独白3*05/1/10 5:07
六四の唄[group]未詩・独白3*05/1/10 4:52
七七の唄[group]未詩・独白9*05/1/8 4:05
五五の唄[group]未詩・独白3*05/1/8 3:53
五七の唄[group]未詩・独白3*05/1/8 3:34
はてさて どうでもいい話散文(批評 ...405/1/7 3:15
朝から どうでもいい話散文(批評 ...6*05/1/6 6:01
紋切り型自由詩105/1/5 6:51
目から鼻水がでる夜には自由詩205/1/5 6:48
サバイバル・リバイバル自由詩105/1/5 6:42
精神は夜に飛ぶ自由詩305/1/5 2:02
言霊幸わう我が天地に自由詩2*05/1/4 1:53
大道芸人の独白自由詩205/1/4 1:29
言うまでもないこと自由詩1005/1/4 1:26
愛についてならきっと[group]自由詩205/1/4 1:08
絵に描いたような朝[group]自由詩105/1/4 0:30
監視者自由詩205/1/3 3:27
涸れ井戸スコープ自由詩705/1/3 2:59
がり かりり自由詩7*05/1/3 2:36
春風献上[group]自由詩605/1/2 0:53

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