青灰色に輝く海岸沿いに
小さな赤い屋根の家が立つ
その家には
ブラウニーの妖精たちが棲んでいる


小さな妖精たちは
茶色のボロ着を身にまとい
いつからかその家に棲みついている
 ....
ある夏の日盛り、
少年は縁側で西瓜を食べていた
ふと、
太陽に西瓜の種ほどの翳りを、
極く僅かな変形を認めた気がした
気にもかけずに少年は
浴衣の足をブラブラさせながら食べ続けた

1 ....
季節は無言のまま過ぎて行く

昨日まで咲いていた木は

咲いてはしげり

赤色に染まりかれていった

もう僕は迷子の一人ぼっち

昔呟いた言葉を思い出す

テレビに写った君に恋 ....
くちにだせない
気持ちは
胸に抱いたまま
Moonlight Express

埋めてしまおう、
柔らかな後悔の穴へ
人が静寂の月に行きたがるのは、そのため
そこまでいけば、小さな ....
 漢字の練習とかでさ
 同じ字をずっと書いていると
 突然
 あれこの字ってこんな形だったっけと思うことあるよね

娘がポツリと言う

漢字の書き取りではないけれど
仕事で文字ばかりを ....
虚ろな瞳をした、縫い包みの少女。力無
く、窓辺に凭れて。部屋のドアを開いて
入って来た少年は両手にかかえ、胸の蓋
を開いた暗闇の燭台に、マッチの灯をと
もしてそっと、窓辺に戻す。

窓外に ....
ジャングルジムでの遊び方を忘れたのは
威勢が良いだけの雄叫びが、もう通用しなくなったからで
不安定な足場で怪我するくらいなら
帰り道でつまずく方がカッコいいと思っていた
汚れを知らない白いスニーカーが ....
季節の変わり目は
不思議と あいまいで、
みあきた建物たちの 
街色は、いつもの 
寡黙のまま

昨日とのくべつのない 
今日を数えながらも、
オリオンをあとにしたら
きみを探し ....
ただ、呼吸だけをしていれば
それが唯一の救いになっていたのだろうか

砂漠に捨てられた緋色を
ドライフラワーと呼ぶことはつまらないおふざけ
ひび割れた部分を優しく撫でてみて
前頭葉で水の滴 ....
悲しくても
涙は流さない
ショートしてしまうのです   
すべてのプログラムがイン・プットされているなら
それでよいはず
機能を十分に果たせるように
あたしがいる、冷たい手をしたその指先に ....
僕の銀色の船は、雨の海を北上し、
目的地の虹の入り江にたどり着いたところだ


虹の入り江は、とても綺麗に湾曲している入り江だ。


ここは本当に美しい月の名所で
地球にいた頃から ....
黒ずんだ木の床にそっと頬をよせる
インクと機械油の匂いが染みついた床は
使いこまれた年月を
なめらかな感触でつたえてくる


古い印刷工場をリノベーションしたと
誰かが言ってたっけ
そ ....
お兄ちゃんは
アッキー
妹は
あっちゅ

ふたりとも
「あ」から
はじまる

あっちゅの
舌たらずを
利発で達者な
女の子にかまわれて

いつのまにか
ついていたあだ名
 ....
うまいヘタでいうと
生きるのが
ヘタなほうが 正解だ
大失敗なら 大成功だ

うまい生き方すると
最後にリセットされて
振り出しに戻るようになっている

うまいヘタでいうと
生きる ....
{引用=

海をぬけると…
ここは、違う国
この世界に一つだけ、二人だけの

バレンタイン・デー
今年はどうしますか、
きみの気持ちは かわっていませんか、
それならば、飛び切りの
 ....
こいびとを
産み忘れた夜に
こいびとは
お腹をだして
口をくちゅくちゅ
頭が
ごとり
ベッドから落ちて
布団の海に
船がこぎだす

あの子
どこの子
どこにいった子
ぼくの ....
揺らいでいる空の一端から
ある程度の意味を受け取ろうと
眉間に皺を寄せているわけだけど
どうにもこうにも…
それは啓示で
ジメジメした現況を変えてくれる
大きな力なのだよ

彼のナポレ ....
硬い
石の群れに
たまに
私も呼吸を忘れる
人肌の
暖かさも
しばらく
思い出していない


交わるようで
交わりきらないのは
きっと
全てのことに当てはまるようで
母の胎 ....
あなたの頭蓋骨を、かき抱く
この胸に熱く
柔らかな髪に包まれた後頭骨に
私の上腕骨を回して
冷たい額の向こうの前頭骨に、頬骨を寄せる
あなたが考えていることが、私の心に伝わってくる
 ....
翔けだした 
雷鳥さえも追いつきはしない
億年の過ぎ去った
海峡の、氷河の流れに
止められない想いを抱きしめては、
巨きな犬の背にまたがり

髪をふりみだし
人のすがたなどでなく
 ....
朝一番に窓を開けると真っ白に吹雪いていた
時が流れるにつれて徐々に雨へと変化して
暮れる頃にはそれさえもあがっていた


駅の改札を抜けて家路につく
空には呑気に星がちらついていて
コー ....
永遠に独白しつづける少年少女の夢
ナイーブであることが夏休みを凍えさせたけれど
薄い氷にとびこんだときに
からだがコバルトいろになったよ
と言った


ぼくのほんとうの髪は
茶色くて
 ....
恥ずかしい生命
僕はこれから全ての季節を殺しに行く
ようやく開いた花弁を
飛び交う鳥の嘴や羽根を
丁寧に剥ぎ時には乱暴に毟り取る
地面を這う影を燃やし
壁に貼られたポスターを破り
 ....
空想を語りつぎ

今はただ虚無でしかない

物語りはかなりの頻度で

涙をながした

ありとあらゆるもの全てに

意味があるけれど

時代がすすみにつれて

その意味がうす ....
{引用=

目にするものは、すべて
縮小された世界 ほそい指先に
絡まる色糸の道と煩雑なブロック
意識ばかりが拡散して、
すぐに ほんとうの姿が分からなくなってしまう
この街をあんなにも ....
白く獰猛な太陽は
月面の果てしない砂(レゴリス)に生命を吸いとられるように沈み
僕の銀色の船は水のない海(マーレ)を
宇宙の闇夜に揺られながらゆっくりと航行する。


僕は今、雨の ....
片手ナベに
この世の終わりみたいな白い牛乳いれて
つきっきりで温める
ナベの内側にふくふくと泡が立つ頃
みじかい瞬間の想いを終了させる
いれたココアのせいで
白は濃く染まる
自分のためだ ....
Hug me.
Hug and kiss me.
Hug, kiss and love me.
Hug, kiss, love and feel me.

想いの
道のとちゅうを
あるき ....
 その建築はどこか役所のような正義風を吹かしている。それでいながらその建築は、人が、その全体を意識の最も深い谷にまでひっかけ、その細部を感情の織りなす水にからめとるとき、その均衡と博愛とを顕わにし、聡 .... morning.Zn無


君が2日前に置いていったメモにかかれた、言葉?

*宇宙からのメッセージ

だってさ

夜風が命のないもの達を
動かして、遊んでる

カタカタカ ....
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14- 月乃助自由詩10*10-2-4
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