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俺はなしくずしだ、運命よ俺の髪の先を噛め、俺の髪の先にお前の刻印を残せ
俺はなしくずしだ、溝に鼻先を突っ込んで汚れた水を飲む
俺はなしくずしだ、どれほどさまざまな手口を試みてみても何か ....
どこかのアパルトメントの
窓から下手な鼻歌
握り潰されたマルボロの空箱が甲虫のように転がる
排水溝からささやかなモルツの香り、だけどそれは
はなはだ飲みすぎた誰かの
 ....
ものの名を知ることは
世界ととけあうことだ
曇天の下
すべては自らを中心に
分断されている
その心がかなしく
またこわいのだ
誰も知らない場所で
花が落ちるように
周囲から急速に暮れ ....
某公園の池
15?先に浮く物体を指差し
「あ、白い水鳥。なんて鳥だろうね?」
「あれ、レジ袋だよ」

ここでまた一つ
小さな夢は潰された

学校帰りの道すがら
物体の手前3?
(あ ....
紙の資料と液晶の画面を見比べながら
音のない空間で独り言を繰り返す
大概が自身への愚痴でしかなく
誰かに聞かせる類とは言い難い

大型連休の中日とはいえ
どうせ家に居てもやる事もなく
約 ....
コンピュータの前に一人の男が座っている
白い髭を豊かに蓄え
禿げ上がった頭を気にしながら



彼はサイボーグの父親だ
その心の原子までズームインしてゆきたいが
サイボーグの父 ....
るいるいと
つみかさなり
荒涼をうめつくす石
  これは誰かの
  さいぼうであるか
それらの石が記憶の
かけらであるとしたら
この場所に吹く風も
意味を孕むであろうが
ただ過去を予 ....
耳の奥で同じ音階を繰り返す午前二時に僕は落ちる星を見る
のを石の深く深くで彼女も感じ取る咲く花の一つとしてない荒野
一面の黒や白は幸福の象徴何故ならつまらぬ思考を黙らせるか ....
その川の子供の神様が
いつからそこに居たのかは
神様自身にも分かりません
気づいた時にはもうそこに居て
そのほかの子供の神様や
村の子供たちと楽しく遊んで暮していました
村の子供たちが夕方 ....
クソの上に座っちまったんだよ、
それで頭に来て、岩に隠れちまったんだよ。
豊葦原の{ルビ千五百秋=ち い ほ あき}の瑞穂の{ルビ地=くに}の、
お天道様は岩戸に隠れちまったんだとよ。

た ....
何通目かのメールで
その女は自分の写真をメールに添付して送ってきた
「逆さにすると、少しは綺麗に見えるから」
と言う理由で
その写真は上下逆さに写されていた
僕は携帯を逆さにしてずっと眺めて ....
庭に植えた柿の種は
その後
いっこうに音沙汰がなかった
毎日欠かさず水をあげたのに
うんともすんともいわなかった
ひょっとしたら
間違えて王冠を埋めたのだろうか
上下さかさまに植えて ....
   {引用=ケンタウルスの夜に


ケンタウルスの夜に
星屑を降らせよ

砂糖菓子のように甘くかたまって
壮大な橋をつくれ

研ぎ澄まされた露を舐めて
硝子の角を指先に絡ませて
 ....
  トマトが嫌い
  ぐちゃぐちゃした赤
  食べると涙が止まらなくなる



  ピーマンが好き
  舌の上にちいさく収まり
  生きてゆく苦味をパロディにする



  ....
桜舞う水底に佇む魚
たゆたうひとひらを
尾鰭で弾く

開ききった瞳孔で
仰ぐ空は
こみあげる白一色

こぽり、泡が漏れる
どこからか
漏れ続けている

ゆるい水流にもたれれば
 ....
ソメイヨシノ
はクローンです
と理科の池野先生が言った
そこの桜も
不忍池のも
ポトマック川のほとりのも
同じように咲きます

その花達は
実を成すためではなく
咲くために咲 ....
きょうもまた
むごたらしくも
花が咲き
そして散り
音もなく
忘却はととのえられ
かるくなって
飛んでいき
あしもとのごみは
せわしなく
掃き集められ
きよめられて
そうしてく ....
育つために撒かれた種
飲み干されるため血にまみれたトマト
食べられるため握られたおにぎり
焼かれるために横たわるメロンパン
プチられることなく窒息したプリン

時代に見捨てられ
度々俺の ....
暖かくなる少し前のこと
この地方では年に一度あるかないかの雪が
めずらしく降り積もった ここ2、3年で
街の概観が真っ白な大体の景色になることはなかった
家々の夜は、魔法使いの逆鱗に触 ....
骸骨の運転する車を隣町へ走らせて
無人の街へ降り立ち、ひとり遊びに疲れると
電車に乗って帰って来、立ち食いソバなんかで済ます
その隣町もそのまた隣町も区別がつかない程
同じ様子で無 ....
一。


 この街ではつめたくて、誰もが当然のような顔をして、歩いて、いる。ぼくらは他人のふりをするのが得意だから、みんなすぐに誰かに成り切って、誰にも知られない ....
サンバのリズムで彼女は案内する、
タタタ、タンタ、タタタ、タンタ
広がるフレアスカートは真っ赤、
熱気のみなぎる裏通りは、
これでも充分には裏でないらしい。
粘っこいグリースの臭い、
不意 ....
1.日没

私はラセンウジバエ(雌)である。
私には名前がない。
ラセンウジバエ(雌)の群の中から
私を識別し同定することは誰にもできない。

二枚の羽があやうくふるえる。
ホルモンは ....
闇に紛れてゆらり現れ。
夜だけ這い出る砂浜に見えぬ風紋。
太い蛇身にアンバランスな白い細首、
音も立てずに進む。

誰が姿を見たというか。
その身を見れば命はないというに。
赤いであろう ....
宇宙の中にかたつむりが咲いている
無重力の中、黄緑の飴玉が雨のように落下していく
みずみずしい果物が口から溢れる今その瞬間が
ブラックホールに吸い込まれて消え失せた
宇宙人 ....
{画像=080307003733.jpg}

翼もないのに太陽に近づいたので
どこにも行けなくなってしまう
尾根伝いにやってきた
自分の足跡をふりかえる と
笑い出しそうな風が耳元でさわぐ ....
  電話が鳴り続けている



  僕は部屋に居ないよ



  電話が鳴り続けている



  誰も居ないよ ここには



  電話が鳴り続けている
   ....
濁った空の下でも
星が輝く
プラネタリウム

汚れた空気の中で
花が咲き誇る
造花の庭園

分かり合えない
人たちの中で
作り笑顔の
いつもの私

天に星を
地に花を
そ ....
冬の永く寒い夜
ふと目覚めると
胸の近く
暗がりの辺り
うぶ毛に包まれた
小さくて黒いかたまりの
軽すぎる体重が
かわいらしい

ちょうど昼間に
家の子猫を呼ぶと
飛んで跳ねては ....
田舎郊外の空き地に
パチンコ屋が建った
また建った

今度はフィットネスが建った
あそこにも建った

葦の原には
ヨットハーバーもできるって

もう
石拾いをする洟垂れ小僧 ....
北村 守通さんの自由詩おすすめリスト(686)
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