すべてのおすすめ
ハンバーガーショップで
別れたばかりの彼女からもらった
割引券を使った
本当は君を思い出すために
取っておきたかったけど
期限が迫ってたので
海老フライバーガーを注文した

 ....
汗ばむほどの陽光の
照り返しに遮られて
わたしはまた
前が見えない
夜のうちに拾った
指たちをつなげても
それは手にならないのだ

誰かの声の届く範囲に
いるはずなのだが
それ ....
工場には 
一つの巨きい機械が常に作動し 
ベルトの上に運ばれる 
「商品」は次々に仕上がり 

( 巨きい機械を組織する 
( 無数の小さい歯車達は 
( 涙を流す、暇も無い・・・ 
 ....
    「 創造 」  作  鉛筆くん




   えんぴつが他人のように独り歩き出し始める
   
   冷たい月の上に立ち
   リアルと ....
休日はらんぷの灯の下に 
古書店街で買った 
古びた本の、頁を開く 

少し引っ張れば 
すぐに千切れてしまいそうな 
薄茶けた頁に並ぶ無数の黒字は 
遠い過去から語りかける 
音の無 ....
川はおびただしい死体の群れでおおいつくされて
おれたちは水に触れること無く向こう岸までたどり着くことができた
あまりにもまぶしすぎて影を無くしたまま
光を失ったコンビニエンスストアーの自動扉を手 ....
背が高いとは限らなかったよ
ちいさいやつもいた

まあちいさいのもでかいのもばかだった
さわらなきゃいいのに火にさわるのはやつらだった
火傷したくなけりゃ
火からすこしだけ離れていたらすむ ....
                    090509




偶然が作用する瞬間がある
偶然が蓋然となり
グーの音も言わせない
事実としての認識が
孤立感を深めて
コロッケを揚げさ ....
すべてはこのバスの中で完結している
ふとそんな言葉が頭を横切る
雨はもうじきあがるだろう
そうして所在無さげに
手すりの傘だけが残るのだろう

老人は窓と小説を交互に眺める
後ろのどこか ....
ある日、意表をつくように 
(体の透けた人)は 
微かな足音も立てずに 
この胸の扉の鍵を開けて 
足を踏み入れて来るだろう  

私は三十三年の間 
世に産声を上げた 
あの日から  ....
一人の人間の内の 
最も奥深い処に 
遥かな昔 
全ての大事な人が流された 
あの大洪水の悲劇がある 

全てが流れ去った 
広い空の下の荒地に 
たった一人取り遺された 
遠いあの ....
蠱毒の蠢きを
舌の先で舐めながら
に、いち、にの
拍子で噛みちぎる


春の息吹
散らかした喰いかすは
この世の
死体めいている


目を開けぬ ....
ぐるぐる回る寿司たちを眺めて思う
こいつらは俺たちと一緒だ
見た目はさまざまだが ネタを取ってみればみんな同じだ
シャリにわさびが乗っかっている みんな同じだ
ぐるぐる回る黄緑のライン つまり ....
生きることは
漂流することだ

海路は
はっきりと見えるものではなくて
だから時々迷ってしまったり
沈んでしまいそうになる

大波にさらわれたら
口からぷくぷくと細かな泡を吐き出し
 ....
                     080504


戦争すると儲かるのです
弱い人は、ほっといてもすぐに死ぬのです
お金をかけるのは無駄なことです
老人は、65歳を過ぎたら
乳 ....
天井から吊るされた 
木彫りの人が 
諸手を上げたまま 
宙に浮いている 

それは 
あまりの苦しみに悶え 
背を反らすように 

それは 
大きな歓びに 
飛び込んでゆくよう ....
             090430





ギョッとして振り返ると
魚の目をした人たちが
疲れた顔をして
ロムを焼いたり
ICを差し込んだり
コネクターを差したり
抜 ....
眩しいと思って見上げると
それぞれの吐き出す息が
ただよっているのだった。
たまったものを
ためられたものを
いっせいに解き放ちながら歩いている、と
どれが誰の息であったのか
わからなく ....
                    090429

バナナの実をもいで
大人たちが笑う
バナナは
食べられても
痛くない振りをしている
南国の
強烈な太陽で
鍛えられているのだ
 ....
花がいままさに
ひらかれようとしていて
うたが人知れず
うたわれていても

読みかけの本の
頁がひらかれて
そのつづきが
つづかれてある言葉が
読まれようとしていても

なおもひ ....
   「忍者えんぴつくん」  作 鉛筆くん



 ボクが赤ペンでマルをつけようとすると、
 サッと 
 えんぴつくんが入れ替わっている、驚愕の黒マル!

 葉 ....
                   090426



くじ運が悪い
クジを引く度に思う
どうせ当たらないのだ
すべての運は生まれるまでに使い果たしたのだと
思うことにしているが
 ....
わたし
これから布団にくるまりますから
そのあと縛ってもらえますか
バスに乗って既に三十分
バスはいよいよ山岳地帯に入り
蛇行する未舗装の道を
弾みながら進んでいた
バスには僕とあの娘だ ....
   



 

  ボクがペンで前に書いてフラれたラブレターを
  えんぴつくんに見せると
  ぜんぜんダメだね
  なってないね と言われる
  それがこれだ

   「 ....
             090423


懐中時計をポケットにしまう
ジーパンのポケットにしまう
海の中には
海坊主がいて
溺れた人を
丸呑みにするのだと
笑いながら時計を見て ....
きみの左胸をすりぬける
すこし気の早い夏のあらし
ぼくは痛んだ胸をうけいれて
ポエティックな名前をつける
風が強すぎるから
騒がしい街が
まるでおだやかな森 ....
{引用=――にんげんは
  抽象する動物なんだな
  (北村太郎「悪の花 2」) }


鳥の目醒めがあって
それから少し遅れて
人間の目醒めがあって
それからだいぶ遅れて
私の目醒 ....
メモ
あまり記憶がないので
自分の子供時代の話を母から聞く
3つで小児喘息がはじまったのであまりスポーツに熱中した覚えが無い
水泳とクラシックバレエをやっていた
小学校に上がる前から本読みだ ....
               090420

じっくりことことと
煮詰めるのですと
テレビの中の先生が
無感動に説明しています
感動するのはアシスタント役の
アナウンサー
お客さんの聴 ....
本を閉じると
立ちのぼっていくけむり
あちこちから湧き立ちはじめる
エクトプラズム

小屋の外をかけまわっていた子供が
ふいに立ち止まって
草原のはるか向こうを見た

ぼくはしおりを ....
北村 守通さんの自由詩おすすめリスト(685)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
割引券- 小川 葉自由詩4*09-5-16
波紋のように広がっていく- いとう自由詩9*09-5-16
イデアの国_- 服部 剛自由詩809-5-15
鉛筆くん、、。。- ヨルノテ ...自由詩309-5-13
「_古書ノ声_」_- 服部 剛自由詩809-5-11
2020- モリマサ ...自由詩1009-5-11
かわいいやつら- 佐々宝砂自由詩11*09-5-9
逃げる- あおば自由詩3*09-5-8
「雨から延びる曲線」- プル式自由詩16*09-5-8
両手ノ像_- 服部 剛自由詩309-5-5
「_遥かな国_」_- 服部 剛自由詩409-5-5
死の花・言説アドレサンス- ホロウ・ ...自由詩1*09-5-5
怒りの回転寿司- 新守山ダ ...自由詩409-5-5
大後悔時代- あ。自由詩9*09-5-5
大後悔時代- あおば自由詩4*09-5-4
木彫ノ人_- 服部 剛自由詩309-5-4
はるか- あおば自由詩6*09-4-30
眩しいため息- 岡部淳太 ...自由詩8*09-4-30
果樹園- あおば自由詩8*09-4-29
焚書- 岡部淳太 ...自由詩1009-4-28
鉛筆くん。。- ヨルノテ ...自由詩409-4-26
くじ運- あおば自由詩12*09-4-26
急峻暮らし- サトタロ自由詩509-4-24
鉛筆くん、。- ヨルノテ ...自由詩4*09-4-23
海中時計- あおば自由詩7*09-4-23
サンドイッチ- ホロウ・ ...自由詩3*09-4-22
抽象物- 岡部淳太 ...自由詩809-4-21
未刊- モリマサ ...自由詩809-4-20
耳寄りな話- あおば自由詩9*09-4-20
おうまがどきの温度とぼくの友達との関係- 凪目自由詩409-4-16

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