衣装ケースの底に今も蔵って有る
レトログリーンに白ドット柄の
スカート付き水着
もう 着れる歳でなくなってからも
ずっと処分せずにいた
これが一枚の写真の様だから
眩 ....
早く帰らなきゃと思った
あの午後に
わかっていた、
さみしいこと
あなたが
さみしいまま笑うこと
そうされるとどうしようもないこと
名前のない感情を
手近な恋でくるもうとす ....
8月12日の高校の同窓会の最終打ち合わせを
市内のファミリーレストランでやることになった
約束の午後3時前に着いた
N君はすでに着いていた
入って右側奥へ座っていた
しばらく雑談しながら待っ ....
ぎゃん泣きのうれし涙を一度だけ
嬉しくて一度だけでも泣きたいな
斜めからめていつも生きてた
いなかつたこんな人は今までも
いつまでも続く感動の痺れ
まぐれでも出逢えた奇跡
....
結局は、自分のことしか好きじゃないし、結局は、自分にしか興味がない。
結局は、他人のことなんか、どうでもいいし、結局はなにもかも虫が好かん。
結局は、誰に対しても腹の虫が治らないし、結局は誰も彼も ....
人生のピークが去った
ワシの主治医が看護師に言ってた
それでも未だにワシは
十分やれそうな気がしている
夕方5時のチャイムが
いつも何だか胸に響いて
人生のカウントダウンのように
ぼ ....
ついこないだまで
チピチピチャパチャパ言ってた弟が
今はギリギリダンスばっかり言ってる
YouTuberになりたいんだって
YouTubeでバズれるくらい ....
残酷な絵だからと
もう誰も教えてくれない
焼け爛れた日の記憶
キノコ雲に被われた
町にいた人々のことを
スクールバスはどこへ行く
地球は机上で分断され
核の傘という見事な絵空事
地 ....
フスマがカベがモクメが
しばし しんと
沈黙の内に佇み在り
ふっと次の瞬間 、
一斉に起立し襲い来る
狂う狂う!無機に無に、
自らが呑み込まれ
自分が意識が奪われ解消されて ....
今は今だ
私という今今という私
私が死んだら私の
今は今ではなくなり
過去の亡霊になる
・
今は 回り回って
すべての今とつながっている
五行歌を書いている今
宇宙の今
あ ....
ながい休みを終えて 心にのこる青
とても気持ちよく泳げた日
眠りにゆく藻や蟹の子どもたちに からだを洗わせ
子どもみたいに 沖でじゃれあって
冷たい層をくぐり抜けられたら
そこにも きみ ....
くやしさで涙があふれる
忘れていた慟哭
どれほどの努力と
どれほどの時間を費やして
自分との闘いに挑むのか
もらい泣きでしか涙は出ない
忘れてしま ....
青空を見上げると
太陽が輝いていることに
何も疑問を持たなかった
太陽は地球からはるか遠くの
暗い宇宙空間にあるはずなのに
背景に青空があるということは
太陽は大気圏内にあってもおかし ....
だからオリンピックなんか
男も女も関係なし
ステロイドも使い放題にすりゃあ良いんだ
男がハイレグ水着穿いてきて
タマキンがはみ出して
イカの顔みたいになったりしてさ
ついでにパラリンピック ....
ちいさなちいさな火花を散らす、とても弱々しくなった、ちいさな晩夏の太陽が、ポトリ、と水色のバケツに落っこちて、やがて秋の陽がのぼる。
ネアンデルタール人は亡き人に花を抱かせ葬儀を行った
死んでも花に包まれ
あの世に幸あれと祈ったに違いない
生の世界と死後の世を観ていたのだろう
そこには既に信仰があったと思われる
人類学者の ....
世の中が白くなる
男の人の髭も
女の人の靴も
ゴツゴツしたものが嫌われて
つるつるしたものが好まれる
私たちは幾つもの坂道を
乗り越えて来たはずなのに
未来へ続く道は
平坦な方 ....
太陽色した巫女たちが
羽の弾丸飛ばし舞う
歓声の裏側で
誰かが暗殺された
防弾パネルが必要な
世間の景気を占う
さりげないニュース
スマホに気を取られ聞き逃す
IT授業の机には ....
《光と闇(思考)》
漆黒の闇に自ら発光し
発光の輝き自ら和らげ
眠りに就く際に 、
染み入る静かさ
沈黙の安らぎ
*
「光が闇の権力と闘う
その場所でお前 ....
マインクラフトで
家を建てる
建築勢みたいな
キレイなお城はムリだから
四角くて簡単な
とうふハウス
水色のベッド
作業台
かまど
....
宇品港から三高港へ
フェリーで向かう
三十分ぐらいで着くだろう
似島の側を通り
反対側の広島市内を見ながら
昔は船酔いしていた
大人になってからはしない
景色を楽しめる
小 ....
遠い空を
ゆく
つばめの子の
魂は
次の宿に移る
・
今回の生(せい)では
出会ってくれてありがとう
つばめの子だった
その魂
次の生でこんにちは
・
体は有限 ....
これは、技術、なのだろうか?
だとすれば、相当ヤバいことになるのかな。
なんか、若い頃に連綿と書き連ねていた
日記のところどころをランダムに抜粋して
一編の詩として表現し ....
港に オレンジ
オーシャン そまる
地下の 喫茶に
ジャズ 流れ
みなとのみえる 丘へゆく
ただ白い道 杖をつきゆく
冷えた グラスが
鳴く ほどの
しめった ....
月に一度の通院日
ドア通ドアで二時間弱
雑談だけの検診
渓流の話しを興味深く聞いてくれ
土用の丑の日に鰻重は食べたかと
あの店が美味いだの
やはりこの店が美味いなどと…
担当医は ....
拝啓
小さな友
君の立ち振る舞いや
雰囲気が
子供の頃の幻に重なり
胸騒ぎを覚える
過剰なところや
たやすく折れる心
ささいなことで流す涙は
もっともっと深いところ
....
樹林を縫い
薄っすら輝く
白い道 、
すっと伸びゆく
何処までも
うねりくねり
いよいよ白く
気付けば
そっと純白に 、
そして
すっと透明に
ずんずんずんずん
進み来 ....
くちびるの動きが多彩なきみ
曖昧にはじまり唐突に終わる
雨があがって緑に固まりかける間に
また飽きもせず芽吹くきみ
何度も沸騰する世界の傍らで
きみが笑って見える
泣いているようにも見 ....
喉が渇いて目覚める
遮光カーテンの隅から
朝焼けの光が忍び込む
逃れたくても
太陽はやってきて
月を跨いだ
変化に弱い僕は
静かに絶望しながら
カレンダーをめくる
八月という一日の始 ....
うつくしい歓び いい香り
正直な夢 誰かは噓つき
貼りついた 素敵な歌声
偽物モザイク
暗い洗面台にひとり立たされ
ちゃんとお笑いなさい と
棒でおどされ
怒ったり
狂った ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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