まず言っておかなきゃならない
これを読んでるあなたは
(あなたが誰であれ)
この雑文における「あなた」ではない
あなたと「あなた」は別人である
筆者と「私」も別人である
まずあなたにこれだ ....
――油膜のような色なんだ、赤にも緑にも見える。

Tはテーブルの上のカップに視線を注いだまま
落ち着かない様子で呟き口に手を当てる
僕は僕で
冠雪して間もない山なみを窓ガラス越しに見ながら
 ....
フィオレルロ・ボドニのように
私は宇宙船に乗り
フィオレルロ・ボドニのように
私は火星まぢかに迫り
フィオレルロ・ボドニのように
虚像と知りながら虚像を夢みた

恋が月や火星や木星のよう ....
この惑星のこのあたりはそろそろ晩秋で
赤く色づきはじめたハゼの葉が
窓の外に揺れ

この惑星のこのあたりはそろそろ夕刻で
暗くなってきた室内に
パソコンの画面がまたたき
またたき

 ....
まずは詩をひとつお読みください。
著作権は切れております。

***

「琉球娘仔歌」佐藤惣之助

その黒髪の上(へ)に瓜籠やのせて
その黒髪の上に仔豚やのせて
紅藍(べに)の花よま ....
そういえば私は批評を読むのが好きだ。詩を読むのが苦痛になりかけているとしても、批評を読むのは苦痛ではない。それは私にとって快楽だ。みつべえさんの批評を読んでいて、思い出した。私は、いい詩を読みたいなあ .... 端的に言って金と暇がない。頭にくるほどない。ないのだが詩を読む。寸暇を惜しんで読む。詩も書かずに詩を読む。最近ほんとにほとんど詩を書いてない。とゆーか、書けない。ここに投稿してる私の詩は古いのばっかだ .... すき透る十三夜とぎれた会話を惜しむ
出逢うとしてもそのさきは五里霧中
きらきらとまたたく七夕飾りをさげていても
すくすく伸びた若竹は四季を知らぬまま枯れる

がくがくと堕ちてゆけばああ八面玲 ....
詩人が食卓のナプキンに詩を書き得た時代は過ぎた?
それとも今なおわれわれにそうした牧歌的行動は可能?

私の机の上には音楽と絵画と文学に類似した何かを収めた小さな箱がある、
これはナプキンでは ....
とりあえず、事実を基にまともに返事しましょう。
こーゆーの、大好きなんであります。
今夜から長野に行きますので、詩バージョンレスは長野から帰ってきてから。

1:机の上には,なにがありますか? ....
なんとなく後ろめたしと思へども夜に備えて眠る日盛り

働くも働かざるも自由なり君に逢ひゆく自由なしとて

ロボットの腕は緻密に動きゐてその暖かき体温あはれ

深夜0時冷たく硬き弁当を昼飯と ....
森はあたしの同級生で
森というのは苗字ではなく名前で
苗字は山田とか佐藤とか鈴木とか
そういう犬のクソみたいなたぐいだったと
思ってほしい

あたしはいつも森とだけ呼び捨てにした
mor ....
闇を歩くあなたの素足には
ぎらぎらする光点が
まとわりつくのです

螢じゃありません
火花です
さわれば火傷する
青白い火花です

死せる姉よ
いまも世界の暗い側を歩く
姉よ こ ....
姉は 目覚めて 自分が
見慣れたヒースの野原にはいないことを知った

姉の夫は彼女を顧みなかった
姉の夫は他の女と愛を誓った
姉の子供は流れ去った
姉はだから子どもたちと男たちを憎んだ
 ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。

生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
ゴミラは疲れてしまった。
うつむいて
とぼとぼと茶色い海辺をあるいた。

テトラポットが陽気な声で
「あたしはゴミじゃないわよ」と言った。
でもゴミラは知っていた、
テトラポットはゴミラ ....
あたしはエステに通った、
あたしは美容整形をした、
たぶん美しくなった、
あなたにわかる?

あたしはアルマーニの香水と、
ブルガリの時計と、
プラダのリュックと、
エル ....
時は準宝石の螺旋のように
生ける屍

口に出せない習慣、奇妙な行為
沈黙は死の匂い
どこまで行けばお茶の時間

暗黒のすべての色
この暗黒化する宇宙
時は乱れて
流れよ我が涙、と ....
目醒めて夢をみたのか
夢のなかで醒めたのか
ともあれ俺は夢のなかで
不意に見出したのだった
油絵具でかっきり描いたような無人の街と
そこにたたずんでいる俺自身を

夢なのだから飛べるはず ....
1.

海底にねセ氏120度の温泉を噴き出す海底火山があってね そこにはまっしろな蟹が住んでるんだよ なに食ってるかって硫化水素を利用して増えるバクテリアとかなんとかそんなものを食ってるんだけど  ....
世間はタソガレであるが
私はいま目覚めたところであり
いまからロードーしなきゃならんのであり
それは私が選択したことなので
いたしかたないのではあるが
なんてうんざりしてたまらないタソガレ
 ....
ドアを開けて灯りをつける
ベッドのうえで
かさり と
金属製の瞼がひらく気配

一本の髪もない頭部には
銀色の鱗が移植されている
人工の瞳孔は菫色で
肌は光沢のない燻銀

たとえば ....
「ent@6et:wh.k9qr:w」とキミは言った。
ローマ字入力じゃなくてカナ入力なんだねキミは、
ボクはキミのそんなヘンにマイナーところがスキだ。
ボクは笑って「にもにみちみのちみち ....
遠くまできてしまったね。
遠足だものね。ね。
引率の先生が伸びをする。
先生は元気がいい。
わたしも背筋を伸ばしてみる。
ぐきぐきと筋肉やら骨やらがきしむ。

なんだかわたしはすこしつか ....
ここまでの6章で、私は、ネット詩批評の周辺にある5つのもの―――交流・感想・紹介・添削・観賞について書いてきた。これら5つ以外に「解釈」「註釈」などがネット詩批評の周辺にあるが、私は「解釈」を重視して .... 観賞とは、何かを味わうことだ。基本的には、誰だってできる。教わらないでもできる。しかし、味わえる内容やレベルは、知識に大きく左右される。だからこそ「味わい方」を教える/教わるということがありうる。
 ....
なんてタイトルをつけると怒るだろうか、「我が同志たるトラブルメーカー」というのは、ずばり、山田せばすちゃん(敬称略)のことだ。技術論的批評(もしくは「添削」)の腕前に関しては、彼の右に出るものは少ない .... 私はいちおうセミプロ書評屋である。書評屋の仕事は、おえらい批評家の仕事と大きく違う。書評屋というより、紹介屋と言うほうが近い。紹介屋は、だいたいにおいて「この本は面白いんだから読め!」「この本はくだら .... 私は無類の本好きだが、これまで著者にファンレターを出したのは、2度だけだ。1度目は小学生のときアストリッド・リンドグレーンに。2度目は、高校生のとき栗本薫に。で、実を言えばナイショの3度目があって、そ .... 告白すれば、私は詩人同士の交流に限らず交流とゆーヤツが極端に苦手だ。自分の詩に感想をもらっても、どうレスしたらいいかわかんないし、私生活について質問されたり私生活について語られたりしても、あまり興味が ....
佐々宝砂(882)
タイトル カテゴリ Point 日付
「私」のノンレトリック自由詩6*03/11/5 11:39
ありうべからざる色彩[group]自由詩403/11/3 23:28
L is for LOVE自由詩003/11/1 3:24
九十億のそのつぎの自由詩603/11/1 3:04
南国の娘仔たち散文(批評 ...303/10/26 23:52
オマージュにオマージュ散文(批評 ...203/10/25 4:00
ああ人生に余裕がほしい散文(批評 ...7*03/10/23 1:12
La Madrigal Chiffre自由詩1*03/10/15 23:48
詩人のティッシュ(満帆さんに韻文レスバージョン)未詩・独白1*03/9/30 21:06
詩人のティッシュ(満帆さんに散文レスバージョン)散文(批評 ...003/9/28 0:29
夜勤即興詠短歌603/9/22 1:51
森の背中[group]自由詩5*03/9/19 3:36
リリスのためのララバイ自由詩103/9/17 0:42
死せる姉のためのバラッド自由詩203/9/17 0:39
私は石である。自由詩24*03/9/14 16:26
ゴミラの消失自由詩5*03/9/11 3:28
裸、あまりに裸自由詩303/9/8 3:43
今は亡き火星人の思い出に未詩・独白1*03/9/6 14:55
墜落のはじまり自由詩503/9/2 2:12
白熱[group]自由詩503/8/31 2:15
ただ書き殴ってみた独白自由詩203/8/28 17:02
マスターベーション[group]自由詩5*03/8/26 5:29
ent@6et:wh.k9qr:w自由詩003/8/26 5:26
なんだかわたしはすこしつかれた。自由詩203/8/14 23:40
Cry For The Moon 7「批評へ、あるいは Le ...[group]散文(批評 ...16*03/7/29 17:41
Cry For The Moon 6「観賞、あるいは詩のソム ...[group]散文(批評 ...903/7/29 17:40
Cry For The Moon 5「添削、あるいは我が同志 ...[group]散文(批評 ...503/7/28 4:02
Cry For The Moon 4「紹介、あるいは正当な労 ...[group]散文(批評 ...5*03/7/28 1:48
Cry For The Moon 3「感想、あるいはあなたが ...[group]散文(批評 ...403/7/27 0:57
Cry For The Moon 2「交流、あるいは火星の人 ...[group]散文(批評 ...503/7/27 0:56

Home 戻る 最新へ 次へ
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 
0.12sec.